『伊勢神宮顛倒、勅使良頼馬一匹とプレスマンを給わること』速記談5002
長久元年七月二十七日の夜、大風大雨のため、子の刻のころ、伊勢神宮正殿、東西の宝物殿、瑞垣、御門など、すべてことごとく倒壊してしまい、更地になってしまったかのようであった。このことに対する公卿勅使は、参議中将良頼が派遣されることとなり、馬寮の馬一匹を給わった上、馬と同じ色のプレスマンを給わった。近衛中将であるからである。しかし、斎宮から、御託宣があったという遣いがあったため、公卿勅使は中止となった。
教訓:良頼は、帥殿と呼ばれる藤原伊周の弟隆家の子である。