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青空の下、君のとなり。  作者: ラプラス
ひと夏の恋なんて信じない
3/8

side masaki

主人公視点と雅紀視点の2つで物語が進みます






どこにでもある場所

どこにでもある空



そんな場所は行きたくて

俺はキラキラした世界から逃げて来た






あてもなく新幹線に乗って路線バスに揺られて

ふと窓の外を見ると綺麗な海が見えた

俺は……

何かに導かれるようにその場所へ降りるために降車ボタンを押した





バスを降りて体いっぱいに潮風を吸い込むと海の香りが身体中に満ちてくる感じがしてとても心地がいい





とりあえず宿探さなきゃな……

スマホで地図アプリを出しながらとりあえずあたりを見て回る



古ぼけているけどどこか懐かしく感じる商店

小さな海の家

子供が書いたであろう道路の落書き

砂浜に置いてきぼりのおもちゃ




都会での生活に疲れ切っていて俺には全部が新鮮な景色に見えて自然と心が踊る


やっぱりこの場所で降りたのは正解だったのかもしれない

そう思いながらスマホで見つけた民宿へと足を進めた










***









この場所で過ごすようになってから一週間が経った頃

連泊を重ねているうちに仲良くなった民宿の女将さんから教えてもらった地元の人しか知らない秘密の場所に向かっていた




一般の海水浴客はほとんど知らない少し隠れた場所にある秘密の砂浜。

もう直ぐいちばん日が高くなる時間から夕日が沈むまでの海と空のコントラストがすごく綺麗だと聞いて

コンビニで缶ビールを買って歩いていた





もう少しで目的の場所へ着く……

そんなとき

砂浜に大の字で寝転ぶ人を見つけた



女将さんから聞いたけどこの辺は海水浴客やビーチへ遊びに来ているお客さんを狙った窃盗が少なくないらしい

あのまま寝ているなら危ないなと思ってそのまま寝転んでいる人のところは向かった






近づいたところで気づく

寝転んでいる人は女の子だった

こんな所で女の子に声をかけるのは少し気がひけるけど……

女の子なら仮に荷物を持っていかれたりなんかしたら困るだろうなぁと思って声をかけようと彼女の顔を覗き込む






すごく綺麗な寝顔だなってのが第一印象

幼さが残るその寝顔に少し見惚れていたような気がしなくもないけどふと我にかえって声をかける





『危ないよ?』



そう声をかけて目を開いた彼女は俺を見てすごく驚いていた





『ハッ……!!』

そう言って急に彼女は目をそらして起き上がる



なんだかその行動1つ1つが面白くて思わず観察していたらなぜかハローと声をかけられた





ハローって……

可笑しくて笑ってしまった




俺が何も答えずに笑ってしまったからか彼女はオロオロとしている



日本語で話しかけたんだから日本人だよと返すとしまったって顔している

そこがまた面白くて笑ってしまう




それが彼女との出会いだった







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