表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ネバーランドの鬼と僕  作者: 薬売り
12/27

僕の小さな大冒険 12話

 ピーターパンは、朝からどこかへ冒険に飛んで行った。


 お昼を少し回った頃、ジョンを見つけた。


 虫の息だ。


 生きているのが不思議なくらい血が出ている。


「逃げろ、逃げろ」


 ジョンは、空ろな目のまま、口から血を吐きながら僕に伝えた。


「逃げろ、この国から。僕達はいつか大人になる。でもピーターは、それを許さない」


 僕の目から涙がポロポロと落ちた。


 生まれて初めての涙。


 こんなにボロボロにされたのに、他の子を心配するジョンの優しさに。


「逃げろ!遠くへ・・・」


 ごぼっと血を吐き出して、仰け反って息を引き取った。


 僕は、その時ジョンの言う通りすぐに逃げるべきだった。


 でも、でも。


 ジョンをそのままにしておけなかった。


 穴を掘って、ジョンを埋めた。


 奇麗に拭いて、眠れるように。


 十字架を立てた。彼を忘れないように。


「ジェームズ、何をしているんだい?」


 十字架に向かって座っていると、空から声がした。


「別に・・・」


「ふーん、まぁいい。家に戻るぞ!晩御飯だ!」


 もう、戻らない。


「なにか言ったかい?」


 僕は、歩き出した。家とは反対方向へ。


「隊長の言う事が聞けないのか!家に帰るんだ!」


 僕は、走り出した。


 必死で走った。


 追って来られたら、逃げ切れない。


 追い付かれたら殺される。


 ジョンのように。


 でも、ピーターパンは追って来なかった。


 僕の事より、晩御飯の方に気をとられたんだろう。


 必死に走った。


 そして、波の静かな入り江に辿り着いた。


 そこで、懐かしい物を見た。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