第十五話[派遣部の日常編【前編】 野球の醍醐味はやっぱりホームラン!!その2]
どうも、長い間の更新停止、ご迷惑おかけしました!なにせ体調不良及び、作者の都合上で更新することが出来ませんでした。そして、気が付いたら、PVアクセスが15000超え!!有難う御座います!では、本編をどうぞ。
「やっと・・・終わった・・・」
あれから一時間後、ずっとぶっ通しでテストを受けていた俺たちは、今ようやくテストが終わった。
「結構、疲れたな」
「そうか〜?俺は楽しかったけどなぁ」
「ふん・・・こんなもの、修行に比べれば楽な方だ」
「・・・どんな修行してんすか」
「な、なんで零牙達は全然疲れてないんっすか・・・?」
上から、俺、炎人に狼牙に千あと、勇太だ。
ちなみに勇太とはお互い呼び捨てで良いと言っておいた。
「では、ポジションを発表するぞ〜!!」
ん?どうやらポジション発表のようだ。
「まず、走風からじゃな。走風はライト。甲斬零牙はファースト。竜崎はセンター。甲斬狼牙はせカンド。銃雷はレフトじゃ」
すべて、内野手か外野手なのでどう反応すればいいのか分からない。俺たちは、「まぁ・・・良かったな」みたいな顔をしている。
「では、ポジションも決まった事ですし、早速練習を初めましょうか」
「おい相吾、そういうのはわしが言うもんじゃ。わ・し・が!!」
「キャプテン、そんな事はどうでも良いから、早く始めようぜ?試合は明日なんだし」
「確かに、空海の言う通りじゃな・・・よし、これから練習を始める!元気出して行こ〜!」
『おお〜!!』
そんなこんなでこの日は練習を遅くまでして、帰りには使い手の俺達もヘトヘトになる程疲れていた。練習内容は『大変』なものが多かった。・・・いや、厳密に言うと『練習自体』が大変だったのでは無く、『個性豊かな派遣部の愉快な仲間達』の行動が大変だった。というのが正しい。
とりあえず、数個程取り上げさせてもらう。
まずは、炎人だ。炎人は運動神経自体は良いんだが、『剣道一筋!』な幼少期に小学生時代に加えて『悪霊退治+修行三昧』な中学生時代だったわけで、野球自体を知らなかったらしく、見た事も無ければ聞いた事も無い。という、非常に困った状態からのスタートだったわけで、バットを刀の如く扱い、野球部の皆を困らせた。
続いて狼牙だ。狼牙は一応野球のルールなどは知っているようで、まずは素振りから入ったのだが、これがまた一癖あって、何故か素振りをするたびにバットが飛んでいってしまう。しかも、そのほとんどが俺の頭にクリーンヒットする。試しに確率を調べてみたところ、素振りの50本中、25本が俺の頭に当たる。結論からして俺を狙っているようにしか思えないのだが、狼牙の真横や真後ろに居ようともバットが飛んでくる。・・・ありえない。
そして、千だ。千も一応、野球のルールなどは熟知しているようで、まずは投球から入った。それまで気付かなかったのだが、これがかなりのノーコンでとんでもない方向に飛んでいってしまう。その一つとして一緒に投球をしていた俺の頭上1500m(推測)を飛んでいったという記録もある。
最後に女子達だ。仕事としてはマネージャーのような仕事をしてもらったわけだが、これが普通に仕事をこなすわけがない。スポーツドリンクを運んでる最中にずっこけて中身をぶちまけるわ、ボールを運んでる時にこけてボールぶちまけて、俺達が転ぶなどなど、上げていたらきりが無い。
ちなみに木戸先生はというと、俺たちを置いてさっさと帰ってしまったらしい。なんと言うか・・・まぁ、軽いどころでは済まされないような気もするが、この話をしているとだいぶ長くなりそうなのでまた次の機会にとする。
〜翌日 練習試合〜
『お願いしま〜す!』
さて、今日は試合の日だ。こちらは九人しかいないので誰一人欠ける事ができない。ちなみにこの伝統になりつつある試合は集円学園創立以来、40年間こちらが連勝中・・・・てか、学園長って何歳なんだ?それ以前に40年やってて『なりつつある』かよ!
それはどうでもいいとして、これから試合だ。
「よっしゃ〜!円陣組むぞ〜!」
俺たちは右腕を隣の肩にかけ、左手を中央に重ねた。
「元気出して行こ〜!!」
『おぉ〜!!』
ってこれって練習の時にも言ってたような・・・
とりあえず、試合開始だ。一回の表、米蛇高校の先攻だ。ちなみに米蛇ってのは相手の名前だ。読みは『べいた』。通称『β高校』らしい。
まずは米蛇高校第一打者を藍林先輩が三振で抑え、第二打者はヒットを打たれたが、第三打者が凡フライを上げたのでアウト。第四打者を三振で抑えて一回の表は失点0で終わった。
〜時は過ぎ、九回の裏 集円学園の攻撃〜
先の回で相手に三点とられたまま、九回の裏になった。打順はこうだ。
1:走風勇太
2:宝神導離
3:竜崎炎人
4:藍林相吾
5:空海大地
6:甲斬零牙
7:飯田寛大
8:銃雷千
9:甲斬狼牙
ちなみに先の回で、打順が1に戻ったため、勇太からの打順となる。
「走風、まぁそれなりに頑張るんじゃぞ〜」
「無理するなよ」
「・・・なんか落ち込むっすね」
実はというと、勇太はこの試合で一度もヒットを打っていない。その為、チームメイトからは冷めた声援(笑)がかけられている。
(おい!(笑)ってなんっすか!(笑)って!!by勇太)
そんな声援をかけられつつも、バッターボックスに向かい、構える勇太。さてと・・・今回こそ打てるよな・・・?
