表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
白の化身の異世界譚─人の道と神の道─  作者: 狐子
第一章【失われた記憶、異なった世界】
5/19

四話【冒険者登録と属性相性】

先ほど確認したら100PVを超えててびっくりびっくりです。


今日の今日で今作に皆さま合わせて100回以上も来ていただけだと知って感謝感激でございます!


どこまでも拙い小説ではありますが、応援していただけると幸いです。

白たちがトータスの街の入口の小さな門へと近付いていくと、門の両脇に衛兵が立っているのが見えた。

白たち四人は左側の衛兵の元へと歩いていく。

「ウィリル殿、ルテラ殿、ガンツ殿、と...見慣れない顔ですな、ようこそトータスの街へ。皆さま身分証の提示をお願いします。身分証がない場合は銀貨1枚でこの街でのみ有効な一時身分証を発行します」

衛兵の要求に応じ、ウィリルたち三人は冒険者カードを提示する。

一人身分証のない白は予めガンツにもらっていた銀貨をポケットから取り出すと、衛兵に差し出す。

「えっと、僕は身分証がないので、一時身分証をお願いします」

「はい、銀貨1枚確かに受領しました。では、一時身分証の発行手続きをしますのでこちらへどうぞ。あ、ウィリル殿たちは身分証の確認ができましたので街に入って大丈夫ですよ」

