くぼちゃんの誤算
「まずいことになりました・・・」
さすがのボクでも、怪我を回避させることはできません。
これから病院へ行き、検査するとは思いますが、恐らく来週の試合は無理でしょう。
そうなると、色々と問題が生じてしまいます。
はしもとさん達は、全国へ行ける程の実力がありました。
県大会でも優勝は出来なくても、ベスト8以内に入るのは確実だったはず。
全国へ行くことにより、うさぎ先輩との仲が更に深まる予定だったのですが・・・。
「困りましたね」
しかし、今のはしもとさん達なら、そう簡単に関係を終わらせたりはしないはず。
ただ、この怪我によって、はしもとさんがひどく悲しむのは間違いないですね。
・・・はしもとさんと話さなくてはなりません。
これも予定通りと伝える手段がありますが、さすがにはしもとさんは怒ってしまいそうです。
この出来事は、ボクにも想定外と正直に話すしかありません。
くぼちゃんが空を見上げる。
「・・・どうやらはしもとさんも、この怪我が普通の怪我じゃないことを理解しているようです」
くぼちゃんがいるこの空間にも変化が訪れていた。
淡いピンクでキラキラしていた空が、次第に暗い青色に変わっていったのだ。
くぼちゃんが着ているワンピースも、いつの間にか空と同じような色に変わっていた。
それはまるで、今のさくらの感情を表したかのように。




