第二十八話[派遣部の日常編【後編】 突入! 真夜中の中学校!!その2]
え〜、やはりその3まで続きます。コラボするとやはりその3まで続いてしまいます。なので、次回のコラボからは段取りを分けてみようかと思います。
その1:依頼確認
その2:移動及び両作品の自己紹介
その3:依頼終了
という風にわけていきたいと思います。
では、本編をどうぞ。
〜零牙家宅 午後十一時〜
普通に眠い・・・・。
今、迎えが来るのを待っている。明は目の前の家だから、一緒に待っている。
「ふぁぁぁぁ・・・」
「・・・眠いの?」
「まぁな」
「こんあ時間に依頼なんて、ふざけてるとしか思えないわ」
「・・・だよなぁ。これで悪霊がいなかったら、骨折り損だ。」
そんな話をしていると、車のエンジン音が聞こえてきた。
「お・・・来たみたいだな」
「そうね」
俺の予想通り、木戸先生が運転するライトバスだった。
そんな事を考えていると、運転席の窓が開けられ
「おい、早く乗れ。早いとこ終わらせて、さっさと寝たい」
と、やはりバスの運転手の制服を着た木戸先生が言った。
・・・この人、コスプレ好き?
〜ライトバス内 移動中〜
やはり夜というのは眠いものだ。
さすがに皆も眠いらしく、うつらうつらしている。
ちなみに今向かっているのは葉桜町という、都会か田舎かというと、田舎だが、そこまで田舎ではないという。霊安町も町だが、大都市だよな。集円学園もかなり広いし。・・・話が逸れたな。とにかく、俺達は葉桜町に向かっているということだ。
そこまで遠くはなく、隣町だそうだ。存在すら知らなかった。
実のところ、俺は生まれてから霊安町から一歩も出た事が無い。中学の修学旅行とかで町外に出たことぐらいあるだろう。とかいうツッコミが飛んでくるだろうが、実のところ、運悪く、当日に体調を崩し、参加できなかったというのが現状である。それにこの前の交流旅行は霊安町内だったしな。
父親は幼少の頃に死去。母親は世界を飛び回ってる。とまぁ、親がこうだから、旅行なんてものも全然したことはない。海水浴とかは明の両親に誘われて、行ったことはあるが。町内の海岸だけど。
・・・っと、俺の過去話もこれぐらいにして、そろそろバスを降りよう。目的地の葉桜第三中学校に付いたようだ。
〜葉桜第三中学校校門前〜
この依頼の依頼主は中学生。なのに、夜――それも夜中に近い――の学校で派遣部メンバー達と会う事になるとは思わなかっただろう。
「えーと、君が依頼主・・・でいいか?」
俺が、聞く。ちなみに木戸先生は眠いから後はお前達でやれとかいい、依頼主に会う前に運転席で眠りこけてしまった。ちなみに悪霊に遭遇したときはこのボタンを押せ。とかいって、送信機のようなボタンが付いた機械を渡された。
「はい・・・一応」
俺の問いに答えたのは少し幼さが残る顔――ようするに童顔なわけだが――の茶色で腰まで伸ばした綺麗な髪で、背丈の低い少女だった。ちなみにこの少女以外にもう一人少女と二人の少年がいた。
「んじゃぁ、こっちの自己紹介をさせてもらうけど、いいか?」
俺の口調、敬語とタメ口が混ざっているような気がするが、そこは気にしちゃ負けだ。
っと、俺達の自己紹介だったな。・・・それでは。
「俺は、集円学園派遣部部長の甲斬零牙だ。よろしく頼む」
「俺は副部長の竜崎炎人。よろしくな」
「私は奏咲明。よろしくね」
「私はぁ、栄光未来だよぉ」
「俺は甲斬狼牙。そこの零牙と従兄弟だ」
「私は銃雷千里です。よろしくお願いします」
「僕は千里の双子の弟で、千だよ」
「私は、采蘭由美。よろしく・・・」
これで全員・・・じゃねぇな。
「ちなみに俺達の顧問は、そこのバスん中で寝てるよ」
「そうですか」
「えっと、じゃぁ、そっちの自己紹介もしてもらえるかな?」
「あっ、はい。私は井戸端海梨っていいます」
「・・・井戸端会議?」
頭で考えるより、言葉が先にでたな。今のは。
「違います!海梨です、か・い・り!」
「あぁ・・・んで、そっちは・・・」
「僕は、前園孝介です」
第一印象は、『普通』。そして、『地味』。特徴という特徴がない。・・・ちと酷いかな?
まぁ例えるなら、『虹の妖精の依頼』をしてきた有澄ソラ君だな。
「うちは凩ひのでです」
次に自己紹介したのはもう一人の少女で、背丈はさっき自己紹介した孝介君より少し高く、雰囲気はボーイッシュな感じ。
「俺は柴村琢人です」
一言で言うとカッコ良い。炎人と張り合えそうだなぁ。
・・・だがしかし。その苗字は聞いた事がある。
俺の記憶が正しければ今年の一月下旬辺りから野原見市で起きた通り魔事件の犯人、柴村廉人。彼と同じ苗字だ。俺の推測が正しければ――事実、そうでなくてもだが――彼の息子・・・だと思う。けれども、この事を聞くのは彼、琢人君を傷つける事になる。
俺はそういう気持ちは痛いほど分かる。原因等は違うが、俺の力――封印しなければならない程強力な――のおかげで親戚一同から、一時的だが嫌われていた時期がある。まぁ、ともかく。
「それじゃぁ、お互いの自己紹介も終わったことだし、そろそろ見回りに向かおうか。あ、それと敬語とかは使わなくていいから。俺達、堅苦しいのは嫌いだから。じゃ、行こうか」
その3に続く。
どうでしたか? ちゃんと『スクール・ラプソディー』の登場人物達の話し方や雰囲気を表現できていたでしょうか?(最後の方にちょびっとだけしか出てきてませんが)
次回で『スクール・ラプソディー』とのコラボは終了です。
それと、少しお知らせが。現在、新小説を作成中です。
え? 三重連載は無理? 大丈夫です。『平凡ではない日常。』が完結次第、『聖天戦士の条件』や新小説の交信をします。まぁ、『平凡ではない日常。』の完結はだいぶ先になりますが。
では、次回をお楽しみに〜。