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愛が眠った日  作者: Na
1/1

はっかく

「最近、物が見えにくい」


母はある日、突然言い出した。

それならばと家族で出掛けた際に母の眼鏡を作った。


それから数日して母はもう度が合わないと言った。

今度は眼科を受診することになった。

その日は出掛ける気分ではなかったので家でゲームをしていた。


帰宅した父と母は私と姉を呼び出し、結果を伝えた。

「目が原因ではなさそうだから、明日、脳外科のある病院を受診してくる」


正直、よく分からなかったし、当時はスマホもなく、自分で調べる術もなかったため、なんか不安な気分で夜を過ごした。


翌日、父と母は隣の市のちょっと大きな病院を受診した。

学校から帰ったら、私と姉は机に座らされ父は神妙な面持ちで

「母さんの脳に腫瘍ができた、手術が必要」と言った。手術が必要、それも脳と聞くとさすがに事の重大さに気づいた。


その日の夜はなんとなく頭まで布団を被って寝た。


後日、父と母は出産後の育休のため祖父母の家に帰省していた医者の叔母と一緒に手術についての確認のため再度、その病院に行った。学校から帰ると父は少し怒っていた。


どうやら母の腫瘍は骨髄腫と呼ばれる珍しいものらしく、手術しても余命は1年程らしかった。

病院の先生は手術したところでみたいな言い方だったそうで父はそれに怒っているらしい。

叔母も少し言い方に疑問があったようでセカンドオピニオンとして大学病院を受診することになった。


後日、大学病院を受診するが同じような感じだったらしく、母からついに父がキレてしまい叔母と止めるのが大変だったと教えてもらった。


近隣の病院ではどうしようもなかったが叔母のツテで脳外科の有名な先生に診てもらえることになった。

ただし、私たちが住んでいるのは西日本で叔母は関東で医者をしていたため、父と母は関東にいくことになった。


関東から帰ってきた父は叔母が紹介してくれた先生のことを「すごい良かった」と言っていた。

どうやら母の腫瘍の手術を高い精度でできる医者は日本で2人しかいないらしく、その1人が叔母が紹介してくれた先生だった。

これは母の闘病生活における1番の巡り合わせである。


後から聞いた話によると父は先生から手術できると聞いたあと、安堵してエレベーターで1人腰を抜かしたそうだ。


そんなこんなで母は手術のため1人関東に入院することになった。

一応の家族構成

父と母、姉と私の4人と犬1匹


これから出てくる祖父母は母方、

叔母は母の兄の奥さんのため血は繋がってない。


叔母が紹介してくれたお医者さんは今後は分かりやすくするためX先生とします。

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