第弐話 昼空の黒い星★★★~One time in the forest~
その後"陽月さくら"は『博麗神社』を後にして、恐らく日本国中部地方の中心県に該当するであろう面積の幻想郷を徒歩で横断し、取り敢えず人の集う場所を探すのだった。
【下方】
巫女さんは、山頂には居る者の、鳥居の下でささやかに手を振り見送ってくれている。
一応こういうのは乗ってやるべきかな? 手を振り返してやった。
手、不覚にも触れ合っていたが――――何も思い立つことは無い、いつも通りだ。
しかし何だ? 見ず知らず、たかが数分お茶を飲み過ごし、剰え信仰者に成った暁には護符やら応援やら宴の勧誘やら……そして現状お見送りまで…外来人さんは気に入られたとでもいうのか?
有り得ないな。金鶴ができて生成した…って処だろ?
無駄に真剣だったからな、神社の信仰活動とやらは…有無、いつも通りだ。
取り敢えず階段を下りてから右か左かどちらに行こうか考えた末、お箸は右手に持つので、ご飯を求めて左に行った……
理屈は解るが、この瞬間に出てくる『例えられた答え』としては意味不明。
丸でどこかのイカれた帽子屋だ。
あれ? そんなことさっきも想っていたっけ?
想い想った割には和風が過ぎるから……スプーンとナイフ、お皿を右手で持つので、フォークとティーカップ、ティーポットそしてお菓子が必要だ…。を求めて、お空を飛んだ…なんてどうだろうか……………………………本当にどうなの?
【地道】
歩く。この“幻想郷”がどれだけの面積を誇り、神社より別の建物・住居・集落地・町村までどれだけの距離が有るかは見当つかないが、歩く。
歩く。健康にもいいことだ。
歩く。そう…俺の『さほどの運動』とは、
歩く。ことなのだ。さて、歩く。こんな暑苦しい真夏日の中、黒と黒の重ね着で。
蝉も1週間、日でいうと7日間、時間で言うと168時間、分で言うと10080分、秒で言うと604800秒、コンマタイムで言うと59875200。
数える事なんて悍しい時と考えられる中で然し食われることをより恐れ、彼らは図太く、図々しく、ミンミンジージーツクツクライライ鳴らして生き続けている、精一杯。
『生命のすばらしさ』について書き上げ、今年の夏休みの自由研究にでもして提出しようかと思っているのだが、高校生(17歳)の分際で宿題に自由研究は無いだろうし、いや場所によってはあるのだろうか?
有るか無いか無知であるこの頭、兎に角、自由な研究なので作ろうかとは思うのだが、この暑さで、縁側がある祖父母の家で作る、に限らず『マジヤリタク無いナ』ってくらい自由研究にやる気が起きない。
ていうか『やる気』なんてない。
ていうか『やる気』って何?
ていうか蝉ウルサイ。
それはさて置き、歩く。
話してはいないけど話すことがなくなったので、黙り込んでいよう……。
そう思ってから15分くらい経った何時、何処での事、何やら集落地が見えた。
「村か……」
【門前】
さっきまでは巫女さんと話していたが、今はまた独りなので、『独り言』に戻った。いつも通りの独り言に……
あ、でも地名詞だから許されるよね………………………よね?
さて巫女さん曰く、『人と妖の共存社会が成り立って出来た生活』らしい様で…
その通りに言ったかは忘却の果て、まぁニュアンス的に。
しかし、誰が、どこに、どう、住んでいるかまで聞いていなかった、聞くまででは無かった。
ここは妖怪の村か…人間の村か…
これにて何度目となる選択肢が繰り広げられたであろうか、ギャンブルブレイン。
我が想い込みながら、鬱陶しい限りである、思考的に。
こういった考えも多々諸々と……。
「お邪魔しません」
巨大な門を通る、開きっ放しだ。
開きっ放しは放って、俺の独り言は、この村の障壁と同じ位、完璧な独り言だが…それは止し。
『ご迷惑にならないように』と言う意味を込めて『お邪魔する』を否定文で言ってみた。
その如何せん猟奇的な奴を蔑んだ目で睨み、追い返しに掛かるような門番はいない。
幻想郷の人たちは妖怪と暮らしている、過ごしている環境だけあって、こんな無法者が来たとて結構オープンなのだろうな、この門だけに……ハハハ、オモシロクナイ。
【人里】
首は降ってはいないが目線のみで、村はそれなりに賑わっているように見える。
そして幸か不幸か……と言ったその再びの選択肢はよろしおす……。
ここは“人”が住んでいる場所だとも見受けられる。
だが妖怪も人間に変装して簡単に村の人と打ち解けてそうにも考えられるよな。
妖怪とは亜人みたいなものなのだろうか? 外見は人の形をしており、一部は何か人とは違う特徴を持っていたり。
例えるなら『エルフは耳が長い』。
……久しぶりにマジメなことを考えた気がする。
そんな気がしたと来たら、賑やかさはざわつきにも聞こえたりした……
歩く。
まま首は動かさず、目だけで周囲を見渡す。
180度とまで行きそうな目線は使いものにはならない意識が飛びそうな景色だが、何やら村の人たちはこちらを見ている気がする……自意識過剰か?
