桜色。
桜色。
それは、貴女の色。
貴女だけの特別な色。
桜色をまとう貴女は、誰よりも綺麗で。
灰色だった私の世界に、美しい色をくれた。
貴女を亡くして、数ヶ月。
私の世界に色はない。
貴女がくれた、美しいあの色は。
もう。 私には、見えない。
可愛い色。綺麗な色。美しい色。
優しい色。暖かい色。
それは、貴女がいたから、見えた色。
だから。
もう。 私には、見えない。
灰色の世界。
それが当たり前、だった。
なのに。
貴女が美しい世界を。
私に教えてしまった。
もう、一度。
貴女の桜色が、見たい。
優しい、貴女の桜色を。
「桜色。」
読んで下さり、ありがとうございました。