〜誰もが一度は見るであろう『悪夢』を、体験を交えて私小説にしてみた〜その1
初短編です。
よろしくお願いします。
それではどうぞ!
そう、これは皆が一度は見た事があるであろう、現実では絶対にあり得ないような『夢』のお話……。
夢だけれども、実際にそこにいるように感じてしまう。そこで自身が不可解な出来事、をリアルに体験してしまう事ってよくあるのではないでしょうか?
そんな数ある『夢』の中で、最も恐ろしいと思うものの一つが、
『どこまでも昇るエレベーター』
ーー体験済みの方は、もう想像つきますよね?ーー
気がつく(正確に言うと"夢に入る")と、そこは自身がよく行くショッピングモールの入り口。
(えーと、長袖のパーカーと……)
意識せずに、買う物が頭の中に入っている。覚えてもいないのに、夢って不思議だ。
後、目が覚めればわかる事だが、いつも通うショッピングモールと夢の中でのそれは、所々違う箇所がある。
夢だという自覚が無い私は、普段と違う所に気づかない。いつも通う店に行く為に、広場の中央にあるエレベーターに乗り込んだ。
ーーポンパーンッ!地上階でございます。
エレベーターは背面側がガラス張りで、外の景色が楽しめる。小さかった頃、このエレベーターによく乗ったものだ。
珍しく中には誰も入っていない。後ろからも誰も来ない様子だったので、私はエレベーターの扉を閉め8階のボタンを押した。
ーー各階停止エレベーターです。お客様に……ーー
なんの変わりもないアナウンスだ。この声がまた落ち着くもんだ。
こうして私は6階まで順調に進むのであった。
ーー……7階です。扉が閉まります。ポンパーン!ーー
7階から出発するのを機に、アナウンスがそれっきり消え失せた。
「うん…………?」
その時、私はある異変に気がついた。エレベーターの階表示がバグっているでは無いか……!
28…、496…、
どんどん階数が増えていき、気がつくと8128階になっている!
「おい……!誰か……誰か!!」
私は必死に助けを求めた。ふと後ろを見てみる。
さっき見たモールが真下にある……。
エレベーターは音もなく外に出て行き、空を飛んでいるのだ。地上が段々と見えなくなって来ている。
ーー8階ですーー
アナウンスが突如流れた。
「んな訳ねぇだろ!」
私はパニックになって怒鳴った。
アナウンスが鳴った次の瞬間、エレベーターが落ちていく様な感覚がした。絶叫系が苦手な私は叫びながら落ちていった…………。
気がつくとエレベーターは音もなく元あったところへと落下していて、もちろん粉々だ。なのに私は無傷でその場に突っ立っている。
それなのに誰も気付かない。それどころか見向きもしない。そして辺りが霞んでいって………。
「あああああーーっ!?」
急にに背中に痛みが走った。私は目が覚めたのだ。
そして……。
「はぁ!?…………嘘だろ!?」
ベットから転げ落ちている。そして背中の下にあったものは……。
「あああああっっ…………俺の弍号機ーーッ!!」
創作時間3時間にも渡る私のエヴァ模型が、私の下敷きになり粉々になっているでは無いか!
(いつの間に使徒になったんだ俺……!)
どれほど自分を悔んだかわからない。悔やむべきはあの忌々しい『夢』の方なのに……。
こんな最恐で最凶で最狂の夢のせいで、アスカの様に精神を崩壊させられたのだった。
こんな風な夢を皆様も一度は見た事があるでしょう?
しかしてすね、エレベーターとかが落ちる夢って、
背が伸びている証拠らしいなんですよ。
クソほど背の低い僕にとっては、ある意味『いい夢』なのではないかなぁ、と思ったり思わなかったり……。
まぁ、「まだこんな夢見た事ないわ」という皆さんも、『何かが落ちる』という夢には御用心。
きっと、貴方の「大事な物」が一つや二つ、壊れる事でしょう。
エヴァ大好きな人は皆んな仲間!
みんなは何号機が1番好きかな?
僕はもちろんエヴァ初号機!
の、擬似進化第一覚醒形態!
何か未知の存在感あっていいよねあれ……!
これからも「短編集」として更新していく予定ですので宜しくお願いします。
後『オオバケ!』と『阿呆鳥』。両連載だからそっちも宜しくお願いします。
ここらでお別れです。また次回お会いしましょう!