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あの時に戻りたい。

「はあ、今日もか」

僕は、いつも通りため息をついた。息なんて出ないけど。君は毎日、忙しそうに家を出ていく。その度に思ってしまう。「食べないならもう作るなよ。」小さい時は僕のことが大好きで、毎日かかさず食べてくれてたのに。君が大きくなるにつれ、僕は食べられなくなっていく。君はまだ実家暮らしで僕は君のお母さんによって毎日作られる。でも、君は時間が無いのかいつもいつも僕を置いて出ていく。ラップで包まれて孤独の空間。朝ごはんを食べないと元気は出ないのに。

たまに食べてもらえる時がある。その時僕は嬉しくてたまらない。自慢の黄身をふるわせ、醤油との完璧な踊り。これは、世界で1番のコラボレーションである。

それでも君は時間が無いと食べないんだ。なぜ僕は時間なんかに囚われてしまったんだろう。いつからこうなってしまったんだろう。あの時の君はどこへ行ってしまったんだろう。

みんな朝ごはん食えよ

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