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 桜色。

作者: 麗菜


 桜色。

 それは、貴女の色。

 貴女だけの特別な色。

 桜色をまとう貴女は、誰よりも綺麗で。

 

 灰色だった私の世界に、美しい色をくれた。

 

 

 貴女を亡くして、数ヶ月。

 私の世界に色はない。

 貴女がくれた、美しいあの色は。

 もう。 私には、見えない。

 

 可愛い色。綺麗な色。美しい色。

 優しい色。暖かい色。


 それは、貴女がいたから、見えた色。

 だから。

 もう。 私には、見えない。


 灰色の世界。

 それが当たり前、だった。

 なのに。

 貴女が美しい世界を。

 私に教えてしまった。


 もう、一度。

 貴女の桜色が、見たい。


 優しい、貴女の桜色を。

 

 

 

 

 


 


 


 

 

「桜色。」

読んで下さり、ありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 失われた桜色がどれほど鮮やかだったのか 気になります。 素敵な作品だと思います。
2022/07/03 19:53 退会済み
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