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自分の運命は決められない
命の恩人らしい父。
ちょっとしつこいけれど一応優しい母、姉は許そう。
しかし問題は弟だ。3歳児は怖い。マジ怖い。
最初の優しく撫でてくれたのはなんだったのか。
泥舟に乗った気分である。悪魔だ。
まず、僕は君の頭の上には乗れない。
次、僕を抱いたままぐるぐる回転しないでほしい。
次、僕の尻尾を引っ張らないでほしい。
次、高い高いは結構である。
次、僕がイヤと言ったら即やめてほしい。
次、僕は君のおもちゃではない。
そして、重要なこと、僕は君より年上だ。断じて言う。あんなのは兄ではない。弟だ。
自分がイヤと思ったことは相手にもしない。これはペットとなった身分にも通用すべきだと思う。
この家に来たことを後悔した。
檻の中におとなしく入って入れば素敵な未来があったかもしれない。
でも僕の猫生、僕の意思とは関係なく全て人間が決めていく。…僕の猫生と言えるのだろうか。
とりあえず暖かい場所と必ずもらえる水とご飯が来るだけマシと言うことにしておこう。
しかし、病院というのはなんだろう。
近々連れていかれるらしい。