いや待て。
確かに俺は『凡そ人間』ではあるが、見るからにこの
『髪型』
『格好』
『目』
『目』までは見られてないか、髪で隠れているし、これこそ自意識過剰。
では述べられた二つの意見からして外来人っぽいし、異形な髪は妖怪の類と見受けられることは異論もマチガイも無し。
コレと言った理由も無し。
妖怪もこんなありのままで出歩くことは無いだろうし…人の姿で無いなら。
寧ろ髪が異形でもまだ人の形なのだから人として見ろと……村民の連中よ。
だがちょっとここは、空気を読んで素早く立ち去った方がいいな……く、う、き……ハッ。
「“統一とする聖なる魔導書~(ボソッ)”」
技名をよく叫ぶ奴はいるが、ゆとり(適当)的に馬鹿っぽいので小声で、本を目の前に現す。
小声でも結論声に出しているので馬鹿っぽいが…そして「あれ?賽銭の時に…」ってツッコミはなし。
さて今回はと言った特例は無いが、唱えのみで術を発動させる……書いても、言っても、同じなんだけどね。
「〈[詠唱]現在この“幻想郷”の人が住む集落にて、人目を避けるため自身を人目のつかない場所へと瞬間移動させよ〉」
・・・・・・・・・・・・。
あれれ~、おかしいぞ~?
何時何処で誰が何を何故どの様にとシンプルにわかりやすく5W1Hで唱えたにも関わらずこの“グリモワール”さん、まさかの無視か、小さく言ったから聞こえてない?
それとも気紛れ? 俺と一緒だな。
ただの爺じゃないか、この本。
“付喪神”の一種では有るのだから、百の齢なんぞ疾うに過ぎて強ちジジイなのかもしれないがのぉ…ふぉっふぉ。
記術専用の筆、形状は『鉛筆』の“黒の一線を画す筆”で〈記術〉をして、効果を発動させる。
面倒な『魔導書』だよまったく……面倒と表す顔はしていないけどね。
瞬間…俺はその場から消えて、移動する。
これぞ正に『瞬間移動』。
周囲の人たちはその後継を目にしてから、妖怪“異形金髪”を見失った事に、より一層の不安を抱き寄せた。
「どうしようか…」
「“博麗の巫女”にでも相談するかねぇ…」
瞬間移動した俺自身、そんな村人の会話は、夏にして、露知らず………
【 】
――――突然だが、日本語とはしっかり習ってしっかり書いてしっかり誰が見ても自分が想っている通りに解読できるように記術しなければいけないものだと思ったね。
小説家には必要不可欠なスキルだ。
成りたい訳じゃあないぞ。
伝えたいことが伝わらない物語になってしまうから「気を付けろ」って話だからなぁ……。
何故そんなこと思うかって? 解っている癖に……
確かに瞬間移動はしたさ…でも俺はつい20分前までは、この異世界の名前すら知らなかったんだぜ?
そして広さを知らず無謀にも、歩く。
していたんですから……その場所を知らず、選ばず、瞬間移動した語彙力皆無の俺は、
人目のつかない場所即ち――――――――――――――――――空にいた。
地中で無かったことが、常識論で不幸中の幸い。人目はつかず、この世を去れそうな勢いの落下中なのだから。
地中の圧力でじわじわと苦しめられて呼吸困難の窒息死よりかは、あっという間に生卵の方が楽で良いんじゃないだろうか? 夏に自殺るなら、涼んでララバイが第一に必須かな? そう言うと何方も迷うよねぇ~……後は苦楽を選ぶだけだ。
苦…生きた心地、『僕はこの星で育ったんだ』って実感を持ってナンマイダー。
楽…いい思い出が無かったな……デス・オア・ダイブ・アンド・ダイで瞬息ナンマイダー。
俺的には楽でいいと思う……ヤク死って選択もあるからな。
あれはあれで苦に入るかな~?
何でもいいけど長々と自殺について考えれるのは、走馬燈でしょうか?
馬が走ったなら思い残すことは無いですね。
鹿も走ったらマーベラス。
後は辞世の句か遺言……残す言葉は
「イキテルッテ~…ナァ~ン~ダ~ロ~? イキテルッテ~…」
キィィィィ…………ン!
