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異世界転生幼女の英雄譚  作者: ひょうか.みかん
第6章〜小鳥遊優と雪国の巨獣と天使(エンジェル)〜
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69話〜決戦準備〜

 教会。ブランちゃんとユウが手伝ってくれてる。

「拭き掃除終わりました」

「ポピーさんが寝具を持ってきてくれます」

「りょーかい」

 床を掃いてゴミをまとめる。

「こんなとこか」

「終わりましたね」

 扉を開けられる。

「持ってきたよ〜」

「ありがと」

 寝具を用意して寝床を整える。

「じゃーねー」

「おやすみなさい」

「嵐みたいな子だな」

「あはは、まあ魔法使いとしては優秀なので」

「あの子レンレンとかもももとかと気が合いそうだな」

「そうですね」

「それでは私も失礼しますね。あ、お風呂も入れておきますね」

「あ、うん」

 行ってしまった。

「今日はこの後は何かするのですか?」

「しない。今日は風呂入って寝る。明日の午前中に準備して早く終わらせて明日もしっかり休んで戦いに臨む」

「何をするんですか?」

「今から新しい魔法を習得するのは無理だ。今すべきなのは、こっちが活かせるハンデである魔法回路の防具を用意する事。タイツとキャミソールあるから、魔法防御に特化した魔法回路を入れる。ちなみに戦闘中における策も無い訳じゃない。あの酔っ払い師匠が置いていった頭おかしいレベルの魔導書から幾つか覚えてきてる。ブライトジャッジメントアローの比じゃない打点もあるっちゃある。あの時は残りの魔力ほぼ注ぎ込んだからだがあれはまあまあ威力あるってくらいの魔法だ」

「魔法火力には自信があると」

「まあな。向こうの防御力が気になるところではあるが、一番問題なのは向こうの打点の最大火力。実際戦ってるところを見た事あるのはあるけど向こうの情報量が少なすぎる。多彩な魔法で俺が使える範囲の魔法を見てきているが、本気、全力を見た訳じゃない」

「強さ以上にかなり不利ですね」

「俺としては光で勝負したいがそれでいくと100パー負ける。手は無くは無いが最終的には闇魔法や魔法剣が主になるのは目に見えてる。錬金術は習得してないから無理。さてと」

 着替えを出す。っとあとは明後日のも準備しておくか。

「着替え多いですね」

「魔法回路を今出来る最高の魔法耐性の回路を仕上げる。武器はもう大丈夫だから。こっちに許されたハンデで最大限に差を付けても半分あるか怪しいしな」

 魔法の火力は重要視すべきな点ではあるが、必要なのはそこじゃない。今ある手でどうやって詰めるか、どう上手く立ち回るか、最終的にはそこになる。

「あとは、実戦で使う前に試しておきたい事もある」

「試しておきたい事、ですか」

「ああ、理解すればどうと言う事も無いんだろうが、今回それだけで優勢を取れるかもしれん。まあそれも合わせて明日やればいい。すげえ疲れた」

「お風呂いきましょうか」

「お前がいいのなら別に文句は言わんが」

 風呂。

「これはヤバい」

「戦うまでに身体、魔力回復しそうですね」

「明後日だからな」

「明日も半日で終わらせる」

 身体を洗った後、湯船に浸かる。

「お前隣に来るのか。別に構わんが」

「まあまあ。そう言えばフブキさんの魔法の守備範囲って」

「人類が使える範囲ならまあまあ使えるな。魔法剣は英雄剣、魔剣をそこそこ。攻撃魔法はブライトジャッジメントアローが打点としては最高と思っていい。星落とし系が1番打点と汎用性で優れてるが。光、闇両方あって、使えるのは攻撃以外だと回復、干渉系、工作系、結界、人形、ゴーレム、魔法回路、魔術回路、妨害系、状態異常、召喚、造形、気象」

「相当ですね」

「あとは物理は短剣、脇差、長剣、体術くらいでマナブレードと魔力銃は作ってる」

「結構色々と」

「武器はヒルダに頼めば大概教えてくれると思うけど。あのドラゴン何故か思い当たる武器ほぼ使えるっぽいし。で、ついには魔力銃に手出したいって言ってるんだけど」

「渡してあげればいいじゃないですか?」

「そもそも氷のドラゴンが氷の力を射出するための触媒としてわざわざ銃を使う必要無いと思ってな。アレは魔力の増幅と変換を兼ね備えてはいるが」

「まあそう考えますよね」

「アレは言ってみれば高性能な射撃に特化したオーブやワンドに過ぎん。ヒルダはそれ抜きで十分やれる。ヒルダは弓まで自作出来るからな。氷と魔力で弦まで作るとか器用ってレベルじゃないな。魔法や魔力のコントロールは俺もかなり鍛えてる方だと思うが、あそこまでは出来ん」

