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第二章-3
ーピピッ、ピピッ。
ん…。
頭の上でなっている変な音の目覚まし音で目が覚める。
体をグーっと伸ばし、ゆっくりと体を起こす。
そして、部屋をグルリと見渡した。
「…夢、じゃないか…」
寝て起きたら、実は夢でしたっていうパターンかと思っていたが、
そうではなかった見たい。
この場所は、僕は知っている部屋ではなく、学生の頃に住んでいた部屋ー実家にいた。
僕は、ベットから降り、クローゼットを開ける。
昨日ハンガーにかけた制服たちに手をかける。
間違いなく今、僕が手に持っているのは、10年前に卒業したはずの高校の制服だ。
次は、鏡を前にして、自分の顔を確認してみる。
そこには、大人になった自分の顔ではなく、青年の顔をした自分が写っていた。