「!?……なにっ?!」
……何かが空と、俺を横切った気がした。
さっきは赤くて白かったが、今度は黒くて白い――――
「人目、付いてるじゃねぇか…この老いぼれ魔導書が…」
老いぼれなら地中を選ぶと思うが、まだまだフライ・ア・ウェイしたい年齢なんだろうね、この魔導書……
人の目にはつかないと書いたが、妖怪の目には入らなかったんだろうか? もしかしてあれが例にして例の…。
嘆きの台詞を吐いてから、地までの空中残り、真っ逆さまに落ちていった。
もう無情に関する発言は突っ込みません。
落ち行く先は、さきの村の丁度細道、裏道。
風は髪神様が埃ごと散らしていたので、視界良好。
その良好な視界の腐った目先には、歩を進めている人影が……
「ぶつかるうううううううぅぅぅぅぅ…………」
声を伸ばす度に、声量は小さくなっていった。
真下の人、ご愁傷さまでした。
「よっ……」
フォォォォ………ンンンン
真下にいた人物……此処らは妖怪も住んでいるから『人物』と言っていいのか疑心の思考…。
お目には掛かっていないからだけど、やはり亜人って可能性も? 亜人って人か? そしてこれは差別ですか?
してその者は、当たりそうな処を瞬時に後退して回避。
俺はと言うと、再び“髪神の守”の強版が発動して、『転落自殺』から『転落自殺未遂』で一命取り止めたとさ…クソ…
そして2秒くらいか、柔らかく浮遊してから、0.5秒で勢いよく顔面を…結果ぶつけた。
「おやおや、どうしたんだいお兄さん。空から急に降ってくるなんて。高い所から落ちて脳天を割りたかったのかい?」
空中落下については一切驚かず、俺の事をお兄さんと呼び、気易く接するにらしい若声を放つ二十歳±2の男性は、先ず髪が白かった。
ついでに肌も、流れ的に目も…影が掛かっていたので確証はないが…
アルビノ……先天性白皮症でも持っているのだろうか?
素人の“名称のみの知識”主に『医学的な』ってのは、思いやり無いからって事で後々面倒だから、余り言わないでおこう……言ってないッスけど。
聞いてもいないだろうけど、顔面はセーフです、ドッジボール的な意味で。
「人目が気になって跳んだら、跳び過ぎた」
まずまずの言い訳。
「それって余計に目立たないかい?」
最もの意見…いや俺が言葉足らずなだけでした。
「瞬間移動の跳躍だ」
言葉の綾。
跳躍ではなかったけど……瞬間移動の定理はまず跳躍からなのか? 学者の皆様、必見。
「ふーん、すごいなぁ~…」
感想薄い、小並感。
異世界だから…空中落下した時についてもそうだが、生活において魔力的何かとかの非日常的行事は、日常茶飯事と言う訳ですか…。
「どうだった? 空からの景色」
世間話を話しているように問われた。
どうと言われても、瞬時の出来事だったからなぁ。
景色…見たものとすれば…
「白と黒の物体が空を横切って行ったな」
「白と黒…」
何かを知っているように黙り込む。
「その物体、どっちに向かっていった?」
どっち……落下中、身動きを取っていたわけでもない。
この男性と話してからも、まったく向きを変えてはいないから…
「あっちだった気がする…」
「ならそれはきっと“魔法使い”だね」
何かを知っていた、何かとは『魔法使い』だった。
これまた“異世界”だが、隔離されし世界、日本の一部、とは大分掛け離れたワードが出て来たな。
何方かと言うと、西洋とかのイメージが強い……
話は変わるが、日本の魔女とは、〈巫女〉さんかな?
「魔法使いなら、あの森を主に住処として暮らしている者が多いな」
巫女の事を考えた俺とは、当然真逆に、魔女の、居場所について、男性の指示す先に、木々の頭が見えた。
森か……
「そうか。行ってみよう…」
「大丈夫かい? あそこは人が立ち入るような場所ではないよ? 若しくは妖怪もだけど……」
「妖怪も? 何かあるのか?」
首だけ振り向かせ、一応聞いてみる。
「あそこには“瘴気”だの“魔”だの、人間も妖怪も耐性が無い瘴気が充満してやがるんだ。まぁ人間は一時耐えれる事は耐えれるんだが……当たった場合は……お陀仏だな」
フムフムと頷く。
して魔法使いは大丈夫なのだろうか? 住み着いていると言ったが…。
職が職だけ有って人値を超えた存在なのだろうか? まず人なのか? そしてこれは差別なのか? シーズン2。