「魔力のコントロール、干渉魔法の定着。私も鍛えた方がいいでしょうか?」

 とりあえず何も言わずに水を浮かばせ、球体にする。

「水を繊細な魔力コントロールで操る。流石ですね」

「強い魔法の習得にも限界がある。だから魔力定着を伸ばした方がいいとかどうとか。実際干渉魔法が武器魔法に匹敵する力はあったし」

「アレには驚きましたよ。魔剣を習得していた以上に」

「一応英雄剣まで使えるけどな。あそこはアレがいいと判断した」

「流石というか」

「さてと、そろそろ出るか。っと明日朝飯作る時間に俺が起きてなきゃ起こしてくれ」

「あ、はい」

「ってかお前が作ってんのか知らんが」

「作ってますね。あとはポピーさんも作れますね。あまりやりませんが」

 とりあえずこの日はこの後特に何事もなく就寝。

 翌早朝。

「んっ」

 意外とよく寝れた。着替えるか。と思ったところで。コンコンと扉を叩く音がする。

「あ、ちょい待って。今着替える」

「分かりました」

 数分後、着替え終えて部屋を出る。

「待たせたな」

「随分と早いですね」

「慣れたもんでな。で、すまんがトイレ何処だ?」

「そこの突き当たりに」

「あ、サンキュ」

 トイレを済ませた後、クロウさんの家。

「おはようございます」

「おう、おまいら朝早いのな。フブキも付き合わなくてもいいんだぞ?」

「ああ、まあやりたくてやるんで」

 とりあえず台所を借りる。

「とりあえずサタンハートとゆきうさぎでスープ作るか。ショクヨウショクブツと豆もまだあるな」

「ショクヨウショクブツとは珍しい食材持ってるんですね」

「いや、珍しい訳でも。この辺ではそうなのか」

 ショクヨウショクブツは比較的暖かい地域に多く自生する。栽培も簡単らしい。調理法としては、茎を落として葉脈に対して垂直に切ると食べ易いらしい。火を通すと青臭さも抜ける。が、メインとして食べる方法は今のところよく分からない。

「寒いですからね。この辺り」

「あとは隠し味にこれを入れるとまろやかになる」

 アルココ、ミルクルミ、トパーズレモンの調味料。

「アルココと柑橘系?ですね。バターのようなものは…。分かりませんが」

「ミルクルミ。これもこの辺じゃ樹を見なかったな。コクが出てこれがまろやかにしてくれる」

「なるほど」

「トパーズレモンはサタンハートの強い辛味をある程度取ってくれる」

「この辺ではどれも無いですね。アルココは輸入品がお高めで一応ありますが、っとサラダとカットフルーツ、カットフルーツはゆきいちご、ウィンターオレンジ、オーナメントフルーツですね」

 この金属光沢の丸い果実。オーナメントフルーツか?確かにオーナメントっぽいけど。断面は柑橘系っぽいが。

「オーナメントフルーツか。この青と赤と金のやつ。自然界にあるのか。金属光沢放ってるが」

「そうですね。皮付きで切ってますが皮食べられないので。オレンジのように食べていただけると。味は葡萄に近いですけど葡萄以上、桃より甘いですね高地によく実ってます。大体1個150円くらい、100マナ前後ですね」

「意外と安いな」

「そうですね」

「マシュに増やせるか聞いてみるか。食ってみてから判断し直すだろうが。一応種子ももらうか。っと。果物ならこれをやろう。アメリンゴだ。いつの間にか家臣が作ってた」

「高級食材じゃないですか。1個9000円くらいの」

「あの人数だし2〜3個いるな。普通のりんごより薄めに剥いて切っとけばいいか」

「あとはパンを」

 パンあるのな。

「まさかのバゲット。わたげうさぎの燻製と野菜挟むか」

 トマトとレタスと玉ねぎでいいや。ショクヨウショクブツを生食してみる。

「やっぱこれあんま単体で食うのはあんま美味くないな」

 苦い。

「これを食用にした奴は頭いいのか悪いのか」

「可能だから食用になった可能性」

「ここまで切羽詰まってたのかこの世界は。茹でるか一応火通せば普通に食えるし」

 なんやかんや駄弁りながら朝食完成。

「倍くらい時間かかった気がする」

「駄弁ってましたもんね」

 全員揃ったところで食事。

「フブキちゃんだっけ?料理上手だね」

「こいつと同じでこっちくる前はやってたから。こっちの食材の勉強をしだしたのは最近だからレパートリーは少ないけど」

「あれ?結構経ってるはずでは?」

「最近まで優秀な家臣のお嬢さん方がずっとやってくれてそっちの勉強はあんまだったから。お陰で強くはなれたけど、ブライトジャッジメントアローレベルの魔法とか星落としとか色々使えるんだが」

「その歳のリトルスが、転生して1年も経たない転生者が魔剣を使ったり巨獣を射抜く位階の魔法を覚えるとは」

「フブキさんは亡くなられる前は私と同じ歳なんですよ。身体が釣り合ってないだけで」

「それはそうだが」

「なるほど。おにーさん、ガルドおにーさん、今はシオンおねーさんの魔法で見てたけど、魔剣も使えるし星落としまで、いや、それ以上の」

「使えるけど長期戦意識するなら無理かな。アイリスさん相手に通用するとは思えないし。星落としくらい試してみても。まあ向こうの魔法の能力見るのに幾つか使うけど。魔法を教えてもらってはいるけどスペックを把握しきれてないから結構不安ではある。まあアイリスさんが俺が習得してるのを知らないであろう魔法もあるからその辺も使うけど。星落としくらいは越えれる打点もあるし」

