第十八話[派遣部の日常編【前編】 虹の妖精と少年達その3]
さて、今回で『アルカンシエル』とのコラボは終わりです。零牙は【虹の妖精】を保護することができませんでしたが、狼牙達はちゃんと保護することができるでしょうかねぇ?
さて、前置きはこれぐらいにして・・・
狼牙「『派遣部メンバー達の質問コーナー Q&A』が始まるぞ・・・」
ヒューパフパフ
狼牙「・・・思うんだが、この上の『ヒューパフパフ』という、効果音は必要なのか?」
ひ、必要に決まってるじゃないですか〜!狼牙君!
狼牙「ならば良いのだが・・・で、今回はどのような質問が来ているんだ?」
え〜とですね、今回は『桜々丘高校生徒会役員』の作者様の水月五月雨先生からの質問です。
ガルー・ブレストは『桜々丘高校生徒会役員』と水月先生を応援しています!!
狼牙「いきなり何を言っているんだ・・・」
え〜ゴホン・・・では、質問の方ですが、三つありますね・・・では、一つ目の方から。
『Q:零牙君は最高どんだけジャンプした事があるんですか?』だそうです。
ではでは、零牙君、答えてください!
零牙「そうだな・・・
A:悪霊を追いかけて七十階の高層ビルを飛び越えた。もちろん一回のジャンプでな」
・・・さすがは使い手と言ったところでしょうか・・・
では、二つ目の質問。
『Q:零牙君の握力はどれくらい?』だそうです。
零牙「A:・・・目盛りが一回りして壊れたからわからない」
・・・で、では三つ目です・・・
『Q:明さんのスリーサ(ドカーン!!
明「な、何てことを言おうとしてるのよ!!バカァァァァ!!零牙にも言った事無いのに!!」
零牙「は!?何だって!?」
明「はっ!・・・零牙のバカァァァァァ!!(顔を真っ赤にしながら走っていく」
零牙「わ、わけ分かんねぇよォォォォォ!!(同じく顔を真っ赤にして明とは反対方向に走っていく」
なんか暴走気味の明さんでした・・・ゲフッ!ま、まぁ、
『A:出てるとこは出てて、締まってるとこは締まってる』ってことで・・・
では、本編をどうぞ・・・・ゲファ!!
「中々見つからないものだな・・・」
俺はそう呟いた。
「そうだね・・・」
どうやら聞こえていたらしい。千が同意の意を示した。
今、俺たちは表通りを歩いている。あても無く、探しているのだから見つからないのも当然なんだが・・・
「そろそろ休んだ方が良いんじゃない?」
と、矢吹が言った。確かに一時間弱程歩き続けている。そろそろ休憩した方が良いな。
「あそこに公園がある・・・」
由美がそう言い、反対側の歩道の方を指した。公園の出入り口がある。
「そうだな・・・あそこで休憩を取ろう」
・・・何故、俺がこんな使いっぱしりの用な事しなければならないんだ!!
「まぁ、そう怒るな。仕方無いだろう」
頭の上で、ウネビガラブが言う。今は言い返す気にもならん。
「・・・・・」
俺は今、自動販売機の前にいる。何故こんな事になったんだ・・・・
公園に付き、ベンチに座って休憩していたんだが・・・
「喉が渇いた・・・」
などと、矢吹が言ったばかりに、
「僕も喉が渇いたなぁ・・・そうだ!ジャンケンして負けた人がみんなの飲み物を買いに行くってのはどう?」
と千が言い出したからである。
「あそこでパーを出さなければ・・・」
「今ごろ悔やんでも仕方がないぞ。あ、我はそっちのオレンジジュースで」
ウネビガラブも何気に酷いな・・・
「これで最後か・・・」
俺は最後に自分の分のコーヒー(無糖)を取り、皆の飲み物を抱えてさっきのベンチに戻ろうとした時・・・
「・・・・!?」
妙な霊気――――霊気は悪霊の持つ気配、ようするに俺達の魔術力のような物だ――――を感じ取った。この方角は霊安町・・・距離はあるが確実に霊安町だ。ここまで届くとは・・・上位・・・いや、それ以上か?・・・まさかな。
「どうした?狼牙」
ウネビガラブに声をかけられ、我に返った。
