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異世界に行ったら最強になった  作者: 志良内達夫
第二章 エランデル国編
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2-8.新たなる危機

 リサにダマリンから伝言が届いた。

「ハーロック様、大軍がイミナスに近づいているそうです」

「え?」

「旗からしてワリキュール王国の軍のようです」

「王国?・・新たな国か。って、こっちの世界を把握はしていないけど。

城に行って聞いてくるか」

 雅則は城に行き、セバスを呼んだ。

「ワリキュール王国とは?」

「これより南に領地を構える王国です。10万の軍を抱えているという

噂の大国です。もともとイミナスやエランデルも王国の親族が開拓して

つくった国。しかし互いの国王は特に親しい間柄ではなかったようで

国同士の交流はあまりなかったようです。イミナスは以前からエランデル

を狙っていたようで、シャルロット姫が嫁ぐことで嫌悪にならない

ようにと思っていたのですが・・」

「俺が余計なことをしてしまった?」

「いえ・・イミナスに取り入っていた魔族は、シャルロット姫をはじめ、

エランデル国王の姫たちを狙っていたようです。それでワリキュール

王国がなにか・・」

「その王国軍がイミナスに向かってきているらしい」

「もしかして、イミナスが魔族に占領されたのを知って・・」

 セバスも驚いた顔をした。

「俺たちがイミナスを滅ぼしたので進攻してきたのであれば、責任が

ないわけでもないが・・」

「ワリキュール軍が相手ならいくらでも長く持たないでしょう。兵群も

さることながら、彼らは近代的な兵器も作っているという噂です」

「イミナス軍を破ったように簡単には潰せないということか」

「王国がイミナスを狙っているということは、その筋でもあるエランデル

も攻められる可能性があります」

「そんな国なのか、ワリキュールとは」

「今の国王は領地を開拓して工業にも力を入れているとか。そのために

国王を支える貴族たちの中で、意にそぐわない者を粛清しているとか。

あくまで噂ですが」

「そんな王国の兵軍にイミナスに攻め入られ、そのついでにエランデル

にも攻め入ってきたら・・」

「エランデルの衛兵隊の力では成す術もなく滅ぼされるでしょう」

「おまえは魔族だったな。そうなっても構わないと思うか?」

「私はエランデルがワリキュール王国に占領されるのを望んではいません。

またハーロック様のお力をお貸し願えれば・・」

「イミナスと事を起こし、潰して魔族に統治させたのは俺だからな」

「・・・」

「たしかセバスは魔王に仕える者だと言ってなかったか? ほんとうに

魔王も居るのか。その魔王に助力を頼んでみれば?」

「まだその時期ではありません。魔王は大魔獣が復活するのを待って

いるのです」

「大魔獣復活? 魔王は大魔獣が頼りなのか? どんな魔王なんだ」

「私の口からは魔王様について何も言えません」

「魔王に会ってみたい」

「え?」

「実際、魔王とはどんなものなのか見てみたい」

 魔族のダマリンも敵ではなく、極大魔法『流星雨』まで使えるように

なった自分と、大魔獣を頼りにする魔王とどちらが強いのか。

 雅則は、この世界の魔王というものに興味が湧いてきた。

「正直、私も魔王様とハーロック様の力の差がわかりません。また眠りから

覚めない大魔獣クライシスと、ハーロック様たちの召喚獣との力の差も。

今はハーロック様たちのお力に頼るしかありません」

「エランデルをどうするかを魔王とも話してみたい」

 セバスは

「魔王様と相談します」

と言った。

 ◇

 雅則は宿に戻るとリサに

「ダマリンと話したい」

と鳥獣オウムを用意させた。

「ダマリン。王国の軍の動きはどうだ」

「ワリキュール王国を監視させている者の話だと、約1万の軍がイミナスに

向かってきているとのことだ」

「1万か・・今、魔王の出方を探っている」

「魔王の? エランデル国の後ろに控えていると言われる魔王のことか」

