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平凡ではない日常。(無期限更新停止)  作者: 月影雅輝
第二章[戦いの序章]
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第三十六話[戦力増強計画]

どうも、ガルーです。

いきなりですが、お知らせです。現時点で、まだ完了していない依頼の実行は先延ばしになります。ご了承ください(せいぜい、集円学園の修復が完了するまで)。

それでも、依頼は受け付けておりますので、ドンドン送って下さい。

では、本編をどうぞ。

〜日本国 某所〜


「・・・何故、あそこで退いた?」

「はっ・・・まだ、戦う価値が奴等にはないからです」

「さっさと止めを差せば良かったものを!」

(銀色の力を持つ者・・・あの姿、黒狼(コクロウ)。そして、あの眼。あやつは白牙の孫か・・・。もう少し、もう少し強くなれ。そして、私と対等に戦えるようになれ、少年)












目が覚めて、一番最初に見えたのは、見たことがあるようで無い天上と、心配そうに俺を見る、明だった。


「うっ・・・」

「零牙!? 目が覚めたの!? 大丈夫!?」

「あぁ・・・。体は痺れてるが、大丈夫だ」


そう答えると、明は急に泣きそうな顔になった。


「・・・ひぐっ・・・良かった、零牙ぁ・・・」

「お前・・・泣いてんのか・・・?」

「だって・・・だってぇ・・・」


俺は、明の頭にまだ痺れが残る左手を乗せた。


「・・・大丈夫だって言ってんだろ。だから泣くな」

「うん・・・」

「ところで、ここ・・・どこだ? 病院か?」

「ひぐっ・・・学園の保健室よ・・・」

「嘘ぉ!?」


俺は痺れなど無くなったかのように、跳ね起きた。

え!? ここ、どう見ても病院だよな? 明の後ろの方に見えた機械とかも病院にありそうな物とかだったし!!


「うっ・・・」


フラッ


そいや・・・痺れてんの忘れてた・・・。


「零牙!?」


ドサッ


「いつっ・・・」


俺はベッドに倒れこんだ。


「・・・大丈夫?」

「あぁ。まぁ、一応な・・・。なぁ、それよりもいろいろ聞きたいことがあるんだが・・・」

「何?」

「俺は、どれぐらい寝てた?」

「三日」

「そうか・・・。学校はどうなった?」

「あの日からしばらく休校。所々崩れた場所もあるみたいだし・・・」

「そんだけ聞けば十分だ。ありがとな」

「どういたしまして」


・・・落ち着いたみたいだな。


「あっ! そろそろ行かなきゃ!!」

「なんかあるのか?」

「派遣部での緊急会議だって」

「そっか・・・んじゃ、俺も行くか」

「え? でも、その体じゃ・・・」

「なんとか体は動く。でも、誰かの肩を貸してもらわにゃあ、歩けんがな」

「えっ・・・?」











ガチャ


「おう、遅かったな・・・」

「はい。零牙を運んでたら、ちょっと遅れました・・・」

「そうか。ご苦労・・・って、零牙か?」

「どもっす・・・」


やっと、派遣部の会議室に・・・もとい、会議室(仮)に辿り付いた。


「体はもう大丈夫なのか?」

「はい、まだちょいと痺れはありますが、ある程度動けます」

「そうか・・・じゃあ、零牙も会議に参加してくれ」

「はい」







俺は椅子に座り話を聞くことにした。


「では、派遣部緊急会議を行う。内容の方だが、大まかにいうと戦力の増強だ」

「増強・・・? それは、俺達自身が修行し、強くなる、ということか?」


狼牙が早速質問をする。


「それもあるが、人数を増やすという意味もある」

「人数を増やす!? でも、今残ってんのは俺達だけって話じゃないか!?」


炎人更に質問を重ねる。

・・・炎人の言う通りだ。今、残っているのは俺達八人の使い手だけ。人数を増やすなど無理な話だ。


「あぁ。だが・・・」

「そこから先は私が説明しよう」


そんな声が聞こえたかと思うと、部屋の隅の陰から(ミスト)が現れた。


(ミスト)!?」

「頼む」

「フム・・・まず、君達は昔、ここ霊安町に住んで者達が全て使い手であったことは知っているな?」

「・・・あぁ」

「だが、時と共に、使い手は力を失い、能力を持つ者が少なくなっていったところまではいいな?」

「そこまでは、俺も知っている」

「これからが本題だ・・・。使い手達は能力を失っていき、徐々に数を減らしていった。だが、その子孫達は潜在能力を秘めているんだよ。普段は秘められている力が、とある衝撃や出来事よって使い手としての能力が現れる、ということだ。分かったかな?」

「ようするに・・・既に能力を取り戻した人を仲間にするか、何か出来事を起こして能力が戻った人を仲間にするってことか?」


・・・難しすぎて、俺には分かんねぇ。


「あぁ、炎人君、その通りだ。まぁ、能力を取り戻した家系の人間は未だ確認されていないし、確立が高いとしたら前者だがな」

「とにかくだ。しばらくは使い手としての能力を持っている者を見つけることだ」

「・・・俺はその意見には賛成だ」

「どうしてだ?」


俺は狼牙に聞く。


「確かに、今の俺達ではあいつらに勝つことは難しい。今の戦力も近距離で戦えるのはパワー主体の零牙とスピードとテクニック主体の俺。そして、圧倒的な力をもった由美。近距離からも中距離も攻撃できる炎人と未来と千。遠距離が千里。そしてサポートが明だけといった状態だ。せめて遠距離での戦闘が出来る者とサポートに回れる者が一人ずつは欲しい」

「とにかくだ。しばらくは新しい仲間の捜索と修行に専念してくれ。以上だ。解散してくれ」











〜零牙家〜


「送ってくれて、ありがとな」

「いいわよ。・・・それよりも、大丈夫? 痺れはまだ無くなってないみたいだし・・・」

「大丈夫だって。三日も寝てたんだろ? 明日には痺れが無くなるって」

「え? でも一週間は痺れが取れないって・・・」

「・・・【暴走状態】になってから、すぐにフルボッコにされたみたいだからな。あの状態になってた時間が短かったようだからな。すぐに痺れは取れる」

「・・・そう。じゃあね・・・」

「あぁ・・・またな」


俺は明が真正面の明の家まで入って行くのを見届けてからドアを閉め、鍵を閉めた。


「腹、減ったな・・・」


俺はインスタントラーメンを作り、食って、寝た。














次回、[戦力増強計画編 いきなり? 一人目の仲間発見!?]に続く。

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