「何でも無い・・・・・・まさかとは思うが、心を読んでないよな?」
「ん?知られてはならない事でも考えてたのか?心配するな。読心術はしていない」
「ならば良いんだが・・・」
「お〜い!狼牙、早く〜!」
皆が呼んでいる。俺は皆のいるベンチに走っていった。
〜一方その頃〜
「うん!美味い!」
俺は隣でそう言いながら、コロッケを頬張る【虹の妖精】を見て、笑った。
「そうか、美味いか。俺も食ってみようかな・・・」
俺はそういって、自分の分のコロッケにかぶりついた。
「おお!確かに美味いな!」
「だろ?だろ?」
「炎人さんっていつもこんな感じなんですか?」
奈津君がそういいながら千里と未来に聞く。
「うん♪」
「おかげで依頼が遅れ気味になるんだけどね・・・」
嬉しそうに答える未来と少し困った感じで答える千里。何で、困ったような顔をするんだろうな?千里は。
俺はそんな話を聞いている内にコロッケを食べ終わった。どうやらジャウネも丁度食べ終わったようだ。
「さてと・・・そろそろ行くかぁ!」
「え〜?俺はもうちょっと食いたいな〜」
「また後でな。行くぞ」
俺は、ジャウネの半袖の襟をつまんで頭の上に乗せた。
「見つからないねぇ・・・」
「そうですね」
「ですね・・・」
「Zzzz・・・」
ん?頭の上からイビキが聞こえるなぁ・・・
「なぁ、ジャウネは寝たのか?」
「みたいだよぉ」
仕方がないなぁ・・・・俺は頭からジャウネを降ろして、掌に乗せた。
「ふぅ・・・もう捜索はこれぐらいにするか」
「え!?でも・・・」
「こんなに探しても見つからないしな。それに、零牙達が見つけてくれるだろ」
「炎人君・・・さすがにそれは・・・」
「いいのいいの!それじゃ、ジャウネが起きるまでそこの喫茶店で休むか」
「起きたら、どうするのぉ?」
「ん〜?食べ歩きぃ〜」
「「・・・・・・はぁ」」
ん?奈津君と千里の呆れたような溜め息が聞こえたのは気のせいか?
「・・・・!?」
何だ!?この霊気は!!この方角・・・霊安町?ここまで届くなんてな・・・気のせいだろ。他の二人は何も感じてないみたいだしな。まぁ、深く気にしない方がいいよな・・・
「・・・・で?一人も保護することが出来なかったのか?」
木戸先生はどーでもよさそうに俺達を見る。そのだるそうに半分だけ開いた目で。
「俺たちは【緑色】を見つけたけど、保護はできなかった」
「こちらは接触すらしなかった」
「左に同じく」
ようするに、どこのグループも保護ができなかったというわけで・・・
「そうか・・・ならばすぐに返るぞ。依頼者達に謝ってこい」
『はい・・・』
「依頼を達成できなかったことを、派遣部代表として謝罪させていただきます。本当にすみませんでした!」
俺が、丁寧な言葉遣いで謝罪した後、丁寧に頭を下げた。それに合わせて、後ろにいる他の派遣部メンバーも一緒に頭を下げた。
「そ、そんな!頭を上げてくださいよ!別に僕達怒ってませんし!!」
と、何度も言われ俺達は頭を上げた。「そろそろ行くぞ」と、木戸先生が頭を上げたと同時に言ったので、俺達はバスに乗り込んだ。
俺たちはその後、無事に学園に付いたのだが・・・俺は霊安町に付く直前に奇妙な霊気を感じ取った。みんなは感じ取っていなかったみたいだし、一瞬しか感じ取る事ができなかったので別に気にもしなかった。
その時、俺は気が付かなかった。いや、気が付く筈もなかった。この『霊気』の力と数週間後にこの『霊気』が引き起こす事件に・・・・・・・・・
次回、[派遣部の日常編【前編】 霊安町の発明家]に続く。
結局、一人も保護できなかったねぇ?零牙君?
零牙「うるさい!!」
あはは・・・まぁいいでしょう。原作の『アルカンシエル』に影響はないし。
零牙「一人も保護できなかったからか?」
うん、そんなとこ。
ちなみに次回は十六話で名前だけが出た、涼兄こと神崎涼が登場します!!ではではお楽しみ〜