第十六話[派遣部の日常編【前編】 虹の妖精と少年達その1]
どうも、ガルーです。早速ですが〜『派遣部メンバー達の質問コーナー Q&A』です!
ヒュ〜パフパフ
零牙「で、どんな質問がきてるんだ?」
え〜とですね、黒犬純先生から質問がきてます!!
炎人「おぉ〜!早速質問がきてよかったな!」
ではでは〜、質問の内容です!『前話での練習試合で、零牙以外の派遣部メンバーはどんな活躍orミスをしたんですか?』だそうです。
てな訳で、炎人と狼牙と千に答えて頂きましょう!
まずは炎人です!では、どうぞ〜
炎人「ん〜?そうだな〜まず、飛んできたボールをキャッチして1アウトして、セカンドに投球して、2アウトにした位かな〜」
結構凄い活躍してんのね・・・
では、次は狼牙だよ〜
狼牙「・・・特に無い」
そ、そうか・・・
じゃ、千、どうぞ〜
千「ん〜・・・フェンスを超えかけたボールを取った位だよ」
・・・で、では本編をどうぞ。今回は下弦鴉先生の作品、『アルカンシエル』とのコラボです。
はぁ・・・せっかくの休みなのにな・・・
ん?何でいきなり冒頭からため息付いてんのかって?あぁ、それはだな・・・
〜昨日(金曜日)放課後 派遣部会議室(仮)〜
「よし、みんないるな」
「どうしたんですか?」
「いや、昼休みにお前らが戻ったすぐ後にサイトに依頼があってな。これを見てみろ」
先生は、依頼のコピーと思われる物を皆に配った。
「よし、では、依頼内容の説明だ。まず、依頼者の名前は有澄ソラ。学校は櫻台中学校だ」
「えぇ〜?他校、しかも中学校から依頼が来てるのぉ?」
「ああ。じゃぁ、続けるぞ。年組は三年C組で性別は男」
その二つの情報はいらないと思うんだが・・・?
「で、これからが本題だ。長いから、簡潔にいうぞ。え〜っと、依頼者は【虹の妖精】というのを保護しているらしい。で、色で言うと、依頼者のもとには、赤と橙と黄がいて、あとは緑と藍と紫と青がまだ見つかっていないらしく、一緒に探して欲しいらしい」
『へ・・・?』
今や、恒例!ハモリ疑問!って、妖精ぃぃぃぃ!!まじで!?そんなん存在すんの?まぁ、俺達も悪霊っていう非現実的なものと戦ってるけど!!
「せ、先生!」
明が、立ち上がって木戸先生に問い掛けた。行け!明!何が『行け!』なのかは知らんが!
「今すぐ向かいたいです!」
そっちかい!この可愛い物好きめ!!
「右に同じく!」
未来もかい!
「まぁ、まて、依頼を受けた連絡といつ、会って、依頼を実行するかを決めなきゃならん。今日中には決めるようにする。決まり次第、連絡を回す」
・・・信じるのか・・・というより、信じざるえないな・・・俺達使い手の存在そのものが非現実的なんだしな。
〜回想シーン終了〜
てなわけだ。基本的に土日や祝日は自宅待機なんだけど・・・よりにもよって休みの日にかよ。
今、俺は待ち合わせ場所の学園に向かっている。いつもの道どりで、明と一緒に。
「ふふふ〜♪」
なんか上機嫌なんだよな・・・迎えに行って玄関から出てきた明の顔を見て、俺は驚いた。見たことも無い、満面の笑みだったから・・・そんなに楽しみなのか?とりあえず、学園で一度、皆で集まってから、車で依頼者との待ち合わせ場所の櫻台中学校に向かう。という手順だ。・・・今更だが先生も入れて九人だよな?九人も乗れる車ってあるのか?まさか、一人だけ自転車に乗って付いて来い、なんて言うんじゃないんだろうな・・・
そろそろ校門だな・・・ん?みんなもういるってことは、俺達が最後か・・・
「よぉ!遅かったな!」
「炎人達が早いんだよ・・・」
「そうか?」
「そうだよ。で、先生は?」
「まだ来てないよぉ」
「・・・もうすぐ来ると思うんだが」
「生徒達を待たせといて、自分は遅れるなんて・・・」
そんなとき、
ブォォォォン
てな感じのエンジン音が右の方から聞こえた。右をみてみると、ライトバスがこちらに向かってくる。
ライトバスは目の前で止まり、数秒後にドアが開いた。
「よし、みんな揃ってるな」
『先生!?』
そう、ドアを開いたのは見間違える筈も無い。木戸先生だった。
「先生、その車どうしたんですか?」
と、千里は俺が聞きたかった事を俺が口にする前に聞いた。
「これか?学園長から借りてきたんだ」
あ、やっぱり学園長のか。
「まぁ、細かいことは良い。早く乗れ」
「は〜い」
〜ライトバス内 移動中〜
俺は今、窓から外の景色を眺めている。俺達しか乗っていないので席はガランガランだ。他の皆はというと、明は通路を挟んで、横の二人用の椅子に座って、俺と同じく外を見ており、炎人と未来は一緒に座って話している。狼牙は疲れているのか、一番後ろの席に付いて、眠っている。由美と千里は何か話していて、千はまた、いつかのようにどこから取り出したのか、スケッチブックにブツブツ言いながら走り書きしている。ちなみに運転は木戸先生がしている。何故か、バスの運転手の制服を着て。
さて、櫻台中学校に付くまで何をしていようか・・・?持ってきた物の中には暇つぶしになりそうな物は入ってないし・・・ん?
俺はスポーツバッグの中にあるものを見つけた。
それは、涼兄――――神崎涼、俺や明、狼牙の一つ先輩の幼馴染み――――から貰った、RPGの試作型(ソフトは差し替えが可能だが、RPGしか完成していない模様)が入っていた。確か涼兄の独自開発だったな。
机の上に置いておいたんだが、何かの拍子に入ったのだろう。「試しておいてくれ」って言われたんだっけな。やってみておくか。
「お〜い!ついたぞ〜!」
あれ?いつの間に?・・・ここが櫻台中学校か。
俺達はバスを降りたが、まだ依頼者は到着していないようだった。
「先生、ここって霊安町からどれぐらいのところなんですか?」
「そうだな・・・町を一つ越えたぐらいかな」
「そうですか」
「付くのが結構早かった気もするんですけど」
「・・・千、お前は絵を書く事に集中していただけじゃなかったっけ?」
ちなみに先生は、いつ着替えたのか、いつもの服――――だらしなく着た、黒のスーツ上下に、中は紫のワイシャツにこれまた、だらしなく付けた灰色のネクタイといった格好――――に着替えていた。
まだかな・・・名前は確か・・・有澄ソラ君だっけかな?それにしても【虹の妖精】か・・・不思議なもんだな。まぁ、俺達は悪霊と戦ってるんだがな・・・俺達の力の方が不思議か?
そんな事を考えていると、不意に声をかけられた。
「あの、集円学園の派遣部の方ですか?」
その2に続く。
次回をお楽しみに〜!