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平凡ではない日常。(無期限更新停止)  作者: 月影雅輝
第二章[戦いの序章]
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第二章[戦いの序章] 第三十五話[悪霊の襲撃]

今回から、新章突入です。いきなりの急展開(いや、急展開すぎるか・・・?

第二章はバトルとシリアス中心に行きたいと思います。途中にコメディなどの笑いや日常風景も入れますが。

では、本編をどうぞ。

六月になって、しばらく経ったある日。この日を(さかい)に俺達の日常が徐々に崩れ始めていく。






〜早朝〜


六月に入って、数日。これといって変化はない。至って平和な日常だ。ここんとこ、悪霊(ナイトメア)も目立った動きはしてないし。

さて、今日も明を迎えに行かなくちゃな・・・。


「メンドクセェ・・・」


俺はそう言いつつも、靴を履き、玄関を開けて外にでる。

外に出た瞬間、嫌な視線を感じる。


「そいや、変化あったんだよな・・・」


俺は呟きながら、鍵を閉める。

変化というのは、明のファンクラブが出来たということだ。ファンクラブの会員は毎朝早起きしては、明の家の周りを交代で見回ってるそうだ。

・・・ストーカーじゃないのか? それ。

んで、そのファンクラブは俺の事を敵視してるそうだ。・・・知ったこっちゃねぇよ。あんなやつのどこがいいんだか。ちなみに、この情報は、昴から仕入れたものだ。アイツ、いつの間にかクラスの情報屋になってるんだよな。

とりあえず、そんな視線をスルーしながら、俺は明の家へ向かう。向かうつっても、目の前なんだがな。


ピンポーン


「お〜い、例のごとく、今日も迎えに来てやったぞ〜!」


・・・視線が少し強くなったような気がした。


「は〜い!」


すぐに返事が返ってくるが、すぐに視線も強くなる。








しばらくして、明が出てきた。


「おはよ、零牙」

「はよ〜」


気のせいかもしれんが、最近、明の態度が変わった気がする・・・。


「んで、明、いつもの奴等がいるんだが・・・」

「・・・また?」

「あぁ、例のごとくな」


俺達は話しながら、道にまで出た。


「さて、今回は逃げますか・・・!」


俺はそう言いながら、明の手を取とり、一気に走り出す。


「へっ!? ちょっ、零牙!!」

「そうはさせんぞぉぉぉ!」


走り出した瞬間、後ろから、ファンクラブの皆さんが追いかけてくる。


「バーカ、使い手に敵うはずがないだろ」

「ハァ・・・ハァ・・零・・・牙っ、私が体力無いの、知ってるでしょ・・・!?」


おっと・・・そうだったな。だが、今更立ち止まる訳にもいかず。


「しばらくの辛抱だ! せいぜい頑張ってくれよ!」

「人事・・・みたいに・・・!」

「ここまでだぁ! 甲斬零牙!!」


いつの間にか、正面にファンクラブの皆さんが現れる。


「挟み撃ちかよ・・・まいったね、こりゃ」


前にはファンクラブの人達の壁。後ろからは血相変えて、追っかけてくる、ファンクラブの皆さん。


「これじゃあ、前から後ろからバッサリ・・・もとい、フルボッコだな」

「零牙、どうするのよ!?」

「諦めろ! 甲斬零牙!!」


俺は少々テンパりつつも、辺りを見回す。

おっ、そうだ。


「明、俺にちょいと、案がある。乗るか?」

「何でもいいから早くして!!」

「了解。ちょびっとだけ、辛抱しててくれよな!」


俺はそう言うと、明の腕を掴み、一気に持ち上げる。そして、両手で抱える。俗に言う、お姫様抱っこってやつだ。


「ちょっと、零牙何するのよ!!」

「だから、辛抱してくれって言っただろ?」

「貴様、奏咲さんに何を!!」


ファンクラブの皆さんがご立腹のようだが、ここはスルーして・・・。


「よっと」


俺は明を抱えたまま、前にいるファンクラブ会員様達の横にある、塀に飛び乗った。


「んじゃ、零牙、行っきまーす!」


どっかで聞いたことのあるような台詞を発しながら、塀の上を走って行く。


「あっ!」

「また逃げられる!」

「おい、止めろ!」

「んなこと言ったって、甲斬零牙を落としたら、奏咲さんも落ちるだろ!」


なにやら話しあってるようだが、いい案が浮かばないらしい。


「んじゃ、ファンクラブの皆さん、ご縁があれば、また明日!!」


そう言い捨てながら、俺(と明)はその場を離脱する。










〜集円学園 高等部一年三組〜


ガララッ


「おはよ〜」

「おはようさんっと・・・」


俺達は今、教室に付いた。ちなみに上が明の挨拶で、下が俺の挨拶だ。

俺達はさっさと、席に付く。


「よぉ、今朝から大変だったみたいだな」


早速俺を出迎えたのは・・・


「誰?」

「んなっ!?」


俺に声をかけた人物は前に出していた左足を前の方に滑らせた。ソイツは咄嗟に体制を戻し、答えた。


「俺だよ、俺。北野昴! これでフルネームで名乗ったの、何回目だよ!?」

「知るか。まぁ、それはそれとして、冗談だよ、冗談」

「んだよ・・・とにかく、今朝は奏咲のファンクラブに追われたそうだな」

「相変わらず、情報が早いな」

「まぁな」


・・・最近、昴のことを忘れていることが少なくなったような気がする。


「まぁ、頑張れよ」

「おぅ、そっちもな。また、情報頼むぜ〜」

「おうよ」


そう言って、昴は教室を出て行った。恐らく真一の所だろ。


キーンコーンカーンコーン・・・コーン


んっ? チャイムがなったみたいだな。・・・昴が慌てて戻ってくる。

てか、最後のはなんだ? 失敗か? 失敗したのか?












