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貴族なんて知らん 俺は俺のやりたいようにやる  作者: たまごかけごはん
一章 幼少期
3/3

02,羞恥心

気持ちの良い朝日を浴びて目を覚ます。


「ンン…ア」


そうか、昨日の俺はすぐ寝てしまったのか。

赤子というのは、あんなにも眠くなるのか。


そしてまさか、母という存在の者があんなにも包容力のあり、温かいものだとは。

あんなにも心が満たされた事は、前世で1度も経験したことが無かった。


「あら、レイス起きてたんですの?」


母の顔がいきなり顔の前に現れ、少し驚いた。


「ごめんなさい、驚かせてしまったわね、ふふ」


「おお、レイス起きたか、うむ、体調は良さそうだな」


公爵家党首の父が部屋に入ってきた。

父と母どちらもとんでもない美形だ。


父は金髪で赤い瞳をしている。

ただの金髪ではない、主張しすぎずされど美しい金色だ。そして、男であり中性的な顔でもないのに見惚れてしまうほど、イケメンだ。


母は銀髪で青い瞳をしている。

銀というとギラギラしたイメージがあるが、これも父と同じく、主張しすぎずされど美しい銀色であり、何年もかけて磨かれた絹のようである。

いわゆる絶世の美女だ。


「おはようレイス、やっぱり可愛い顔をしていますね、ねぇ?あなた」


「あぁ、メルナに似ていてとても愛らしい」


「あら、あなた、レイスの前で嬉しいことを、ふふふ」


急に俺の前で惚気ないでほしいのだが。


「なんだかレイスの表情が呆れを示しているような…」


おっとこれは父…いや父上はなかなか鋭いようで。そんなにじろじろ見つめないでくれ…。


そういえば、昨日寝る前に眠気がギリギリの中、精神年齢を20ぐらいにしていたのだった。

今までの知識や経験は残しておき、老人特有の凝り固まった考え方や、その体に対する適切な価値観や異性や友人との距離感など、そういった諸々のものを適応させた。


こんなことをしたから、昨日はすぐ寝てしまった。まだ慣れないこの体で無理矢理魔法を使った上に、眠気がただでさえ限界の中だったのだから仕方ない。


俺はこれでも前世は大魔法使いだ。昨日使った魔法2つもきっとこの時代にはないだろう。

というか前世の時代にも無かったから、これは俺の作った魔法だ。

そしてこれからも俺だけの魔法があるだろうから、一々名前をつけるのは面倒だから、『創造魔法』ということにしておこう。



「レイスはメルナの銀髪と私の赤い瞳を持って生まれてきたのだな」


まだ自分の姿を見てはいないが、とんでもない美形に生まれたようだ。

これはもう人生勝ち組では?


「この容姿をしていたらどこからどう見ても私たちの子ですわね」


母上も父上も嬉しそうにしている。

なんだか俺もすこし嬉しいと感じてしまうな。


「さてレイスはご飯の時間ですよー」


ついに迎えてしまった…。

赤子のご飯、つまり母乳だ。

いくら見た目が赤子でも中身は大人だ、恥ずかしいに決まっている。


ちなみに貴族は乳母を雇うのが一般的らしいが、母上はそれが嫌らしく乳母は雇わないらしい。


精神年齢をより下げることもできるが、それは俺の理性が許さない。


これは俺の2度目の人生、最初の壁だ。

乗り越えろ、俺なら出来る、出来る、出来る!


「ぱくっ」


こうして俺は羞恥心という壁を乗り越え大きく成長したのである?

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