表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
82/169

怒神の剣使い

結界の外周に向かって走り抜け、まずはエルルさんのもとへ走る。

ここから見ても満身創痍なのは一目瞭然なほど。体力の限界が近いようだ。それでも、なお斧を振り続けるエルルさんのその不屈の精神は称賛を貰うべき。それと、少しの休息も。

怒りの剣(仮)を脇構えに、半身で突っ込む。

エルルさんまでの"距離"はそう遠くない。しかし、そこを埋め尽くす大量のアンデットがいる。斬り交えて行けば距離に見会わない到達の時間がかなり必要だ。

それでも、仲間の窮地に颯爽と現れてこそヒーローってもんだ!

「う……おおおおおおお!!」

体勢キープのまま、跳躍で敵のど真ん中に突っ込む。

着地と同時に、わらわらと寄ってくる数人の先鋒に向かってスキルなしの旋回斬り。

ズァン、と響く回転の音。

五匹の先鋒のみならず、近くの結界の集団の一部までもが消された。文字通り、消えた。

一瞬、現状を二度見してしまった。え?もう終わり?これが、スキルなしで……?

スキルなしで跡形もなくアンデットを消せるって、俺に一体何があったんだ?

体を見下ろしてみる。特に違和感と言う違和感は……

あ、あった。

最悪最大にして最強で最凶の原因、みーつけた。


結論、俺の力じゃなくてこの刀のお陰。

怒りの剣(仮)が、しゅうしゅうと赤黒い靄を纏わせて頼もしい輝きを放っている。

刀がリアシュルテから出来ているために、やはり雰囲気は似ている。

そりゃあ神様の剣使えばその辺のアンデットなんざ雑魚中の雑魚だろうね。

その原料の神と真っ向からやりあえた俺って、凄くない?凄いよなあ?普通に強くね?


って、今はそんな長々と言ってられない。まだまだエルルさんには遠いし、まだまだ、アンデットは数知れない。

二手目はスキルを使わねば。

単に威力が欲しいのではなく、そのヒット数に魅力がある。

心当たりはある。この刀1本で使用可能、かつ応用が利き、威力も十分。そんなスキルを、俺は知っている。


刀を上段に構え直す。見ていなくとも、怒りが纏われているのが分かる。

気迫を吐き出し、吸う。

吸って。

「迫追白虎……!!」

白と、刀の赤黒が交ざり、剣の軌道を照らし出しながら。

大上段の切り落とし。五匹が四散する。

次いで、標的を定めると同時に、突きを打つ。

また五匹仕留めた。

まだ、まだ終わりじゃない……!

右上に剣を、そこから斜めに斬り放つ。

本来よりも少し水平に近い撃ちを放ったが故、広範囲にヒットし七体を消し去った。

そのまま体を捻って反転させ、水平に近い左下からの斜め斬り上げ。六体の消去。

さらに体を捻り、今度は左上から切り落とし。繋げて、右下から軌道をなぞった斬り上げ。

鮮血のようで黒錆のような色を纏った怒りの剣が、またしても多くのアンデットを葬った。

それを見ることもなく、飛び上がる。

「最後だ……喰らええええええ!!」

本来は飛び上がらないただの斬り落とし。

しかし、それじゃ面白くないだろっ!

刀を上段にし術式を込め、撃ち込む。

「ぜぇやらあああああ!!」

刀がまるで流星の如く流れて、地面を強く打ち付けた。

響く無音の残響。沈黙の絶対支配。

途端、周囲にいたアンデットが全て動きを止め。

直後。一斉にはぜた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