1-7 婚約者についてと新しい友達
英里紗が言うには小説では私には婚約者がいたらしい。それも主要人物!困った、非常に困った、、、
「ねえ、いつわたしとその人は婚約するの?あとその人の名前は?」
「いつなんて知らないよ、えっと、名前は確か、神宮寺、神宮寺琉聖」
「それって、あの神宮寺財閥の!?」
「うん、らしいね」
神宮寺財閥とは、世界財閥ランキングでもトップクラスの大財閥だ。一条財閥も並んで日本では四大財閥と言われているが、神宮寺財閥ほど大きくない。
「ほら、あそこにいる子じゃない?」
指された方向を見れば、そこには人だかりができていた。
あっさっき目が合った子だ、、、
「あの子、イラストでもめっちゃイケメンで、けっこう好きだったなーって大丈夫?」
「う、うん、驚いちゃって」
「うん、無理ないね、キャラと関わらなければいいと思ってたのにソレが未来の婚約者だもんねー」
「あー最っ悪、、、そうだ!パパに言って、婚約をなしにすればいいんだ!」
「えーいけるー?」
「た、ぶん?パパ、わたしのことかわいがってくれてるし?」
「じゃあ、神宮寺財閥のほうから婚約申し込んできたらどうする?」
「で、でも、何とかっ」
「おーい、月歌ー?」
パパが私を呼んでいた。今いいところなのに!
「あっあっねえ、友達にならない?」
「えっ?」
「同じところから来た人と話せてうれしかった!それに、わたしたち気も合うと思うの!」
「う、うん、私もそう思う。私で良ければ友達に鳴ってくれる?」
「当たり前てしょ?もうっわたしが聞いてるのに!」
「ご、ごめんあと、ありがとう」
英里紗は花が咲くような笑顔になった。
あっ笑ったっ
「こちらこそありがとう、呼ばれているから行くね!」
「うん、またね!」
「うん、また!」
わたしは家族の元へと戻っていった。