表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
美少女転生?否っ吸血鬼だ!  作者: 夜月 朧
1/4

「人間は吸血鬼へと化す」

俺は今、とてもダボっとした服を着ている。自分の体には合わず、横にも縦にも長い。


さて、なぜこんなことになっているかだが。






・・・・・美少女になりました。




順を追って話そう。まず、俺はとあるすごい会社の就職試験に受かってしまった。


たまたま、その年の倍率が前年より落ち込んでおり、更に募集されていた職歴が俺にぴったりだったのがプラスに働いたのだろう。


見事試験に受かったという連絡が来た後、喜び勇んで親友に連絡した。




そこからが地獄の始まりだった。


親友からの電話を切った後、会社の方に「今すぐ来てほしい」と言われて、会社に行った。


そうして会社につき、俺が配属される予定の部署に行ってみると、すぐに仕事を頼まれる。


その仕事の量は結構な量があり、その日中には終わらなかった。そうして俺は初めて”シャワー、冷暖房、生活用品完備!”といううたい文句に恐怖を覚えた。


シャワーは頭を覚ますため、冷暖房は寝ないため、生活用品は帰れなくてもいいように。ということを知ったのだ。




それから3年が経過した。この3年間で会社のほとんどのメンツは変わっていった。


それもそのはず、週5の連勤は普通で、下手すれ1か月ほどの連勤があった。老体になれば必ず持たなくなる。


鬱になったもの。病気になったもの。過労死直前までいったもの。


ストレスで来なくなった奴もいた。


それでも給料はよかったのでいくらでも補充されてくるのだ。


いつしか、たった3年で俺が最年長になっていた。


人というのは慣れる生き物だというが、慣れなければならなかった。


まだ20代前半というのに髪は真っ白。顔にはたくさんのしわが刻まれ、ほぼ死にかけの状態だった。





そうして俺は急性何とかという病気で病院に搬送され、会社を首にされた。


首、と言っても自主退職扱いだから、退職金は出る。


救い、というか会社のしたたかな点はそこにある。ちゃんとすべての給料を払うのである。サービス残業はない。


ただ、これは社員のことを考えているというよりは裁判になったとしても勝てるようにしているだけだろう。


そのおかげで入院費は一切心配する必要のない俺が言うことでもないか。


そして話は最初に戻る。


朝起きると、病院にいたはずの俺はいつの間にか公園にいた。だぶだぶの服というのは俺が病院で着ていた私服だった。


とある県のゆるキャラでみんなはあまりかわいくないというのだが、俺的にはとてもかわいいと思うのだ。


顔がほにゃっとなっていて、体はだらりーんとしている。総合するとふにゃとでもいうべき野ゆるkyらなのだが、それがとてもいい。


・・・・・っと。そんなことより、冷静に分析しようか。まず、だぶだぶの服を着ていることから、体以外はそのままというのがわかる。


だが、それにしては体に違和感がある。上半身にも、下半身にも。だが、こんなとこでいろいろ確認するのはただの変態なのでやめておこう。


身長は低くなり、体感的には小学校高学年くらいか?公園のベンチより少し高いほどなので予想より大きく違うことはないだろう。


それに応じているのか、少しはあった筋肉も今はほとんどないといってもいい。


いろいろなことに落胆しつつ歩いていると、ここが親友の家の近くの公園だということに気づく。3かいくらい来たことがあり、少しだが道は覚えている・・・・・気がしないこともない。





歩いていると、噴水があるところにつく。噴水場には冷水器もあり、飲みたくなってくる。


のどが渇いていたので水を飲もうとしたのだが、背が足りなくて断念せざるを得なかった。


いやいやあともう少しなんだよ?あと数CM。数CMなんだよ!あぁ、身長が欲しい。


「お嬢ちゃん。水を、飲みたいのかい?」


・・・・・?後ろを振り向くと。筋肉の塊がいた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