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異世界に行ったら最強になった  作者: 志良内達夫
第六章 マルケドーラ帝国の脅威
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6-9.コーネリアとの再会

 リサとスラーレン法国に行った雅則は、マルケドーラ帝国を潰し、スラーレン法国を救って館に戻ってきた。

 そして雅則は、イミナスのダマリンたちに預けてあるコーネリアを館に連れて帰るためにリサとイミナスに向かった。

 ◇

 雅則とリサはイミナスに着いた。

 今はエランデル国の領になったイミナスは、魔王のグランデルが統治者を務めている。

 ダマリンは雅則から統治者の座を下ろされ、グランデルの配下になっている。

 イミナスの城に入ると

「知らせを受けて楽しみにしていた」

 グランデルが待ち遠しかったような顔で雅則に言った。

 リサがダマリンを介してグランデルにもイミナスに行くことを伝えていた。

 ダマリンは神妙な顔をしていた。前回、雅則がイミナスに来たとき、宿の部屋を無理に空けさせたことがあった。ダマリンは良かれと思ってしたことだったが、雅則の気分を害し、また勝手に国王を名乗ったこともあり、グランデルの配下にさせられた。

「問題は起きてないようだな。コーネリアはどうしている」

 雅則がグランデルに聞くと

「コーネリアは街のネネの宿で働いている。いや、コーネリアはハーロックの妹という身分だから働かせるつもりはなかったが、彼女は城内にいるのは窮屈だからと駄々をこねられて。知り合ったネネのところで働かせてくれと言うから」

とダマリンがこたえた。

「わかった」

 雅則はルルにネネの宿に案内させた。

 ダマリンは雅則が城を出ていこうとすると、胸をなでおろしていた。


 ネネの宿に入っていくとコーネリアがサービスカウンターに居た。

「コーネリア」

「ハーロック様」

 コーネリアは待っていた便りが届いたような笑顔でカウンターを飛び出してきた。

「元気そうだな」

「はい。ここで働いて待っていました」

「働いていたのか」

 雅則に言われてコーネリアは表情を変えると

「魔王様とかに働かされていたわけじゃありません。私から頼んだんです」

と弁明するように言った。

「ごめん。コーネリアを困らせるつもりはない。長い間、待たせて悪かった」

「いいえ。・・でも無事に戻ってこられて安心しました」

 コーネリアは安堵して、嬉しそうに笑顔になった。

「俺もしばらくここに居よう。スラーレンとの行き来で疲れが溜まった」

 だがコーネリアから

「宿は盛況で、今日は部屋は空いていません」

と言われた。

「そうなのか?」

「今は魔族よりエルフのほうが人口が増えて・・」

「変わっていくなぁ」

 ルルが

「こういう街に住むのは、魔族は慣れていないので、ほとんどは山で暮らしています。エルフは魔族より知恵があるし、昔は人族と暮らしていたこともあったそうです」

と説明してくれた。


「ハーロック様」

 ネネが現れた。

「コーネリア様をお預かりしています」

「世話になっている。ありがとう」

「お泊り頂きたいのですが、客室は満室です。申し訳ありません」

 雅則が前にネネの宿に泊まれるようにダマリンに頼んだことがあった。そのとき、ダマリンが強引に部屋を用意させたために、他の客に迷惑をかけたことがあった。そこで今回は予約なしでやってきた。

「予約していなかったし。どこか別の宿を世話してもらえないだろうか」

 ルルが

「お城では駄目ですか?」

と聞いたので

「堅苦しいのは苦手だし、グランデルやダマリンとは離れていたい。それに街のほうが好きだ」

とこたえた。

「それなら、私の家を使ってください。コーネリア様も宿の中居の部屋を使ってもらうのも気が引けたので、家に泊まってもらっています」

 ネネが言ってくれたので

「では言葉に甘えようか。お土産は持ってこなかったから、エランデルに行って温泉にでも浸かってお土産を買ってこよう」

とこたえた。


 ネネはコーネリアに『様』をつけて呼んでいる。エランデル国のハーロック伯爵の妹として紹介していたので気遣ってくれているようだった。

「リサには悪いがまた明日、エランデルに連れて行ってくれ」

「はい。人族を食せば体力は回復しますから」

「それはダマリンと相談して。止めないけど」

「はい。では今日は失礼します」

 イサは嬉しそうに出て行った。

 ◇

 翌日、雅則は城に上がってグランデルやダマリンにワリキュール王国やスラーレン法国について話した。

「ヒュンケルという魔王を知っているか?」

 グランデルに聞いた。

「いや、知らない」

「ヒュンケルもアンデッドのビーストも同じように異世界から来たらしい」

「私のような者が他にいるとは。この世界は何なんだ」

「それと、友人が電気や、こっちにないものを作り出している。そのうち自動車や鉄道も開発されるだろう」

「鉄道を? 電気を作り出した話は聞いたが、まさか電車を?」

 グランデルも元は異世界の者。雅則と同じ世界かはわからないが、電車が走っていた世界なのだろう。

「それは無理だ、動力的に。考えているのはSLだ。蒸気機関車なら作れそうらしい」

 雅則は館を出てくる前に、悠介と美緒がそんな話をしているのを聞いていた。

「何でもやってしまうんだな?」

「発案と実行するのは俺じゃないけど。だがこっちの世界が面白くなってきた」


 ダマリンは雅則とグランデルの話を理解出来ないようだった。そして

「イビルから頼まれごとをしている」

と雅則に言った。

「イミナスで酒を製造出来ないかと」

「酒を?」

「イビルはワリキュールで酒を覚えたらしく、持ってきて飲ませてくれた。美味だ」

「え? ダマリンも飲んだのか? ダマリン、酔って暴れるなよ」

 雅則はダマリンが酔って凶暴になるのを心配した。

「暴れる飲み物なのか?」

「人によってはな。イビルは二日酔いで済んでいるが」

「イビルも酒の作り方までは知らないようだ」

「知らないほうが無難だ」


 雅則は思い出したように

「ダマリン。ジャギを知っているか?」

と聞いた。

「ジャギ?・・竜魔族のか?」

「そうだ。ゴラン谷に居る竜魔族のジャギ。友達になった」

「ほんとうか? ジャギとも長らく会っていないな。しかし俺を覚えていてくれたんだ。ジャギとも仲良くなるとは、ハーロックは凄いとしか言いようがない」

「どのくらい会っていないかは知らないが、ダマリンたちは人族より寿命が長いんだろう?」

「いちいち覚えていないが、もう500年は生きている。それ以前の細かい記憶は忘れた」

「羨ましい気がする」












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