今は三時限目の数学の授業中。眠くて仕方がない。

・・・数字の羅列を見ただけで、頭が痛くなってくるんだよなぁ。






――――そんな時だった。日常が崩れ始めたのは・・・・・・






ズガァァァァァァァン・・・・・


「何だ!?」

「キャァァァァァ!!」

「地震か!?」


!! ・・・この気配!


「明・・・」

「えぇ・・・」

「炎人達も感じるな?」

「あぁ。こりゃ、間違いなく、悪霊(ナイトメア)だ」

「しばらく、活動をしていないと思っていたが・・・」

「どうしよぉ・・・」


そんな事を話している間に、生徒と教師はパニくって、教室から、飛び出していった。


「・・・とにかく、学園長室に行くとするか」












〜学園長室〜


バンッ!


「学園長!」

「なんだね・・・」

「この地響きは・・・!」


未だに地響きを続いている。


「その通りだ。悪霊(ナイトメア)・・・・ついに本格的に動き出したか」

「どういうことです!?」


俺は怒鳴りつつも、学園長に問う。


「とにかく、今は校舎内にいる悪霊(ナイトメア)を倒してくれ。他の生徒達は先生達に連絡をして、先生共々、帰らしている」

「・・・了解」









俺達は、校舎内を散策中、途中で千達と合流した。


「くそっ! 霊気が混ざってて、特定の位置が掴めねぇ!」

「・・・まって、場所が分かったわ! 屋上よ!」

「屋上か・・・」










〜集円学園 屋上〜


俺達は勢いよく、階段を駆け上がりその勢いのまま、扉を開けた。


ドォン!


・・・訂正。勢いが付きすぎて、扉を吹っ飛ばした。

屋上にいたのは四体の影。


「ほぅ・・・あやつらが、この世に残った、最後の使い手達か」

「昔と比べると、だいぶ少なくなったものよのう」

「我々と戦えるのかどうか・・・」

「・・・どうにしろ、我々はお前等を潰さなくてはならん」


一体は、刀を差した、虎の悪霊(ナイトメア)

一体は、杖を持った、猿の悪霊(ナイトメア)

一体は、弓を左に持ち、背中に矢筒を背負った、白鳥の悪霊(ナイトメア)

一体は、武器という武器を持たず、体中傷だらけの獣王・・・獅子の悪霊(ナイトメア)

だが、この四体は悪霊(ナイトメア)というには程遠く、限りなく人間に近い姿をしていた。

虎は着物を着、猿は陰陽師が着るような着物を着、白鳥は、両手両足と別に背中に白い翼があり、着物を着ている。獅子は腰巻だけで、上半身は何も着ていない。


「どういうことだ、お前等ッ!!」


俺は叫ぶ。何故かは分からない。


「理由はいずれわかるであろう・・・」

「へっ・・・上位(フィール)が四体ぐらい、どうってことないさ。さっさとやっちまおうぜ」


炎人がそう言う。


「そうだな。・・・全員、戦闘準備! 相手は上位(フィール)だ、油断するな!」

『了解!』


俺達は武器を出し、一気に【開放】、発動まで済ませる。


「行くぞっ!」














俺達は倒れていた。ボロボロの状態で。・・・奴らを傷つけることすら出来なかったようだ。


「クソッ!」

「何でだ・・・まったく敵わねぇ!」

「うっ・・・うぅぅぅ・・・」

「炎人ぉ・・・」

上位(フィール)の実力ではない・・・!?」

「完全な敗北・・・・・」

「こんなに強い悪霊(ナイトメア)がいたなんて・・・」

「・・・駄目、もう立てない・・・」


上から俺、炎人、明、未来、狼牙、由美、千、千里だ・・・。


「ふん・・・所詮は使い手。我等に敵うはずがない」

「若造共・・・もうちっと強いものかと思ったんじゃがのう」

「当然です。私の美しさに敵うはずがありません」

「・・・まさかとは思ったが、期待外れだったな」

「何を・・・勝手な事を言っている・・・!」


俺は、立ち上がった。怒りと憎しみが俺の中を渦巻く。俺ではない俺が俺の体を支配していく。


「明を・・・仲間を・・・あんな目に合わせやがって! 俺は・・・俺は絶対に許サナイ!」


俺の体は変化していく。体中が筋肉で膨張し、黒い毛皮が生える。顔は途中まで、毛が生え、人間の顔が少しだけ残っている。上着は裂け、ズボンも膝の辺りまで破ける。姿はまるで・・・黒狼(コクロウ)のようだ。

――――これが、【暴走状態】だ・・・・。俺は、もうこの状態にはなりたくなかったのに・・・。


「グォォォォォ・・・・オレハ、オマエ達ヲ許サナイ!!」


やめろ・・・俺を支配するな・・・俺の体を・・・うっ・・・。

――――オマエハ眠ッテイルンダナ・・・・。オレガアイツラヲタオス!













目を覚ました時には、再び、倒れていた。


「うっ・・・ここは・・・」

「倒れても戦う勇姿、しかと受け止めた。ここはお前に免じて、退いてやろう」


俺は薄れゆく意識の中、獅子に聞いた。


「お前達は・・・何者だ・・・?」

「・・・デモン・グレイズ様配下の四天王。私はレイグル」

「俺はガーマルグ」

「私はワンルーク」

「ワシはキールザ」


上から、俺、獅子、虎、白鳥、猿。


「四天・・・王・・・」

「では、サラバだ」


四天王が消えていくのと同時に、俺の意識も途切れた。














次回、[戦力増強計画]に続く。

次回は零牙達意外に使い手がいるという可能性が明らかになったりならなかったり。

では、次回をお楽しみに〜。

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