ホラーな洞穴
「――――ああああああああああ!!!」
なにも考えないで落ちるの、無理がありました(笑)
めっちゃ怖いわ!!
暗視発動の仕方よくわからんかったし今調べたら調べてるうちに地面接近でズドーーーン!なんてのになりかねないから出来ぬ!
よって暗闇の中ウェルの元まで絶叫降下しか出来ない!
つまりいつ落ちるかわからない!つまりつまり、調べながら落下とそんなに変わらない!!
「―――――あああああああああああああ!!」
だからこうして叫ぶことによって、反響からある程度最下までの距離を割り出そうとしてるけど!耳が風の影響でまったく使い物になりません!
つまり、俺は意味もなく叫んでいます。なんかそのほうが良くない!?
結論を云おう。
早く落下終わらせろ。
Q.E.D。
落ちてから大体8秒経過しました。
梟の全力降下で5秒なら、そろそろ終わりでもおかしくない。
いつ終わる?そろそろ終わるか?
今か?今か?
まだかよ~。
なかなか終わらない。しかしそれなりの時間が経過しているからこそ、凄く不安。いつ終わるかわからないものって怖いよね。例えば人生、アリの行列、夏期休暇のかだ――――――
どん。がしっ。ばふっ。
「あああああいっ!?」
何かに掴まれた。というか抱き抱えられた?
つまり……何だ?
「うるさい声を出すな主」
「ウェルうううううううう!?」
ウェルの声がした。けど……なんか微妙に違う?
何にも見えないからわからない。そもそも、俺を抱えてんの、ほんとにウェルか?
「うるさい殴るぞ主」
「ごめんなさい……」
なんだか、やっぱり声質が少し違う気がする。気のせいだろうか?
「主、頭のヘッドライトが暗視のスキルなんじゃないか?ほら、この右のスイッチ押したら……」
カチッ。
スイッチをいじられた直後、音と共にヘッドライトが点灯、したかと思えば視界に「暗視の発動を受理」と表示がなされ、視界が一気に明瞭になる。
地上となんら変わらない明るさで、俺はウェルの顔を見……
「は?」
「ん?どうした主?」
「誰?」
「ウェルだけど」
俺をお姫様だっこで抱えるやつ。それは、ウェルと同じ緑の髪をした、知らないお姉さん。
「いや……ウェルは幼女だろ」
「主……私の変換の力、年齢ぐらい弄れる。これは22の姿。いつものは七歳。わかった?私はウェル」
「ははぁ……」
ウェルがウェルじゃないみたいだ。何故ってまあ、ほら。あるじゃん。いつものウェルにないものが。
まな板じゃないじゃん?しっかりボールじゃん?
「なあ、これからずっとそれでいてくんない?」
「なに言ってるの?いや。さあ、とりあえず降りてくんない?」
「う、うん」
あとね、言いたい。さっきから気づいてたけど、ウェルのソレがさあ、凄い当たってるんだよな……
降りたくない。