シーズン2が出たとて、記念に聞くとかしないが…こいつも某殺人鬼だとヤだし…。
「おまけに薄暗くじめじめと湿った環境の森だ。湿っているのも“瘴気”の所為だが、そこに生える茸の胞子で幻覚とか見る恐れがある。まぁ寧ろそれが魔法使いにとって、優勢なモノらしいが…」
「それは何故?」
知る気は毛頭ない。凡そ見当は付くが、空気を読んで訊ねてみる。
「さあ、そこまでは知らないね。何せ僕は、魔法使いじゃあ無いんでね。ま、魔法の森だけ有って、魔が好物なんじゃないかな?」
あっさりとした推測の意見で返答された。
「それとお兄さん。質問に端的な質疑返答ばかりじゃあつまらないよ。何か持論を持って会話したらどうだね?」
アバウトな回答の仕方満載だったが、幻想郷の知識だ…まぁいいことを知った。
情報提供アリガトさん…って質問返しに文句付けてきやがったぁ、こいつも殺人鬼かぁ~ナケルゼ。
「それは申し訳なかったが、知ることも知れてしまったんで…僭越ながらお開きだ」
そう言いながら、迷いなど必要ないように、次の目的地へと足を運ばせる。
「おいおい、マジで行くんだねぇ…」
厭きれ果てたように男性は物言う…
『こいつがちで自殺願望か…』と思わんばかりに…それとも会話が終わった事?あ、それはマージーゴーメーン。
「まぁ、ここには観光みたいなもので来たもんだしな」
2割は合った理由、7割は重い理由、残り1割は…少しばかり“コスプレの魔法使い”でなく“根から花までの魔法使い”と言うものをお目に掛かりたくなった処だ。
言って置くが、言って終うが、言わないって言ったが、言っていないが、興味ではない。
猫の気紛れのようなものだと理解して欲しい。
自分の事、猫だと思っている症候群でも無いから、勘違いするなよマジで。
誰に言っているのか以下略は、既に茶飯事動作となっているな。
「そうかい……ちょっと語りあっただけの者通しだから、止めはしない。親切じゃないけどね……個人の意思を尊重するよ。冥界入りしない様、達者でな…」
いやあんさん、めっちゃ親切やん。
個人の意思尊重とか、冥界逝くなよ、とか……冥界?
死んだ者が行く日本神話で有名な黄泉平坂……。
俺の住む世界には、天国・地獄と有るが、冥界とは何だろう。
和名らしい第三のあの世へのイメージは、日本人の癖して、微塵も沸かないな。
“幻想郷”で死んだらどうなるのか、自殺について考えたがその後…ってのも想像が付かない。
その冥界とやらに逝き着けるのだろうか? 思想的に?
「それにしても変な髪だなぁ……やっぱ妖怪か?」
「どうしてそうなる」
【入口】
森の入り口らしき所に到達す。
その間までに妖怪と疑われる原因の髪を、どうにか被り物で隠した方が良いかと考えていたところ、森の入り口付近に店が建っていた。
この店でどうにかなるだろう期待は、以前から無いので、また何れ立ち寄ることにしようと考えた。
つまりは悩んでいる様な仕草を見せてはいないけど独創的に悩んでいるみたいな思考を巡らせている癖に行かないという神経だ。
ドゥー・ミー・アンダースタン?
そうなると『何れ』とは何時だろうか? 来年かな、ハッハッハ……はぁ……
気が紛れ、取り敢えず玄関まで立ち寄ってドアを開ける動作をしたが、ドアはガタガタと音を立てるばかりで、開ける仕草を見せようとはしなかった。
どうやら此処のご主人はお留守のようで……もしかして居留守かな?
あらぁ~…ナンデソノカイトウニイタル?
まあいい。
問題は解決しなかったが、何れ……解決させるとしよう。
【森路】
森林浴とはよく言ったモノだが、この森は『リラクゼーション』を知らぬ様に、たった入口より5メートル先でも何かが充満していて、とても森林浴とは言っていられない湿気だ……よなぁ? 何かと言うのも湿気と言うのも、先のアルビノ兄さんが話してくれた“魔”とか“瘴気”とかの類だろう、きっと。
そしてこの短期間で思ったことの一つとして、まずこの髪……形がおかしいのも一つだが、今そんなツッコミ要らないから…と言うかさっきツッコんだ。
今は効用についてだ。
俺の髪には神様が宿っている…ガキみたいな駄洒落って件を、神社に入る前に言ったっけ? 言って無かったっけ? 階段の熱気は感じたどうこうも言ったかな?
