第三十一話[派遣部の日常編【後編】 会長捕獲計画その2]
はい、今回はいつにも増して(てか始めて? コメディって)、コメディ色が強いです。これが『サクコー』の魔力・・・! どんな作品でもコメディ色に塗り替えられてしまう!!
・・・あれ? 自分もなんかコメディ的な感じに・・・。
まぁ、本編をどうぞ〜。
短いというのはとてもいいことだ。
タイムサービスにも間に合うし・・・って、今日は依頼があったな。はぁ、タイムサービスはまた一ヶ月後・・・か。
なんて事を考えてた十五分前。
さて、俺達は今、派遣部部室にいる。いるのは俺、明、炎人、未来、木戸先生だ。
「さて、これから桜ヶ丘高校に向かうことになるが・・・」
「先生、会議にはでなくていいんですか?」
明がもっともな事を聞く。
「あぁ、学園長から免除してもらった。とにかく、今から出発する。お前達はバスに乗って、待機しているように」
俺達はバスが止めてある、校門に向かった。
〜描写無し〜
「・・・霧」
「フフ・・・よく分かったな」
「まぁいい。何の用だ?」
「・・・これから妨げになるであろう、勢力を発見した」
「お前が創ったのか?」
「いや、予想範囲外だ。私が書き記した覚えがない。恐らく・・・私と同等の力を持つ者が関与しているのであろう」
「お前が嘘をつく筈がないな・・・。その話は信じよう」
「先日の戦闘でデータを取られたものと思われる。また、今回の依頼で夏樹竜介、及び竜崎炎人並びに栄光未来の三人のデータが取られると思う」
「炎人と未来の二人はともかく・・・なぜあの人物が?」
「データを取ると同時にあちら側の勢力にデータを回すと思うな。私の考えとしては。既に薄影に調査及び、データまたはレポートらしき物を発見したら回収、データ消去及びに複製を作ってもらうことになっている」
「また、あちら側の者に頼むのか?」
「あぁ・・・時雨と五月雨には悪いが、目立った行動は出来ないのでね」
「そうか」
「一応、報酬として薄影には10円ガムか、うんまい棒を送ろうかと思っているのだが?」
「一個だけじゃ割に合わないと思うんだが・・・ていうか、駄菓子?」
「あぁ、駄菓子だ。一応、業務用で送りつけるつもりなんだが。時雨には昨日送った仮面に合わせて、私が着ている服と帽子を1セットで送り、五月雨には護身用に私の物と同じ物のレイピアと拳銃を送るつもりなんだが・・・」
「薄影はいいとして、時雨に送るやつは、ただの嫌がらせなんじゃないか? てか、拳銃なんて持ってたか? お前」
「あぁ、この上着の下に・・・な」
「・・・持ってたのか」
「まぁな。接近戦用の武器しかなくては何かと不便なのでな。先日取り寄せた」
「はぁ・・・とにかく、気を付けろってことか?」
「いや、気にしなくていい。しばらくは私が監視をしよう。目立った行動は出来んが、隠密行動なら任せてくれ」
「あぁ・・・じゃあ、今から出発する」
「くれぐれも気を付けろよ」
「あぁ、そっちもな」
〜ライトバス内 移動中〜
「会長とのバトルか・・・」
「なぁ、その夏樹会長ってどんな人なんだ?」
炎人が目を輝かせながら、聞いてくる。会長さんと戦うのが楽しみなんだろう。
「ん? ロリコン。しかも極度の。まぁ、ハルさんから聞いた話だけど」
「え・・・そうなのか?」
「まぁ、かなり強いと思うぞ」
明の空間術をものともしない程だからな・・・・。
〜一方その頃〜
桜ヶ丘高校に向かう、零牙達が乗った、ライトバスの後ろをつける、黒い車が一台・・・。
「なぁ、ボス。奴らの戦闘データは十分に取ったのに、何故に改めてデータを取る?」
運転席に座った、大柄な男が助手席に座ている、ボスと呼ばれた少年に聞く。