「他に策はあるのですか?」

「その辺の魔導書から1人で習得したヤツ以外で可能性があるとすれば魔法剣か、あとはアイリスさんの魔力を枯らすのが無くはないけど、無理な気がする」

「防御を崩す為の魔法は?」

「工作魔法の類は結界までしか習得してないから無理かな。魔法剣でその辺、と言うより魔法をぶった斬る魔法も使えるけどそれに関してはアイリスさんに見られてる。性質に気付いてるかはともかく、一応他にもあるけど、キングダムソード・フォルネイアは光の魔力の魔法全般には強い。あとはバニッシュソードとかだが、ガードの貫通と同時に貫けるレベルまで持っていければワンチャン勝てるってくらい。そうなるとキングダムソードが決定打としてはありだけど負担が大きい別で何か1つくらい考えるか」

 オーナメントフルーツか美味いな。ってかめちゃくちゃ美味い。

「これうま。手間かかるけどジャムとか作ってみても良さそう」

「あ〜いいですね」

 駄弁りながらの食事を終えて。屋外。町を少し出たところ。

「さっぶ。っと、これでよし」

「体感温度調整の魔法」

「で、森のお姫様は一体何を」

 何故か付いて来ているポピーという女の子。

「姫じゃない。ってか何故付いて来た?」

「面白そうだったもんで」

「はぁ。そこら辺の魔物に魔法の試用と今回はあんま意味無いだろうけど、一応下着も準備してきたから後でその調整もするつもりっと、あのトカゲか」

 ブリザードが数匹。

「丁度いい。今回はこいつで」

 ミスリルスタッフを召喚する。

「この辺の生物だと氷魔法が試せそうにないから仕方ない。光でやるか。煌く白き光、降り注ぐ浄化の雨、我が(ことば)に従い、清めよ、ホーリーレイン!」

 降り注ぐ閃光がブリザードを射抜いて仕留める。

「簡単じゃん」

「聞いた事の無い魔法」

「これは一体どう言う事ですか?あの詠唱はまさか」

「構成隠蔽で発動出来る魔法を構成隠蔽して関係のない詠唱を入れた。フラッシュスターの魔法を構成している」

「ドラゴンランドオンラインのホーリーレインと言う魔法の詠唱の裏でフラッシュスターの構成をする…。ただの構成隠蔽と違って相手には別の印象、思考を働きかけ、錯乱させる」

「そゆこと。まあ初見殺し的なもんか。ワンパン出来るような相手でもないし何種類か考えておいても全部は使わないだろう」

「まあアイリスさんともまあまあ長く関わってきたし向こうに魔法が概念として、架空や空想の中に存在するってのは知ってるから、ハッタリとしても使えるか怪しいし。とりあえず検証は終わったしあとは魔法回路のインナーの調整でもするか。と思ったが昼か。サタンハートのスープばっか作ってるから、アレ使ってみるか。団子くらいしか使えそうな主食が無いが」

「アレ?」

 ってな訳で、クロウさんの家。

「お、フブキ達戻ったか」

「昼食はまだのようですね」

「ああ、まだだ」

「んじゃやりますか」

 台所。

「ゆーって団子いける?」

「はい、一応。様々な地域で食される主食なので」

「これ、芋系のやつな。あとこの辺の合わせれば行けるから」

「あ、はい」

「あのドラゴンの肉使ってみるか。上手くやれるか知らんが。うさぎなら失敗しないが」

 玉ねぎ、人参、じゃがいも、スノードラゴンの肉を切る。

「ドラゴンの肉って上手く火通せるのか知らんがとりあえず先に焼いてみるか」

 スノードラゴンの肉を中まで火が通るくらいまで、焼き目付くくらい焼いてみるが何とかなったので野菜も合わせて炒める。下味は無しでいいか。

 ある程度火が通ったら水を足してマシュに指示して作らせた香辛料、サタンハートのペースト、ミルクルミのペーストを合わせる。  

 さらに火にかける。

「おー。ちゃんとなってる。流石マシュ」

「団子いい感じですよ。ってそれカレーじゃ」

「マシュに聞いたら大体の香辛料は何とかなってたから作らせてみた。サタンハートとミルクルミで調整したけど、俺はこれでいいんだけど、その他女子がどう思うかはしらん」

「なるほど」

「ちなみにカレーはこの世界に存在していなかったらしい。近いスープの種があるらしいが。スライネのどこかには」

「なるほど」

 まあそれっぽいカレーになった。多分。

 昼食。

「フブキの料理は美味いな。これなら絶対いい男見つけられる」

「何年先の話になるやら」

「フブキさんの今の地位なら発展途上の街の領主みたいな感じですし周辺国家の王子様とか行ける可能性が」

「…嫌だなそう言うの」

「…ロマンありますよね」

「自由が欲しい」

「…ああ」

「さてと、鍛えるのは当然として今後どうしたものか。まあそれは後だ」

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