「魔王は大魔獣が復活しなければ動く気配はないようだ。王国の軍を相手に

する気なら止めないが、ラチがあかないときは速やかにイミナスを出て

森に帰れ。折角イミナスをお前たちの領地にしたが、それも三日天下に

なるかも知れない。が、お前たちは助けたい」

「わかった。俺もシームア領を統括する魔族。ぎりぎりまで踏ん張ってみる」


*****


 ワリキュール王国。

 若くして国王で将軍になったリステルは、野心家だった。

「リステル将軍。ことを急がなくても」

 ランス侯爵は、リステルのイミナス進攻は早急過ぎると進言していた。

「いつまで待てというのだ。ただ待っているのは俺の性に合わない。イミナスは

召喚獣によって滅ぼされ、こともあろうか魔族が統治者になったと聞く。

 興味深い話だ。自分の目で確かめてみたい。腐れ切った貴族を粛清して

将軍になった自分の力をお飾りにしておきたくはない」


*****


 雅則にセバスから登城するように連絡が来た。セバスに会いに行くと

「魔王様がハーロック様にお会いになるそうです」

と言われた。

 雅則はセバスと魔王が住む山に向かった。

「山には結界が張ってあって、よそ者は入れません。またいい機能もあります。

結界の中は自由に空間移動が出来ます」

 セバスは

「バウンデリィフェンススルー(結界突破)」

 結界に通り道をつくって中に入り、テレポートして雅則とともに玉座の間に

空間転移した。

「魔王グランデル様、ハーロック様をお連れしました」

 玉座の空間が歪んだと思うと男が現れた。

「よく来た。ハーロックとやら」

 これが魔王?

「確かに風貌は魔王らしい。鬼をも従えそうな威厳を感じる」

 雅則が第一印象を口にした。

「そうか?・・そんなふうに言われたことはない。誉め言葉として

とらえていいか」

「もちろん。魔王ならそれくらいの風貌でないと」

「で、なぜ私に会いたいと?」

「魔王というものがどんなものか知りたかった。それと王国の軍が

向かってきているらしい。魔王がどんな考えを持っているか知りた

かった」

「転移してきたという話は本当なのか」

「ああ、来たくはなかったが成り行きで」

「大軍を全滅させるほどの極大魔法を使えるとセバスから聞いた」

「自分でも驚いている。こっちの世界に来たらそういう魔法を

使えるようになった」

「聞きたかったことがある。なぜイミナスを滅ぼし、魔族を統治者

にした」

「俺にとって異世界であるこの世界の人間は魔族と同様、只の種族

のひとつに過ぎない。人間は力がない分、ワル知恵が働く。それは

俺の世界も同じ。俺もイジメを受けるタイプだったからな。だから

イミナスの人間は始末してもかまわないと思った」

「おまえのような異世界人ははじめてだ」

「で、王国の進攻をどうする?」

「残念だが、私の力を持ってしても止めることは出来ない。複数の

魔族を借り出しても10万の軍に対抗するのは無理だな」

「思ったより情けない魔王だな」

 雅則は、そう思った。

「今、眠りから覚めようとしている大魔獣クライシスなら対抗出来る

かもしれない」

「その大魔獣は、いつ目を覚ます?」

「わからない」

「大魔獣が目を覚ますのを待つしかないのか」

「今はそれしかない」

「ちなみにお前のれ別はいくつだ」

「魔法のレベルのことか。300あたりだ」

「嘘だろう。もっとあっていいだろう」

「大魔獣でレベル100だ。俺を超える者に会ったことはない」

「この世界のレベルは低すぎる」

「おまえも魔力検査を受けたということか。おまえのレベルは?」

「1000を超える」

「・・・嘘だぁ」

「は?」

「1000もあったら神をも超える」

「神のレベルだとは言われた。神の上はなに?」

「知らん」

「魔王のレベルが意外と少ないのに驚いたが、自分の1000の

レベルがどんなものか知りたくなった。王国と一戦を交えてみるか」

「10万の大軍を相手に?」

「また燃えてみたくなった」

 雅則はグランデルと話していて、その気になっていった。















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