「あいよ、じゃあハク坊、俺らは街に入ってすぐのとこで待ってるからな」

ガンツたちはそう言って街に入っていき、白は衛兵に連れられて一時身分証の発行手続きに向かう。


なぜかこの世界の文字を書けるようになっていた白の発行手続きはスムーズにおわり、白は一時身分証を受け取ってようやくの街入りを果たす。

「ハクくん、こっちこっち。問題なく無事に一時身分証もらえたみたいだね」

街に入ると白がウィリルたちを見つけるよりも先にウィリルたちの方が来てくれた。

「よし、じゃあさっそくギルドに行ってハクくんの冒険者登録を済ませちゃおう」

そう言って歩き出すウィリルたちの後に続き、白はのトータスの街を歩いていく。


ウィリルたちの先導もあり、冒険者ギルドへは迷うことなく問題なく到着した。

先に入ったウィリルたちに続き、白は冒険者ギルドへと足を踏み入れる。

ハクたちはそのまま真っ直ぐギルドの中を突っ切って受付へと向かう。

受付嬢は、自分の元へと歩いてくるウィリルたちに気づくと、軽くお辞儀をした。

ウィリルたちは受付につくと、白をずいっと自分たちの前に押し出しながら口を開く。

「やっほ、シリル。今日はこの子の冒険者登録と魔法適性測定、属性検査をやってほしいんだけど」

受付嬢のシリルは、一度白の方に顔を向け、それから再びウィリルたちに顔を向けた。

「分かりました、新規冒険者登録ですね。銀貨3枚をお願いします」

「はいっと」

ウィリルは銀貨3枚を取り出してシリルに渡す。

シリルは銀貨3枚を受け取ると、登録用紙を取り出して白に差し出した。

「では、この用紙に必要事項を書いて、再度私のところに来てください。記入事項の確認後、冒険者ギルドの説明と魔法適性測定、属性検査を行い、冒険者カードを発行します」

「わかりました」

白は用紙を受け取ると、記入台へと向かった。

一時身分証の発行と同じような項目が並ぶ用紙にすらすらと書き込んでいく。


記入を終えた白が戻ると、受付でシリルとウィリルたちが雑談をしていたが、白に気づくとすぐに話を切り上げた。

「書き終わりました」

「はい、確認いたします」

白から用紙を受け取ったシリルは、各項目を確認し、不備がないことを確認して頷き、用紙をしまって白を見る。

「確認しました。では、冒険者ギルドの説明をいたします。質問があったら遠慮なくどうぞ」

そう言うと、シリルは冒険者と冒険者ギルドについての説明をしていく。

しかし、その内容はトータスの街への道すがらに聞いた内容とほとんど同じであり、白は特に質問をすることなく説明を聞き終わった。

「では、これから別室にて魔法適性測定と属性検査を行います。ハクさんはこちらへどうぞ」

そして、白はシリルに連れられて検査部屋へと向かっていく。


「こちらが魔法適性測定の魔道具になります」

そう言ってシリルは小さな水晶玉のようなものを示した。

「この魔道具に手を置くと、自動的に魔法適性が測定さら魔法適性があれば発光します。この時、強く発光するほど魔法適性が高いです。ではどうぞ」

シリルに言われ、どきどきしながら白は水晶玉に手を置く。

白が手を置いてから数秒後、唐突に水晶玉は白く眩く発光した。

「わっ!」「きゃあ!」

白は驚いてとっさに目をつぶり、水晶から手を離す。

水晶玉から放たれた光は部屋を一瞬真っ白く染め上げたかと思うとすぐに消えた。

白は光が消えたのを確認するとおずおずと目を開きシリルの方を見る。

シリルは、水晶玉の方を見たまま呆然とした顔で固まっている。

「あの、えっと、シリルさん...?」

おそるおそると言った感じで白が声をかけると、シリルはハッとした顔になると、顔をぶんぶんと振ってから白の方を見た。

「す、すみません、取り乱しました」

「い、いえ、僕もまさかこんなに光るとは思ってなかったのでびっくりしました。あの、目、大丈夫ですか?」

「はい、この光は目にダメージを与えるようなものではないので大丈夫です」

それを聞いて白はほっとする。

シリルはコホンと咳払いをして気を取り直すと、結果を伝えるために口を開いた。

「では、結果をお伝えします。ハクさんの魔法適性はSオーバー、修練を積めば属性相性のいい魔法を極めることが可能になるレベルです」

「え!!ほんとですか!」

シリルの言葉を聞き、白は目をキラキラと輝かせた。

「はい、事実です。私がいままで測定に立ち会った方の中でこれほどの光を発する人は初めて見ました」

シリルは少々の感心を滲ませた声でそう告げると、魔法適性測定の魔道具を片付け、また別の魔道具を取り出した。

そのあらたに取り出した魔道具は少し奇妙な形をしていた。

Y字に1本線を足したかのような形の台座があり、その台座に三つの大きな水晶玉と一つの小さな水晶玉が乗っている。

先ほどの魔道具はとてもわかりやすい見た目だったが、これはどう使うのだろうと不思議そうな顔を白がしていると、シリルが口を開いた。

「これは属性検査の魔道具です。こちらの大きな三つの水晶玉は左から、基本属性、上位属性、特殊属性を示し、小さな水晶玉に手を置くと、得意属性に応じてそれぞれの水晶玉が発光します」

「ということは、属性は基本属性、上位属性、特殊属性それぞれ最大一種類ずつしか得意とするものが分からないんですか?」

「いえ、人によっては複数の属性を得意属性とします。その場合は、該当する水晶玉の光が変わります。例えば、基本属性が火と水に適性がある人の場合、一番左の水晶玉が赤く発光し、一度光が消えてから今度は青色に発光する、というような形になります。他に聞きたいことはありますか?」

「もう大丈夫です」

「では、どうぞ小さな水晶玉に手を乗せてください」

シリルに言われ、わくわくしながら白は小さな水晶玉に手を置く。

白が手を置いてから数秒後、水晶玉は左から順番に虹色に輝き始める。

「「え?」」

白とシリルがピッタリのタイミングで疑問の声を発する中、三つの大きな水晶玉は全て虹色の輝きを放っている。

試しに白が小さな水晶玉から手を離してみると、三つのの大きな水晶玉の虹色の輝きは徐々に消えていく。

「「..................」」

なんとも言えない沈黙がその場を支配する中、シリルが口を開いた。

「えーっと、こんな事は初めてなので確証は得られないのですが、おそらくハク様は基本属性、上位属性、特殊属性を含めて全ての属性を扱うことができます...」

「え?え!?ええ!?」

シリルから告げられた衝撃の事実?に白はおおいに混乱した。

「え、だって魔法適性は最高で、属性は全部使えるってことは、最終的にすべての魔法を使えるってことですか?」

「はい...信じがたいことですが、そうなりますね」

シリルさんも相当驚いているようで、淡々とした様子をよそおってはいるが、目が落ち着きなく動き回っている。

「と、とりあえず、測定と検査はこれで終わりですか?」

「は、はい、これで終わりですので受付に戻りましょう」

そう言うとシリルはとこかぎこちない動きで魔道具を片付け、白とシリルは受付へと戻っていく。

受付では相変わらずウィリルたち3人がおり、特にウィリルは興味津々と言った顔で白を見ている。

「では、こちらが冒険者カードとなります」

どうにか平静を取り戻したらしいシリルはいくつかの処理を終え、発行した冒険者カードを白に渡した。

「ありがとうございます」

白は冒険者カードを受け取ってポケットにしまうと、受付から離れた。

「それでハクくん、結果はどうだったの?」

「えっと、その前に街の近くであまり人がいないような場所ってありますか?」

好奇心を隠しきれない様子で聞いてくるウィリルにすぐには答えずにそう問い返す。

「街から出て少しいくと小高い丘がある。その先の平原はほとんど人は来ない」

「じゃあ、一回そこに行きましょう。そこで話します」

白の問いかけにルテラが答え、白は三人にそう告げる。

三人は怪訝そうな顔をしていたが、なにかあまり人に聞かれるとまずいことがあったのだろうと思いひとまずルテラの言う場所に向かうことにした。

はい、白君のチート?能力が頭角を現し始めましたね。

全属性魔法!万能ですね!


次回、第五話ではついに白君の魔法初使用です。

そして魔法だけじゃない白君の新たな力が目覚める!...かも?


ではでは、次は第五話でお会いしましょう!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