佐藤美桜の恍惚
「美桜ちゃん。ちょっとこっち向いてよ」
「や、やだ」
「おーねーがーいー」
「もう・・・寝るんだか──」
桜ちゃんに向き直ろうとした瞬間、私の唇と桜ちゃんの唇が重なった。
驚いた私は、目を見開いたまま固まってしまう。
「お、おやすみ」
桜ちゃんはそう言って、私に背を向けてしまった。
「・・・・・・」
今、キス・・・されたの?
自分の唇を指でなぞる。
状況を理解した私はパニックに陥る。
ささささ桜ちゃんが私にキスぅー!?
この前は桜ちゃんが寝ている間に私からしたけど、桜ちゃんからキスしてくるなんて!
ていうか、さっきの桜ちゃん何なの!?
耳舐めてきたり、変な気分になっちゃったとか言ったり・・・。
しかも私、めっちゃ恥ずかしいこと言ってた!!!
「・・・桜ちゃんの・・・好きにしていいよ・・・」
ッ!!!!
両手で顔を隠して悶絶するる。
思い出しただけで恥ずかしい!
私のバカバカバカ!!!
「・・・・・・」
・・・桜ちゃんの顔、すごくエッチな顔してた。
だからさ、気付いた時にはあんなこと言っちゃってたんだよね・・・。
あの時、ママが入って来なかったら、今頃私と桜ちゃんは・・・。
私はうっとりしながら、桜ちゃんの背中を見つめる。
──。
───。
────。
どれぐらい時間が経ったんだろう。
しばらく桜ちゃんも寝れなかったみたいだけど、気付けば寝息が聞こえていた。
私はというと、桜ちゃんに襲いかかりたい衝動を抑えるので精一杯な状況。
はぁ・・・。桜ちゃんと付き合えればこんな我慢しなくていいのに。
でも・・・さ、寝てる時にバレないようチューするぐらいはいいよね・・・?
そこから先は・・・私が部活を引退したその時、ゆっくりと桜ちゃんとの関係をもっともっと深めていけばいい。だから今は我慢。
待っててね、桜ちゃん。
その時が来たら、もっとすごいことしちゃうんだから。
私はそっと桜ちゃんに近付き、寄り添いながら眠りに落ちた。




