003.再スタート
「目が覚めましたか」
「うわっ、って、お、おっさんだれだ?」
突如終の前に現れた謎のジジイ。
司教冠を被っており、丈の長いローブを羽織っているこのおっさん。
推測年齢は恐らく78歳は超えているだろう。
だが実の年齢は、、、、、
「お、おっさん.....失礼なっ、私はこう見えてもまだ57歳じゃ!!」
まさかの57歳。
これには終も対応しきれなかった。
「え?.....」
「ん、ん゛ん゛。取り乱しました。さて皆さんがお待ちです。詳しくはそこで」
咳ばらいをし、そういうと、終を扉の前に連れて行った。
扉の前には、レッドカーペットをまたぐようにして両脇に鎧をまっとた兵士が、警備していた。
ジジイが扉を開けると、その先にた光景とは、、、
真ん中に大きい食事用のテーブルが ドンッ とあり、終を入れる人数分の飲み物が用意されていた。
そのテーブルには、恐らく終と同じ経緯で来た男女合わせた5人が、席を1個飛ばしするようにして座っていた。
「では、皆さん揃いましたね。私は一二星聖教教会教皇のゲシュタルテ.ホルカイと申します。皆さんさぞ混乱していることでしょう。あなた方は我々、一二星聖教教会が崇める神、エトワール様によってこの地へと召喚されました。ここは、あなた方が滞在していた世界と異なる世界、『ブレッ島』です」
教皇がそういい終わると男女2人が口を開いた。
「ふんっ、何だか今すぐに崩壊しそうな名前だな」
「しかもブレッ島って、ふふ、随分と美味しそうな名前ですね」
あざわらう
教皇と、この世界諸共、嘲笑うようにして言った。
すると、一人の男が口を開いた。
無論、終だった。
「日本からこの世界に召喚できたってことは、その反対も勿論できるよな?」
煽るような口調でそう言うと、崩壊爺が口を開いた。
(このクソガキうぜぇ)
「残念ながらできません。この地へと召喚したのは、神.エトワール様であって、我々にはそのような力は一切ございません」
教皇がそう言うと、男女が一斉にジジイや神に向かって、強く反発した。
「はあ゛あ?ふざけんな!此方人等忙しいんだよっ!!せっかくパンケーキ作ってたのに」
「そうですよ!!はやく私たちを帰してください」
「俺はな、トイレ掃除してる途中で召喚されたんだぞ?後味が悪いじゃねぇか!トイレ掃除なめんなっ!
この世界の神よりもトイレの神様の方が素敵な方だからな?覚えとけ」
みんなが反発してる中一人だけ冷静に対応している奴がいた。
「で?俺たちは何でこの世界に呼ばれた?何が目的だ?」
(よ、よかったぁ。この中にも冷静なガキが居た。ふぅ助かった)
そう爺が安心してるのも束の間、
「はやく言えぇ!!なんでこの世界に召喚したんだ!?俺はママと仲良く草むしりしてただけなのによ」
(はあ。こいつらだめだ)
教皇は呆れながらも渋々話始めた。
「この世界にあなた方を召喚した目的は、この世界を滅ぼそうとする魔王を討伐してもらいたくて神エトワール様があなた方を召喚したんです」
すると終は口を開きこう言った。
「随分と身勝手な神様だな。この世界の事はこの世界の奴らで何とかしろっ!まったく、親の顔が見てみたいね」
終がそういい終わると爺は言った。
「取り敢えず、皆さん自己紹介をしてください。」