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俺、享年17。

ちーん。

ああ、短い人生。とっても短い人生でした。

悔いしかないです。

だって、だってですよ?たったの17年で人生終わってるんですよ?不遇にも程があると思うんですよ?

ここで「悔いなんてものはないです。」って言えるか?

.....断じて言えない。


えー、おほん。どうやら俺は、死んでしまったようだ。

風間梟弥、享年17歳。

死因は確実に自動車事故です。

横断歩道渡ってたら突然軽自動車が突っ込んで来て、反応する暇もなく跳ねられたのをはっきりと覚えてる。

すっごく痛かったです。いや、冗談抜きで。マジで。


....と言うことがありまして、虚しく俺は死んでしまったとさ。

おしまい。


ってなるならこんなとこで連載始まらないんですよね。

跳ねられて意識がとんで、目が覚めて。

ん?目が覚めて?

そう、目が覚めてるんですよ。

しかもてっきり幽霊とかになってるのかと思いきや。

なんとびっくり、なんか無駄にでかい部屋に倒れていたのだ!

これが天国と言うやつですか。それとも地獄?

思っていたよりしっかり人工的だったので驚いてます。

見渡してみれば、特筆するものも特にないだだっ広いだけの空間が広がるばかり。

ただひとつだけ、部屋の奥にこれまたやたらでかい玉座がある。

そこには誰かが座っていた。

いや、始めから気づいてたけど話の流れ的にこのほうがいいと思ったからあえて言わなかっただけだよ?

ここが地獄とかなら、閻魔さまとか言うひとが座ってるはずなんだけど、玉座にいたのは明らかに女性。

完全に堕落しきった状態で座っていた。

いや、この人寝ちゃってるよ。

冥界の王か天国の聖者か何か知らんけど、それはだめでしょうよ?

見た限り俺と同じ年あたりだろう、あまりにも安らかすぎる寝顔をさらけ出している。

そして、体型はすんごいボーーンキュボーン。

外国人が勝手に解釈したような巫女装束、と言い表せるほどに奇抜な色合いと派手な装飾のついた着物を纏い、乱雑なボブの碧色の髪。ねぐせなのか癖っ毛なのか、ボサッとなっていてもったいない。

あのーそろそろ起こしたほうがいい?

というか起こしてもいい?話が進まないんだよね。

と思ったら、女の目がゆっくりと開いた。

彼女の目は髪よりさらに濃い碧をしていた。

そしてその目が、いつしか俺のほうをじーーっと見ていることに気づく。

俺も女をじーーっと見つめ返した。

で一応挨拶。

「こ、こんにちわー?」

すると、女は、満足したかのように「ふふっ。」っと笑い、俺を見据え言った。

「待っていたぞ。カザマキョウヤよ」

「は?」

「ずっと待っていた。この時を。風間梟弥、そなたは選ばれたのじゃ、この....我にな!!」

選ばれた?なに宝くじ?

意味不明発言が更にわからなくなった。

「我はそなたをずっと見ておった。その不幸にも短すぎた人生と、不幸すぎた死を。おまけに死ぬまでつがいの女はおらんときた。まさに、不幸。不幸にもほどがあると、我は哀れに思い、救うたろうと思うた。じゃから我、生と死、そして転生を司る女神サクラが、そなたに第二の人生を与えよう。好きなように好きなところで、好きなものといつまでも、好きなだけ暮らさせてやろう。そして我が手始めに、その準備をしてやろう。今、ここでな」

うーん....

「は?」

いきなり何を言い出すんだこいつ。

頭のネジが4、5本抜けてるんじゃないだろうか。

それと、第2の人生が何だって?

天国での生活のことでしょうか。

ちょっと俺わからないんですが。

俺、そんなに不幸だったんだろうか。

不幸だと思ったことは一切御座いません。

ここまでまともなセリフが一つもないので、ふいに浮かんだ疑問を聞いてみる。

「あ、あの....」

「ん?」

「あ、あなたひょっとして.....あっ頭のおかしな方なんですか?」

率直に、そう言ってみた。

まあ、この情況下でそう思わない日本人はいないでしょうし。

サクラとかいうやつのほうを見る。

ピキッ、と効果音がなりそうな、心に大ダメージを負った顔。

怒りマークが浮かんでいそうな眉に変わり、またすぐさま笑顔を必死に取り繕った。

「えっ、ええと.....」

「ですから、あなたは頭のおかしい方ですか?と言ったんです。あ、もしや俗に言うアホの子というやつなのですか?ああ!それともイタい子なのですか?それとも...」

「ええいそれ以上言わんでよいわ!我だって喋りたくてこの口調で喋っとるんとちゃうわ!やりたくて女神やっとるわけとちゃうわ!話したくてお前と話しとるんとちゃうわーー!」

なんかいきなりどなりだした。怖いなー。

やれやれ。これだからアホの子は困る。

ていうかなんだ最後の発言は?

そんなこともお構いなしに女神の暴走は続く。

「せっかくお前が不幸な一生しか送れんかったからと思うて我直々に第二の人生を用意してやろうと思っておったのに!なんじゃ?頭おかしな方?なめとんのかァ!?」

「はい」

「即刻認めるなーーー!!あーもう!!……はぁ、もうよいわ。叫ぶのも頭が痛い。教えてやろう。第二の人生、転生についてちゃーーんと教えるから、お願いじゃから黙るのじゃ…」

ころころキャラが変わるなあ

もしかして厨二病の方だったのだろうか。

まあいい。これ以上聞いても疲れるだけだろうし。

俺は大人しくサクラの言葉を待つことにした。

ぐだぐだとやっていても永遠に始まらないからね!


こうして俺の人生が今、再び動き出すことになる.....


今の台詞ダサかったなあ。

登場人物紹介・1

俺。

名前は風間梟弥。

読み方は、かざま、きょうや。

もう一回人生を送る。

年、17。だった。

言い直せば、享年17。

死んでるからね。

はい。

俺の特徴。

髪の毛、凄く黒い。ブラックホール。

髪型、まあデフォルト

つまり普通ってこと。

性格、

意味のわからぬ言動がおよそ98.7777%

話を聞かない。

脱線する。

あと、急に叫ぶ。

急にツッコむ。

急に黙る。

ひとまとめにすると、情緒不安定。

身長、164.9センチ。

体重、51.2キロ。

誕生日は5/24。

死んだのは9/18(笑)。

座右の銘は、「困ったときは、神頼み」

ということで、以上。

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