「ククッ・・・もう一つの危険勢力、桜ヶ丘高校の生徒会役員の中で最も強いとされ、我等にも危険がおよぶとされる、夏樹竜介会長・・・奴のデータも取る為だ」
「だが、アンタの力でどうにでもなるんじゃ?」
「こちら側の勢力・・・ヘイブドア・・・いや、桐裂コーポレーションか、今は。奴等にも夏樹竜助の情報を回すことになっている」
「そうですかい・・・ようするに報酬目当てってことですか」
「まぁ、そういったところだろう。我々には・・・まだ準備が必要だ」
〜桜ヶ丘高校 校門〜
「やっぱデケェな」
「確か、生徒会役員の人達は普通の生徒とは別の校舎にいるのよね」
「そうなのか・・・くぅぅぅぅ! ワクワクしてきたぜ!!」
「炎人らしいね」
木戸先生が係りの人と話しをつけて、戻ってきた。
「さて、今から生徒会室に向かう。部屋の場所は俺が知っているから、しっかり付いて来るように」
「はぁ〜い・・・」
〜桜ヶ丘高校校内 生徒会室前〜
「後は部長である零牙に判断を任せる。俺は部屋の外で待機している」
「了解・・・・では!」
俺達は生徒会室のドアの前に立つと、助走をつけて、蹴破ろうとしました。こう、叫びながら。
『頼もーー!』
ガチャ!
が、それも虚しく、ドアは開けられ、俺達はそのまま突っ込んで、何故かズッコケました。
「あ、あれ? 何かやっちゃいけないような事、しちゃったかな・・・?」
「ハルさん・・・そりゃないですよ・・・」
では、気を取り直して・・・。
「派遣部代表! 甲斬零牙伍長! 依頼実行の為、生徒会室に只今、到着いたしました、軍曹殿っ!!」
「ご苦労! 零牙伍長!! って、なにやらせるんですか、零牙君!」
なんとなく悪ふざけをやってみたくなりました。この部屋に来た途端。
「いや、何となく・・・あ、それよりも、依頼主の方は・・・?」
「あ、はい、私です」
「あ、抄華さんでしたか」
仕事モォードオンンンヌッ! (ちなみに毎回の派遣部の依頼の時にONになっています)
「んじゃあ、戦いの場所の方は許可を取って、グラウンドの方に作ってあるんで、そっちに移動していただければと・・・。あ、それとハルさん、会長を呼び込んでおいてください。なるべく悟られないように」
「あ、はい」
「あ・・・そうそう、乍乃雫って人に会いたいんだけど・・・」
ソフト、渡さなきゃな。
「何ですか?」
「はい、コレ。涼兄から・・・」
俺はソフトを雫って子に手渡した。
「え? 涼兄って、神崎涼さんですか?」
「うん、一応。俺の幼馴染みだよ。そっちは・・・」
「知り合いです。病気の時、一番心配してくれてました」
「そういや、そんな事言ってたな・・・」
「そういえば、何のソフトですか?」
「格ゲーだと・・・」
「格ゲーですか・・・」
そこにハルさんが『あっ!』てな感じで聞いてくる。
「あのさ・・・RPG、持ってる?」
「涼兄が作ったやつ?」
「あ、はい。それです。中々クリアできなくて・・・」
俺はクリアできたんだけどなぁ・・・。
「俺はクリアしましたよ? ちなみに裏ストーリーを攻略中です」
「嘘ぉ!?」
「えぇ!?」
驚かれた・・・。まぁ、涼兄は普通じゃクリアは無理って言ってたからな。
「まぁ、伊達にゲームの神って呼ばれてないからね・・・・」
「お〜い! 零牙、行くぞ〜」
「ん? 分かったぁ! ・・・では、ハルさん・・・」
「分かってます! 会長を呼び寄せてきます!!」
「くれぐれも気付かれないように・・・」
炎人は会長に勝てるのか!? それとも捕まえれるのか!? はたまた負けてしまうのか!! 次回を待テ!!
その3に続く。
次回、ついにバトル!! そして決着!! どっちが勝つ!?
・・・恐らく、読んでるあなた達の期待を(良い意味で)裏切る事になるかもしれません。