そこから思ったことなのだが、以前意識不明の髪神さまは、近くにある障害は防げず、遠くにある障害は何とか防げると言ったモノでは無いかと推測してみる。
つ、ま、り、だ。
人より何万光年先の遠い場所にある太陽の日差しと言うのは、熱さを感じずこの髪で防げるが、人の身近で間近にある、日差しにの熱気によって溜まった石階段や木の熱、地熱等には防ぎようにも次々と行列の如く来る“気”は防ぎきれないのではないか? 遠いモノ程防げるが…近いまたは多いモノは防ぎ切れないと……
なんて考えてみたのだが、まず髪神さまを初めて聞く者に対し自己満足感覚に語りすぎではないか? と思う。
では[髪神さま]とは? まぁ守ってくれるのだよ色んなことから。
生命に及ぶことから守りは発動しないけどね。
呼吸のための空気とか…………
ふよ~…
魔障の森だが、空気が柔らかくなりそうな感じに、ああ誰か来た。
俺は相変わらず重い雰囲気を醸し出すかのような思い込みだったが、だってさぁ、何かしようとすると必ず外側から何か来るよな……
例えば、オンラインゲームマルチプレイ白熱のバトル中に親から電話来たり(で、敗北フラグ)、今日はずっとダラダラしていたいと思ったら、友人が遊ぼうと家に来たり(内心カ・エ・レ)
こういうの、すっごく重く感じない? うん感じないね。
そう云う奴は、独り善がり。
アッハイ。
さて、誰かについてなのだが、そいつはまず浮遊している誰かだ。
「(ガン!)イタッ! (ゴン!)イタイ!」
中国の山で三千年修業を積んで体得できるであろう浮遊を、軽々と熟しているが…黒い霧でも張りながら心眼の習得中なのか、木々の彼方此方に打つかって……
こちらの真正面に降り立った誰かは、外見幼き少女。
髪は金髪のショートヘア、俺から見て右の髪に赤いリボンを付けており、もう一つ、リボンは首の位置にネクタイ風に締められ、締め元の上着は長袖の白いシャツ、その上に着込むは袖なしの黒い服に黒いロングスカート。
それに合わせて何か危険な禍々しさ放つ黒い靄が、少女の周りを囲っていた。
体勢を整え、黒い靄を払った超人幼女は、麗らかで幼き無垢の…然し何かで釘づけにしてしまう程の……って、誰かが言いそうな、紅く、鋭い瞳で真っすぐとこちらを見つめ、首を傾げて問う。
「あなたは……食べてもいい人類?」
藪から棒に出た質問に、驚きはしなかった…冷静に判断した。
共喰いに躊躇い無き、斜め上の死活問題みたいな質問を聞いてくる人間みたいな者は……こいつは妖怪類の人種と言う訳ですね。
基、こいつが妖怪類の人種と言う訳…ですね。
こんなにも早くお目に掛かるとは……あれ? 目的は魔法使いだったような? これはラッキーなのかアンラッキーなのか…この疑問はオカルト研究部にも言ってあげたい。
今写っているこの〈現実味の無い様〉な現実はラッキー? アンラッキー? と質問してあげたいものだ。
彼女曰く、喰らう様なのだから、オカケン達は喰われようとも『妖怪』っつーミステリージャンルに最後出会えて歓喜し「我が生涯に一筋の悔いなし」とでも言い残して喰われて、消え逝きそうだ…。
こんな幼くてカワイイ(棒)娘っ子になら、尚更だろう……。
俺なら“半ラッキー”と言う第三の選択に他ならない解答だけどな。
俺が言うとあれだが……社会的に、文献には残らないし、喰われたオカケンは行方不明で始末されるし…かと、言っても本人は満足感を得て極楽浄土に……思想と念仏的な問題なので行けるのだろうか? 化けて出てきたら、悪霊退散・南無阿弥陀仏・ドーマンセーマン・アンパンチだな。
【反省】
現状にどうでも良過ぎたんでもう止めよう……もし出て来たとしても今の俺には護符が有ったし、な。
巫女さん支給のお札が…………どうやって使うの、コレ?
投げるの? 貼るの? 詠唱は? 呪文は? こういうのは祝詞と言うんだっけ?
あぁ^~わからんのじゃぁ^~……マニュアル無しの初めて触れる物わぁ^~…。
では、この妖怪の観察に戻るとしよう。
アバウトに言わせるならこの妖怪の種類は“人喰い妖怪”ってところか……アバウト過ぎ物言いで、知識の不足さにも半ラッキーだが。
何せ誰も知らない著者の誰も知らない絵本の世界の住人ですからねぇ私は。
様々な知識を埋め込められているとしても、それは現実的な知識のみであるからして、非現実的な知識…つまり不確定とされる俗的知識には、諸説が多々有るから「これだ!」と断言し切れるモノじゃない……例えば飯が有る、ご定番でラーメンとしよう。
ラーメンと言っても多彩に有る。
不味いものと美味いもの……「分けて世に出て終う理由は何なのか?」と、質問されると…答え難いだろう? 職人の腕次第……つまりこう言うことだ。
個人的発想は俗的な知識、意見、思念、または不知の戯言と分別されるから、彼女が『何かの妖怪』の『何か』に入る答えは、予測とか妄想とかの大まかな回答になって終う理由だ。
お札の使用も同じ感じ。
だがしかしこの幼女は、人を食うだけが取り柄の妖怪では無い事は、登場シーンで見せた黒い靄が教えてくれた事だし、ならそこから見受けられる答えとして『何の妖怪』だろうか、と言うと……やっぱワカンナイ。
そんなの知識に含まれてまっしぇ~ん。
まぁそれは良し悪し後先。
何を話したかったか曖昧な答えとなって終い、自分でも不明なのだが、彼女の質問に答えてやろう…と言っても彼女が質問してから2秒の間合いでしかならないのだが……