カッキィィィン!!
おお!初球で打った!センターとライトの間に落ちた!センターが取って、ファーストに投げたが勇太はギリギリでセーフとなった。
「よし!」
「わしはやると信じとったぞ!」
「冷めた声援をかけた割に、ですか?」
「相吾、だまっとれ!誰が何と言おうとわしゃぁ信じとったんじゃ!」
「・・・怪しいと思わないか?零牙」
「確かに言い訳っぽい気がする・・・」
「まぁ、いいじゃんか。ヒットは打てたんだし」
「このチームって・・・」
一応上から、空海先輩、飯田先輩、藍林先輩で、また飯田先輩、狼牙に俺、炎人に千の順番だ。
次は・・・宝神先輩か。
「宝神、しっかり打つんじゃぞ」
「ああ、分かってる」
宝神先輩はそう言って、バッターボックスに立った。(しかも、なんか自信満々な様子で)だが・・・宝神先輩は三振して戻ってきた。そして物凄く落ちこんでいた。
次は炎人か・・・絶対に打てるな。
カッキィィィィン!
案の定ヒットを打ち、一塁に出た。勇太は二塁に行った。
次は・・・藍林先輩か。
藍林先輩は、その開いているか閉じているか分からない目で相手ピッチャーを睨んでいる。
ピッチャーが投げ、藍林先輩が打つ仕草をした。
コツン
と思ったら、藍林先輩はバントをして一塁に走り出した。勇太は三塁へ、炎人は二塁へ・・・ってか、何コノ展開。
もしかしたら勝てるんじゃないか?この試合。
えっと、今の状況は・・・九回の裏、ワンアウト満塁。次の打者は空海先輩。これで決めてくれるといいんだけど・・・
「よっしゃぁ!行ってくるぜ!」
「おぅ!ホームランぶちかますんじゃぞ〜!」
「これで終わりにしてくれるといいんですが・・・」
「これじゃあ、俺の出番は無さそうだなぁ」
そう、空海先輩の次は俺。だが、空海先輩がこれで決めてくれれば俺の出番は無し。その方が楽でいいんだけどなぁ・・・
ガキィン!
鈍い音がしたと思うと、空海先輩は球を打ち上げていた。
てか、いつの間に・・・でもこれじゃ・・・
パシッ
球は相手ピッチャーに取られアウト・・・って次は俺じゃん・・・
「いや〜、アウトになっちまった」
「気にするな。まだ次があるんじゃから。頼んだぞ、零牙」
「は、はい・・・」
きゅ、九回の裏、ツーアウト満塁・・・・何コノ展開。(本日二度)
俺はバッターボックスに立ち、バットを構えた。
・・・俺、打たなきゃいけないよな・・・打たないと・・・打たないと・・・!ボ、ボールが来た!
ブン!
「ストライク!」
あ・・・空振り・・・次こそは!!
ブン!
「ストライクツー!」
・・・え?えっと・・・九回の裏、3対0で、ツーアウトツーストライクの満塁・・・何コノ展開!?(本日三度目)
こ、これでホームランを打てば、満塁逆転サヨナラホームランじゃん・・・よっしゃあ!打つぞ〜!
シュッ!
球が来た!行くぞ〜!
カキィィィィン!!!
ヨッシャ!飛んだ!と、とりあえず一塁に!
俺は球の行方を見ながら走っていた。伸びる伸びる・・・ってフェンス超えた!ヤッター!勝ったぞ〜!
そんな訳で、練習試合は集円学園の勝利で幕を閉じた。ちなみに俺は、ホームベースに戻って来た時に皆から胴上げされた。が、受け止める時に力を抜いていたか分からないが落ちた。おかげで背中を強く打ち付けてしまった。まぁ、とりあえず依頼は無事に終わった。
さて、次はどんな依頼が来ることやら・・・
次回、[派遣部の日常編【前編】 虹の妖精と少年達]に続く!
ふぅ〜無事に終わった〜。
零牙「お疲れさん」
あははは・・・とりあえず、投稿できて良かった〜でも、こっちはもうすぐ六月だっていうのに、『平凡ではない日常。』はまだ四月だぁ〜
零牙「どうすんだよ・・・」
まぁ、がんばるさ。
あ、そういえば今日、俺の誕生日だ。
零牙「え、マジで!?」
うん。でも、家族には忘れられてた・・・
零牙「・・・・・・」
何か言ってくれ・・・あっ!そうだ読者の皆様にお知らせがあるんだった!炎人、ヨロシクゥ〜!
炎人「おう!じゃ、お知らせだ。読者のみんな!登場人物のことや話の内容なんかで『アレ?』って思ったことは無いか?そんなことがあったら、感想欄に書いて、送ってくれ!派遣部メンバーが答えるぞ!」
零牙「え?そんなことやんの?」
やりますとも!名付けて、『派遣部メンバー達の質問コーナー Q&A』だ!
零牙「うわぁ・・・何か思いつきでやってそう」
・・・ゲフンゲフン!じゃ、作者がお手本をみせるぞ!
Q:今回の話で零牙以外の練習風景があったけど、零牙はどうだったの?
どうだ!じゃ、答えてもらうぞ。
零牙「聞いても面白くないとおもうけどな・・・
A:普通に打ったり、投げたりしたぜ。」
・・・本当に面白くなかった。では、次回は下弦先生の『アルカンシエル』とのコラボです!お楽しみに!
お知らせ:データベースに【甲斬 狼牙】の項目を追加。及び、【甲斬 零牙】のデータを一部追加、変更を行いました。