喪失感
人生の中で何かを失い辛い思いをすることがある
最たるものは命
家族や友人、かけがえのない命を失うこと以上の辛いことはない
自身の経験では、愛犬がいなくなった時の痛みは大打撃だった
きっと今も側にいてくれるだろうと思っているが、もう触れることはできない
代わりなどいない
私はもう二度とあんな思いはしたくないので、犬が大好きなのに、ペットを飼えないでいる
亡くなったのではなくても、別れることもある
配偶者や恋人との別れ、友人や家族と離れること
想いが残っているのに、会えなくなること
生きていれば、会うことはできる
つまりは、愛を失うこと
寿命と人の思いだけは、どうにもならない
逆を言えば、それ以外はどうにでもなる
栄冠も成功も地位も名誉もたいしてさ意味ないじゃん、とミスチルも言っている
それは、手にしたから言えるのだろうけど
経験者が言うのだから、本当だと思う
立場とか、キャリアとか人生で積み上げてきたものを失うこと
それは、社会や人から認められ必要とされていた自分の築いたポジション
オフィシャルな側面の自分
長い年月や血のにじむような努力があるほど、思いは強くなるだろう
けれども、それを失うことには意味がある
何もなく、ただ運の悪さだけで失うことはない
さらにお金や持ち家、所持する財産を失うこと
会社や不動産、投資などの富
それらを失うことも、逆らえない力が働いている
そこには、意味がある
教えがあり、学びがある
失ったのではなく、得たのである
信頼や友情
組織や人とのつながり
居場所、ホーム、安定、幸せ
目には見えない財産を失うことも同じ
なぜ、そうなったのか?
そこに答はある
喪失感に打ちのめされ、絶望し、悲しみそして怒り恨み、人生を呪う
惰性の日々を送り、人生を見失う
神などいないと、悪態をつく
しかし、やがて気づく
自分が失ったと思っていたものは、失っても大丈夫だったのだと
自分の道が正しい方向へと導かれたのだと
目を覚ます
知らなかったことを知る
気づかなかったことに気づく
大事なことが何なのか
生きるということの意味
愛すること
より大きな重要なものを手にしている
何かを失えばまた何か手にする、とワンオクも言っている
必要のないものは、離れていく
本当に大切なものを手にする
それは、愛であり、出会いであり、喜びである
それ以上のものなど、人生にない
あなたが今、手にしているもの
そんなに握りしめて執着しないで
優しく包みこんで掌のなかに
最後に残るものが人生の宝物だから