「んぁ喰われてもいい人種かも知れないし、妖怪みたいなお嬢ちゃんには死活問題かもしれないが……一度の出会いは人間であれ妖怪であれナントカって言うだろ?」
「そーなのかー」
「ああ。噛み砕いて言うなら『お友達になろう』ってことだ」
「お友達? 人であるオマエと、か?」
人妖との境界線が引かれた、よく聞くセリフだな。
「そうだ。俺はココにきて間もないから解らない事だらけだし、恐らくこれから此処で、この幻想郷で暮らしていく訳だから、是非とも近隣の人たち妖たちと友好的接しあって、此処のルールとやらも遵守して、爽やかに健やかに美ややかに(?)茶ややかに(??)和やかに暮らせるようにしたいって根端よ…」
よくもまぁぺらぺらと口から出任せを…。
相手が幼女姿の妖怪だからって舐めていますよこの“でまづきさくら”。
別に友好的に暮らしたい訳ではなく、現状を打破する為の戦略的策略的作戦に過ぎず、正直ひっそりと静かに暮らしたい…ってのが本音よ……。
まぁ巫女さんの時に、言ったには言ったが、「流石ニート思考」と称えられるべきゴミクズだ。
ここでみんな感情だの理性だのと言った俺の“設定”に疑心感を持ちそうだな……誰だ? 俺の事喋ったやつ、これについては多分まだ話していないぞデテコイ、先生怒らないから。
「で、ことの初めにお話ししてくれたお前を是非とも友好関係を結びたい」
「そーなのかー」
依然と変わらないテンションで、彼女の周辺に「わはー」なんて文字が付きそうなお間抜けた顔で、彼女は手を横に広げて「どうでもいい」と裏の意味が有りそうな端的台詞を言葉にした。
「何だそのポーズは? 何か意味有るのか?」
そういえば彼女、ココに降り立つときも手を横に広げて浮遊していたような……きっとこの動作から、舐めプが来ているんでしょうね。
「『聖者は十字架に磔られました』っていっているように見える?」
「『幼女が案山子の仕事を初めて、労基法は遂にバカになりました』っていっている様に見える」
【会話】
「幼女?私妖怪だよ? “ろーきほー”って? まぁいいんだけど……退屈していたから、オマエに着いて行くよ」
労基法に疑問する幼女、基、妖怪。
妖怪も仕事しているとすれば、大丈夫だろうか? 幻想郷のジョブスタイル…
「そりゃアリガトさん。実態不明だがその闇的な気質からしてお前とは凸凹に上手くやっていけそうだよ……」
「でこぼこなのか?」
「ああ、凸凹だ」
「ふーん、そーなのかー…」
この「そーなのかー」は口癖か? 居るモンだな、口癖が有り、それを使う奴って…。
口癖だとしてもこの言葉で返される点、コミュ障の俺には返答に困って辛い……って議題する訳ではなく、こいつ何も考えてはいないんじゃないか? って議題が浮かび上がってくる……。
『そーなのかー』の言葉の言葉には、やはり『どうでもいい』と、言っている様な気もする……そんな感じの気抜けた捨て台詞なのだ。
試しに一つ質問してみよう……
「なあ、お嬢ちゃんはこの森がどんな仕組みか解るのかい?」
「う~ん…」
あ、解って無さそうと言うか、考えて無さそう。
「わかんない。ここら辺はよく飛んでいるけど、木々で覆われているから…」
「そーなのかー」
俺が使っちまったよ。
だが考える頭はあり、何かの弾みで「そーなのかー」と使っているんだろうね。
まぁ、それが口癖っていうモンだろうし、それにさっきまでの会話を読み返してみると俺が意味不明過ぎて、その流れ返事で「そーなのかー」を使われている感じもする…ごめんねコミュ障で……アレ? そういう議題に転換した問題?
「ところで……私はいつお前を食べればいいのだ?」
何をまた唐突に……有耶無耶だったが結論「食べてよし」で答えたから、妖として聞いては来るよな、生活に関わる事だし。
だが今食べられるのもアレだし…そうだな。
「俺が餓死んだ時でいいよ…」
「がしんだ?」
「餓死した、ね…」
過去形文で伝えられた新語は通用しなかったがさて置き、後先考えて…まぁこれがベストと言う訳で…言わばドナーの役目だな。
大丈夫、この医学用語は知っています。
死んだ人の健康な内臓を、病持ち、訳アリの内臓の方に移動することですよね。
俺が死んでも一時だが、彼女の栄養素(?)になるのだから……思い込みドンマイなドナーでありんすね。
小生は一時限定使い捨てドナーで、後はゆっくり消え逝くんですからー…ですからー…ですからー…
「もう一個質問していいか?」
「構わないぞ…」
彼女は声量、声質、声域変える事ない気抜けた声で、確信的な質問を聞いてきた。
「本当に友達になる気有るのか?」
【冷静】
世界が凍り付いたような気がした……と言うのは、『心有る嘘つき』の情風景。
どんな人にだって、嘘を見抜かれれば、冷気や、または寒気が、自身の周囲を一瞬、或いは長期に渡って肝を冷やすだろう。
だが俺は無情だからゴニョゴニョガニョガニョ……だがこの凍り付いたような感触は、巫女さんの時にも生じた出来事だ、と言うことは解る。
また何かをマチガエタのだろうか。
幼女は彼女自身が出した質問への理由を述べるべく、話を続ける。
「“友だちになりたい”と言う名目にしては、他者に関心が無さ過ぎだ。先ず人間…私とお前は、互いに名を語り合う手順を飛ばしている。それを無視してお前はまさかの森の話を持ち込んできた…と、言う前に、最初の私の食人に対する応えとしては、その場凌ぎ感駄々漏れな回答だった…」
有無…確かに想だな…其の通りだ…何だこの当たった様な当て字?
