毛の話
長いこと恋愛をしていないと、段々女である自覚が薄れてくるもんである。
私の場合、そこに躁鬱病が絡んでくるので、色々ややこしい。
まず、風呂に入らない。
冬場は特に。
入りたくてもその気力が湧かないのである。
さすがに3日入らないと気持ち悪いので、意を決して入るのだが、これは女としてというか、人間としてダメだ。
ムダ毛の処理もしない。
どうしても人に会うときは渋々処理するが、それ以外は放置である。
ボーボーだ。
もうおっさん決定である。
私は髪の毛が細い。
まだ禿げてはいないが、老後は禿げ散らかしているかもしれない。
だが、恋愛不足のせいか、躁鬱病からのホルモンバランスの乱れのせいか、はたまたその両方か、体毛が濃い。
腕もボーボー。
脛毛もボーボー。
でもこれは服で隠れるからまだいい。
いや、これも女子としてはよくないのか....。
とにかく、それより問題なのは、髭である。
世の中の男性は、女性には髭が生えないと思われているかも知れないが、産毛くらいは生える。
で、世の中の女性はマメに、髭も含めて全身のムダ毛を丁寧に処理されている訳である。
ところが、すでに女としてどうかしている私は、その髭すら放置である。
しかも割りと産毛の枠を越えたモノが生えている。
男性ほどではないが。
最近歯医者に通っている。
体調があまりよくなく、かろうじて風呂には入って行ったのはいいが、治療中、鏡を見せられて、そのまま帰りたくなった。
髭を処理しておらず、ボーボーだったのだ。
そればかりか、大きく口を開けると鼻毛がこんにちはしている。
おっさんでももうちょっとお手入れするだろう。
おじいちゃんだ。
明日(もう今日か)は出掛けるつもりなので、ボディ用のシェイバーで久々のムダ毛処理をしようと思う。
髭と鼻毛もついでに。
最近、自分でもこれはあんまりだと思い始め、なるべく風呂には入るようにしている。
風呂上がりにはちゃんと化粧水もつけ始めた。
私にしたらかなりの労力を使う作業だが。
せめておじいちゃんからおばあちゃんくらいには進化しなければ、女として死んでしまう。
そんな危機感を与えてくれた毛事情に感謝すべきかもしれない。
ちなみに、それだけ気力が落ちてる癖にこうやって文章を綴るのは何故か。
それは、書くことが好きだからである。
その気力の半分でも、女磨きに回したいもんである。