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戦闘到達点・1

ふよふよ浮遊しているボロ切れみたいな死霊が二体。これぐらいなら余裕で……!

先陣を切って突っ込もうとしたその時、

「……!?」

足元の地面に違和感が。咄嗟に飛び上がって後退し。

直後、さっきまで俺がいた地面が盛大に爆発した。

「何!?」

爆風の中、破られて空いた大穴から現れたのは、地から這い出る腐った体の人間。

「アンデット……!」

エルルさんの言葉。

なんですかここはバ○オハザードですか!?死んでるならなんでもありってことかよ!

それにコイツら、一体どんだけ出てくんだよ!?

大穴からは、まだまだ大量にアンデットがチラ見えている。その数、ざっと数十と見た。

その上、展開するのが早い!このままでは手に負えなくなるのは目に見えてる。さっさと片付けなきゃ!

「アンデットの対処をウェルとエルルさん!全体援護をサクラ!俺とリアシュルテで、死霊を叩く!!」

「おう!」

「らじゃー!」

「心得た!」

「解った」

そして、全員同時に行動を開始。

「うおらあああああ!!」

エルルさんが這い出るアンデットの大群に向けて、自前の大鎌を勢い良く叩き付ける。

スキルではないものの強い衝撃が一帯を襲い、大穴から這い出たばかりの数匹を軽く消し飛ばした。そう。消し飛ばした。

横目に見ながら思うことがある。

……この人、つおい。

続き、タイムラグなくウェルが別方向に這い出たアンデットに向かって突っ込んでいく。

右手を掲げ、詠唱。

「イデアよ、変われや転ぜよ。己の顋、代われ!ドラコ!!」

ウェルの顔が、人間ではないものへと姿を変える。

黒い、龍。黒龍が、そこにいた。

「ぎぇびゃああああああああ!!」

変わらない体に龍の顔と言うなんともおかしなウェルから放たれる、灼熱橙に輝く火炎。

眼前のアンデットを意図も簡単に焼き付くした。

と思えば小さなポン、という音と共にウェルの顔が元に戻る。やっぱりそれが可愛い。

「桜下残雪……拡、隠れ雪!!」

聞こえたのは、サクラの聞きなれた詠唱。

それと同時に琥珀色の壁に似た結界が円形に拡がっていき、辺り目算直径10㍍に結界でリングを形成した。

同時にわらわらと出でて拡がるアンデットがついにウェルの包囲を数で破り、勢い激しく飛び出していく。

このままでは分散して面倒になる。

しかしアンデットが結界にぶつかると、はたとその動きを止めた。数多い個体が、外周に硬直して拘束されている。つまりこれこそ隠れ雪の力、硬直化だ。

エルルがすかさず止めを刺していく。

ウェルが大穴から出でる無数のアンデットを倒し、倒しきれなかった個体をサクラの結界で拘束、エルルによる後処理。これほどまでに連携の凄い戦いは見たことない。そもそも戦闘自体二、三度目か、くらいなんだけどね。

後はもちろん、俺たち二人にかかっている。

隣を走るリアシュルテが、ふいにその空気を震わせて唱える。

「怒りよ……我に応えよ……!!」

と、その右目を引きちぎった。

吹き出でる血、流れ出る血、溢れ出でる熱に、リアシュルテの歪んだ満面の笑顔。

その拳に赤黒い波動を纏わせた、怒りの発現だ。

さらには、燃え上がるようにリアシュルテの全身が赤に包まれ、と思えばその服装が変化。

最初に俺達が戦った時の、黒と赤のローブへと姿を代えた。

「はああ……速く痛め付けてやろぉ……!」

キャラが崩壊した。これはサイコパスモード、怒り入ってるねー。

俺だって負けてられない。陰陽師の底力、見せつけてやる!

陰陽師のことよくしらんけどねー。

「「ぎえええええゆえああ!!」」

叫び狂う死霊に向かって、俺たちは足を早めた。

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