「それに友だちになりたいと言う野望が本当として、ならそれはごく自然的に…自分自身の心に秘めて、徐々に深め合って成立していくものじゃないのか?」
妖怪は語り説く…友情の何たるかを。
見た目は幼女だが、かなりの知力をお持ちだったな、やはり侮っていた。
知力……? まさかな………
「それにその髪型。かなり異形だから妖怪の類と勘違いしてしまうけど…服装を辿れば“外の人間”だ。さて外来人……本当は、何が目的だ?」
と、極め付けの台詞を放った後、彼女は何やら考える素振りを見せた。
しっかりと彼女の意見は聞いていたが、少し気になった部分と言うか、仮に、もし、彼女は元々、『見た目通りの幼女』だったら、なんて或いは、さっきの『駄々漏れその場凌ぎ論』で通せたのかも知れない。
そう、先程[知力]どうこうに疑問を抱いた点、もしかしたら彼女は俺の〈与願印の左手〉に寄り、[知力]もしくは[学力]、[判断力]等が、増したのでは?
この原理の説明は、手が開いていたら空気を渡り、周りのモノたちに何らかの力が増幅される説。
この説は自負しており、普段は…“フダン”ッテナンダ? シランヨ…、手を閉じていたのだが、迂闊……。
話は戻り、話を戻し、彼女の話に何と申そうかって話……「何が目的」と……
例え今、建て前を考え使ったとしても、巫女さんの時の様に理解不能の馬鹿正直が出てしまうかもしれないので、正直に物申す方が賢明だろう。
目的変わって忘れていたが、巫女さんの神社で善人云々生まれ変わろうとか言っていた訳だし、言ってな(以下略
「何もないよ。ただ誰とも関わらず、静かにひっそりと暮らすだけだ」
「そうなのか。外の人間…本音は怠慢希望か。なら友達づくりは本当に只のその場凌ぎだったと言う理由か…」
口癖の「そーなのかー」は馬鹿っぽさなく、依然「どうでもいい」が込められたく冷たさ含む、納得の意を発せられた。
そして怠惰な生活を目論む愚か者の本心を知ったその妖怪は、「堕落する嘘つきは喰らわれ絶命しろ」と、威光の目をこちらに刺して来た。
1ミリでも後退すれば空かさず襲い掛かる勢いだった。
然し、外来人とは言え、幻想郷に住む妖怪も、何らかの仁義が有る様で…
「お前は……喰ってもいい人類か?」
最終発令が報せられた……“BAD END”の警告だ……
このまま喰われてお終いチャンチャンも構わないが、そんな気に成ろうにも成れなかったので、最低最悪にして、最後の手段を使う事にした……
「黙り込むか……なら食わせて頂くぞ! 愚かな法螺吹きの人間!!」
レッツ・イート文を発言して間もなく、人食い妖怪は襲い掛かるや否や、辺り一面を闇に染め、こちらに喰らいついてきた。
痛みは有るが、その傷んでいる光景を目の当たりにして、人生を終いにするのも味が悪いだろうなんて情けかね? 味を感じているのはお前だろ? ってね。
身体にしがみつく紙一重の距離で交わし、闇の中…彼女の腕と思われる箇所を掴み、もう片方の手で顎らしき部分を摘み上げる。
危ないポジションに触れてセクハラ騒動に巻き込まれませんように……、とは願いつつも、見えてはいるよ―――さて俺、そんな感じに相手の強襲を難無く受け止め、舐めプが返り討ち舐めプに逢いーの、形勢逆転、更なるお返しに、場違い爆弾を投げつけてやった。
「んあ。別に食っても構わない。だが寧ろこんなのはどうだろう? 俺がお前を喰らうとか」
「何だ? 勝ち誇りか? 私の攻撃を受け止めた位で何を思って………… !!」
闇を切り払い、恐らく知能が上がっている彼女は、暗闇の時から、今現在自分がどういう状況に立たされているのかを把握し、顔を赤らめ視線が右往左往の恥じらいタジタジ文を発した。
「な……オマエ、ちょっと…顔が…近……」
正直本当にこの手は使いたくなかった……心の底から使いたくなかった。
底知れぬ、底も其処も知らぬ心だが。
自分の顔に自信が有った理由ではない、寧ろ以下略。
これが一番単純で、尚且つ、生存確率が程々高いと思われる行為であったと思ったからだ。
作戦名[惚れデレ作戦]。
