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恋の案内人  作者: 翁
過去からの解放
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22.お礼の候補

「暇だなー」


 私は美桜ちゃんの部屋でゴロゴロしていた。

 美桜ちゃんがいないと、特にやることがない。いてもゴロゴロしてるんだけど。

 なぜ美桜ちゃんがいないのか。それは部活へ行ってしまったからだ。

 美桜ちゃんは別に行かなくて大丈夫だよと言ってくれたけど、私が無理矢理行かせた。

 家を空けるのも数時間だし、やっぱり部長はいた方がいいからね。

 残り少ない時間、後輩に色々教えてあげてほしい。

 そんなわけで私は1人です。ぼっちです。


「暇だなー」


 美桜ママとガールズトークで洒落こもうかしらん。

 私はリビングへと向かった。


「あら、ちょうど良かった。ちょっと出掛けるからお留守番お願いしてもいい?」


「そうなんですか。分かりました」


「お昼過ぎには帰ってくるから、ご飯はそれからにしましょ」


「はーい」


 ──バタン


 本当に1人になってしまった。いよいよ何もすることがなくなる。

 これなら部活の見学でもすれば良かったかなぁ・・・。

 私は美桜ちゃんの部屋に戻り、ベッドに横になった。


 ・・・・・・。


 寝るか。

 寝ると決めたら私は早いぞ!

 どれぐらい早いかと言うと・・・。



「おーい。寝坊助さーん。起きてくださーい!」


 美桜ちゃんの声が聞こえる。


「・・・ん。ただいま」


「おかえりでしょ。ずっと寝てたの?」


「寝てたかもしれないし、眠っていたかもしれない」


「何それ。どっちも寝てるじゃん。ママがご飯だって」


 美桜ママも帰ってきてたのか。

 ということは、2時間ちょっと寝てたかな。


「美桜ちゃんは今帰ってきたの?」


「少し前だよ。シャワー浴び終わったところ」


「そうですか。・・・ふぁー」


「ほら、行くよー」



 お昼ご飯はそうめんだった。

 夏といえばそうめんだよね。毎日食べてもいいぐらい。

 私はそうめんを啜りながら、美桜ちゃんと美桜ママの会話を聞いていた。ずるずるずるー。


「旅行楽しみだね! 水着新しいの買わなきゃ!」


「そうね。ママも買っちゃおうかしら」


「あんまり際どいのはダメだよー?」


「あら、パパをメロメロにしようかと思ったのだけれど」


 一体、どんな水着を買おうとしているんだ・・・。

 旅行は熱海に行くらしい。


「桜ちゃんは熱海行ったことある?」


「ないなー。だからちょっと楽しみ」


「魚がすごい美味しいんだよ!」


 ほー。それは楽しみだな。いくらもあるかな?


「前に行った定食屋さんで食べたほっけ、また食べたいわね」


「食べたーい!!! あんなに美味しいほっけ食べたことない!」


 ほっけか。たまに我が家のご飯に出てきたりしたけど、美味しいとかは思ったことないな。


「あの定食屋さんまた行こうよ!」


「そうね。パパにも言っとくわ」


「そんなに美味しいの?」


 2人がここまで言うのであれば、相当美味しいんだろうけど。


「美味しいの! 脂がのってて、醤油とかかけなくても美味しいよ」


「へー。食べてたみたいかも」


「海が近いから、お魚が新鮮よね。刺身も美味しいわね」


「それは楽しみです」


「さくらちゃんのギブスは旅行までに外れそうかしら?」


「一応、月末に外すことになっています。医者から何も言われなければ外れるかと」


「そう。少しは楽になるわね」


「はい」


 あまり右手に負担をかけないよう、生活してきたし大丈夫だろう。

 怪我した時は、絶望に苛まれていたが、美桜ちゃんのおかげもあり、気持ちの面ではだいぶ支えてもらった。

 部屋に戻ったら、お礼何がいいか聞いてみよう。


「ごちそうまでした」



「ねぇ、美桜ちゃん」


「なぁに?」


「怪我してから色々してもらったし、何かお礼がしたいんだけど何がいい? チュー以外ね」


 部屋に戻り、早速お礼について聞いてみた。前もってチューだけは除外しておく。


「私がチューしたい人みたいに思ってない!?」


「思ってる」


「なんでよ!」


 なんでよと言われても、この前のこともあったし・・・。


「とりあえず、チュー以外で」


「・・・お礼かー。なんかそう言われると、パッと思いつかないよね」


「じゃあ、私が決めちゃおっかなー」


 とんでもないお礼にしてあげよう。


「えー。例えばどんなの?」


「ゲテモノ料理プレゼント」


「ただの罰ゲームじゃん!」


 人がせっかく考えてあげたのに、罰ゲーム扱いとはひどいな!


「ミミズスパゲッティ?」


「絶対に嫌! 想像しただけで気持ち悪い!」


 私も想像したら吐きそうになった。


「もっとまともなお礼にしてよ!」


 うーん・・・。考えても中々いいのが浮かばない。


「ちょっと数年の時間をください」


「はーい・・・って数年!? 待てない!」


「なんか考えとくから、美桜ちゃんも考えといて」


 すぐに決めることでもないのでひとまず保留。

 美桜ちゃんにだいぶお世話になったんだし、真面目に考えることにしよう。

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