僕の小さな大冒険 10話
「きっと、妖精の粉が切れたんだね。まぁいい、泳ぎなよ」
僕はピーターパンの案内でロストチャイルドの家へ着いた。
ピーターパンは、あいもかわらず案内なんかする事なんてすぐ忘れたけど。
昔より、僕は強く賢くなっていたからね。
ピーターパンをなだめたり、すかしたりしながら案内させたんだ。
家に着いたら、ピーターパンは僕に合う木を探してくれた。
運がいいことにすぐに見つかった。
これが運が悪いと大変なんだ。
地下の家の入口は、木のウロなんだけど、チャイルド1人に1つなんだ。
身体に合うウロが見つからないと家に入れない仕組みなんだ。
なんてばかばかしいんだろう。
つまり、僕達チャイルドは、入口の大きさの体型を維持しなくちゃいけないんだ!
育ち盛りなのにだよ!
とりあえず、家に辿り着いた僕は、他のチャイルドに紹介された。
勇敢だけど、とにかく運の悪いトゥートルズ。陽気で快活なニブス。うぬぼれやで方向音痴のスライトリー、いたずらっ子のカール。
あと、双子が居たんだけど名前を忘れちゃった。
最後に、一番大きなジョン。
彼が僕のロストチャイルドとしての運命を大きく変えることになるんだ。
ジョンは、大きくて力持ちで優しくて、ピーターの次に古くからネバーランドに居るんだ。
その日から僕のロストチャイルドとしての生活が始まった。
もう、思い出したくも無い。
気まぐれなピーターパンに付き合わされて、ごっこ遊びやら残酷な冒険を強いられるんだ。
一番辛かったのが、御飯を食べたごっこ。
どうやらピーターパンは、食べなくても平気みたいだけど僕達はたまったもんじゃない。
スライトリーなんか、痩せ過ぎて入口のウロを登れなくなってしまったんだ。
さすがに、その時はピーターパンはヤバいと思ったのか御飯を食べる許可を与えてた。
僕?
僕は、平気さ。
ロストチャイルドは、ピーターパンの手下らしいけど。従う気なんか無かったから。
表面上は、従順にしてたけどね。
だから、ピーターパンが居ない時に隠れてキノコとか採って食べてたんだ。
船長の所で学んだ事がとても役にたった。
僕は、心の中で船長に感謝していたんだ。
そして、船に帰りたいとすら思うようになっていた。