先ず俺の左手で、彼女の〈好感度〉を無理やり引き上げ、そして真顔でアイラブユーを届け、感じさせるシチュエーションに持って来さすと言うチート技だ。
これにより、彼女は現在(この人間私のこと好きなんじゃないのかー?)思考を張り巡らされる状態になり、思考停止・戦意喪失に陥れることが出来るというわけだ。
妖に効くかどうかは定かでは無かったが、どうも効果的。
そしてこのコメディーが後々どうなるかは…まぁ過ごしていく内で何とかなるだろう。
では、とどめの一撃を放つとして……
「俺の嫁にならないか?」
蒸気機関車の如く、彼女の耳から興奮の煙が噴出し、オーバーヒートしているエンジンみたく顔を赤く染めて、
「な、な、な、何をい言っててるんだオ前わぁーーーー!!! だだだ、だって私、妖怪だぞ?! 人間のオマエのよよよ嫁だなんてててて………」
挙動丸出しのコメントを呈した。
清々しい程初心な『恥じらいっぷり』だった。
子供っぽさとおバカさを含んだ「そーなのかー」を言った奴とは思えない程の…青春真っ盛りの乙女…だ。
そしてこのリアクション、アニメでよく見かけたわ~深夜帯とかので…マニアーック。
だが妖怪、まだ疑心感を持っているようで弁解する。
「さ、さてはまたその場凌ぎだろ?! そんなな巧妙にゃてて手口にわわわ、騙されにゃいぞぞぞじょ!!!」
と噛み捲りにも言い返して遣った、勝ち誇り気分……寧ろ浸れないだろうに……焦ること無くこちらの残りの手札を使う。
「その場凌ぎではないさ……最初に言っただろ? 俺は…」
「な、何をなのか…?」
『これ以上何も言わないで』という疲労が見られる呼吸の速度。
『何をなのか』……新たな「なのかー」が出たな、はい発見発見。
かーらーのー、クラエ『ジョーカースラーッシュウウゥゥ……』
「『実態不明だが、その[闇的な気質]からしてお前とは凸凹に上手くやっていけそうだよ……』ってな。あれはさり気ない告白だったんだよ。あの禍々しい闇紛いの黒い靄から現れる美しき金色…それは丸で幾星の光を遮り、宵闇の中目立って輝く満月の様。そんな君に一目惚れだったと言う訳さ」
『と言う訳さ…』『訳さ…』『けさ…』『さ…』『…』……山彦になって聞こえて来た。
吐きそうです、おえっ、おえっ…
「でででデタラメ言うんじゃないぞぞ人間! そそそれもその場凌ぎのののの一環だだろ!? か、顔も真顔だし…あんなのが告白だななんて可笑しいにも程がが有るぞ!! 好きなら好きで堂々と心と表情を込めて面と向かって『好き』って言えー!!」
え~良いのか? お前は「好き」と言われて…イインダナ? アユレディ? …なら仕方ない…
「好きだ。お前を食いたい」
ドキューン! と鉄砲が打たれた……と思われる彼女の表情お察しする。
それまでの攻防、十歩下がって引鉄を引く西部劇の様。
西部劇にしては大分“ハイ論破弾”が多かったが…あれ3発が厳守らしいな、静寂にも行われてもいないが。
「す、好き……本当に…そ、そーなのかー……えへへ(照笑)」
今度の「そーなのかー」は嬉しさを隠せず、純粋さを発揮されるような、年頃娘の恋が完了形であるかの「そーなのかー」だったな……。
多分、知らんから、適当だけど……何がともあれ、計画通り。
【終戦】
――――果て扨て、不覚にもこの人食い妖怪に愛の告白を、手と言葉と表情だけで伝えてしまった僕だが…
これ一般の人からしたら金髪幼女に迫っているただのロリコンだよな、うん。
だがしかし、偽りで創られた愛の結晶と言えど、今すぐに崩れる心配はないと思う……心パ以下略、崩れた場合は潔く食われるとしよう……。
俺は新たな仲間が加わったファンファーレを心で鳴らしている最中、あっさりと…ボタンを軽く押せば「あ、死んじゃった」感覚で、自分の[GAME OVER]、基、[人生終了]について、闇に沈む様に深く、考えるのであった…
コンティニュー効くかな?
或る日森の中。英語は得意じゃないけど中二病的好みなので、日本語と英語、二元的な用語をタイトルに、前書きは粗筋、後書きは小説事情を語ろうと。