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青空の下、君のとなり。  作者: ラプラス
ひと夏の恋なんて信じない
8/8

理由





2人の男の子に目を向けると2人ともニコッと笑って軽く自己紹介をしてくれた





『昨日は合わなかったけどお喋りな淳子さんから話は聞いてるよ。俺は香坂 遥斗(こうさかはると)

で、こっちは』



『九条 (くじょうれん)。俺達は毎年この近くの海の家で働いてるんだ。』



2人とも子供の時からの幼馴染で毎年この時期に海の家へアルバイトにきていたら近くで宿を営んでいる淳子さん夫婦とも仲良くなり海の家にある宿じゃなくてここで寝泊まりしながら働くことになったらしい



しかもその働いている海の家は九条くんのお父さんが経営しているものらしくいろいろ自由に出来るから香坂くんを誘って毎年こうやってきているらしい




まだ若いのに凄いなぁなんて感心しながら聞いていたら陽莉ちゃんはどうしてここに来たの?って聞かれてしまってあたしは上手く答えられなくて苦笑いしてしまった
















*********







あの後、今日は暇だから一緒に観光しようって2人に誘われたけどもなんとなくそんな気分にはなれなくて

あたしは部屋に戻って1人でぼーっとしていた




あ、やばい…寝そう……

そう思っていたら



『おーい!!』



あ……なんか聞こえる_____


『おーい!!ひーかーりーちゃーん!!

起きてーーーっ!!!』




ん!?

外から呼ばれてる声がして窓を開けて下を見てみると雅紀くんがどこから拾ってきたのかワンコと一緒にこっちに向かって手を振っていた



昨日の泣いてた彼はどこいった……



『なーにー?』


『降りといでよー!この子と一緒に遊ぼー!!』



そういって隣にいるワンコを撫でながらこいこいって手を振ってる

なんだかその笑顔癒されたい気分になってすぐ行くねって返事をしてあたしは下に降りた





『わっ……!』



宿のドアを開けて外に出るとなぜか水しぶきが飛んで来た

びっくりしつつ目を開けるとけらけら笑う雅紀くんと水浴びしたのか濡れている大きな犬



その笑顔を見ているだけ憂鬱な気分も吹き飛んだ



『やったな!!』



そう言い返して雅紀くんが持っていたホースを奪い1人と一匹に向けて水をかける



すごくすごく楽しかった

バカみたいに笑った

あの場所から逃げて来て常につきまとう憂鬱な気持ちと罪悪感が少し晴れた



陽も傾きあたし達は宿の縁側で寝転んでいた

側には淳子さんが切ってくれた食べ終わって白いところしか見えないスイカ


隣を見ると雅紀くんは目をつぶって眠っているように見えた

それと…私たちの間ですやすやと眠る大きなワンコ



あのとき水遊びをしているときに名前を聞いたらボロボロでさまよっているところを見つけて勝手に連れてきたからわからないと言われた


淳子さんは優しいから「うちの看板娘になってもらいましょうか!」なんて事を言っていた



この場所は優しい空気であふれている



ギスギスした嫌な空気は一切ない



あたしはそのまま雅紀くんと同じように目を閉じた。





***



『ひかりちゃん!そろそろご飯だって!おーきーてー!!』




寝ぼけたままの頭にそんな声が聞こえてワンコに顔を舐められたのはあたりが暗くなった頃だった



起き上がればおはよと声をかけてくる雅紀くんと《sherry》と書かれた首輪をつけている昼間のワンコだった


『その首輪は?』



まだ飛びついて来ようとするシェリーを撫でながら問いかければ


『だって名前がないと不便でしょ?だから勝手につけちゃった』



テヘペロなんて聞こえて来そうな顔をしながら雅紀くんは悪びれもなくそう答える

ワンコの顔をあたしに向けてから《シェリー》と名前を呼んであげる


シェリーも気に入っているのかワン!と吠える



『いい人に見つけてもらえてよかったね』



そんなやりとりをしてたら淳子さんがしゃもじ片手に縁側へやってきて

『早くしないとご飯覚めちゃうよー』って




シェリーと雅紀くんに連れられてあたしはいい匂いのするその部屋に入っていった










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