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異世界転生幼女の英雄譚  作者: ひょうか.みかん
第5章〜安藤蜜柑と望月桃と古の亡霊(ファントム)〜
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52話〜VS神〜

 夕方。


「フブキちゃん、暗号を解読出来たって本当?」

「まあ一発で引っかかってくれて助かったと言うか。まあさっさと言っちゃいますか。この手紙の送り主、ユウ・タカナシはノエルという町にいて、殺し屋の世話になり、教会で決着を付けようと言う事、ミカン・アンドウ、モモ・モチヅキの2人がヨシノって言う町にいるらしいです。他はそこまで重要ではないかと」

「フブキ、その殺し屋のとこのガキ捕まえてんだが。要るか?」

「何故!?ってか色々気になるところはありますが」

「とりあえず、次の行動に移すまでに少し時間を取るぞ。今のままノエル行っても勝てん」

「でしょうね。ところでノエルとヨシノって何処ですか?」

「ノエルはトゥリナにあるアイリスの故郷だ。あそこは町じゃねえ。村だ」

「町よ!」

「その殺し屋と今回捕まえた奴は知り合いでな、昔組んでた事もある。ガキ共はそいつが面倒見てたんだが。で、ヨシノはオウカの故郷だ。オウカはそこの女王だからな。一応」

「え?そんな人がこんなとこいていいんですか?」

「大丈夫大丈夫。なるようになってるから」

「あ、はい」

「ガルドが時間取るようならボクも一回ヨシノ帰ろうかな」

「いいのでは?」

「ならその間は家に泊まっていいからね」

「家っつーか城だぞ。普通の城とは違うが」

「城!?でも女王って言うならまあそれもそう…か」

「オウカ、行くのはちょっと待っとけ。やる事がある」

「あ、うん」

 とりあえず今は一旦解散し、自分の部屋に戻ろうとする。

「フブキ」

「はい」

「お前、何か憑かれてるだろ?」

「身体は怠いですけど疲労って訳じゃ」

「そっちじゃねえ。悪霊かなんか、何処でかは知らんが」

 そう言われて急に身体の主導権が奪われる。まるで理解出来ない。

「それに気付くとは。御主、出来るのう」

「肉体の主導権を無理矢理奪ったか」

「ふむ。よく出来ておる身体じゃな。っと」

 刀を召喚する。

「ワシはやる事がある。偶然此奴を見つけ、此奴が意識を失ったのは此奴には悪いが都合が良かった。フォルナシアか。ちと遠いがまあそこはいいじゃろ」

「てめえの好き勝手させると思うなよ!」

 フブキに憑依した何者かが斬りかかった瞬間。

「ライトシールド!」

「アイリスか。気いつけろ。気ぃ抜いたら殺られる」

 何とかしたいけどこの何かの力が強すぎて肉体を取り返す事が出来ない。精神を追い出すのも無理。

「そのようね。ただでさえ強い身体と能力にとんでもない物が取り憑いてる。何とか出来そう?」

「正直キツい。アレを何とかしようとすればフブキを殺すレベルの事が必要になってくる。ついでにフブキを殺すのは今やろうとすればこの街を落とすくらいので行く必要がある」

「追い出す方向は?」

「俺の魔法よりはオウカの方が可能性はあるが、アレが霊ならの前提だ。神なら全滅もあり得る」

「じゃあどうすんのよ!?」

「逃げると言う選択肢も取れねえ。まずは」

 転移魔法で街の外に転移する。

「む、転移で飛ばされたか。まあ何処でも構わん」

「俺とお前、こいつとタイマンで生存率高いのはどっちだと思う?」

「防御手段と単純な守護魔法の性能であたしだと思うけど」

「その言葉、信じてやる。お前も俺に結構な事してくれたからな。10分耐久しろ」

「嘘でしょ!?」

 シオンがいなくなる。

「さてと、どうしたものか」

 コピーメイクで分身する。

 アレはフブキちゃんの身体である以上殺せない。

「光よ穿て聖なる閃光、ホーリーブラスト!」

「ぬっ」

 刀で魔法を斬る。フブキちゃんはまだそこまででは無いはず。と言う事は憑依している霊自身の技を行使していると言う事。でもフブキちゃんの刀を召喚し、使っている。剣豪の亡霊、魔法剣士の勇者やかつての英雄の霊ってとこかしら。リオ…いや確証が持てない。フブキちゃんの精神に干渉できればチャンス有るけどその隙が無い。

「なるほどのう。かなりの力はあるようじゃ。しかしあやつは逃げおったか。まあそんな事はどうでもよい。聖なる光よ。剣に四象の力をもたらし、万物を断ち切る刃となれ。英雄剣『天元四宝剣』」

 アレは流石に…。

「どっこいしょ!」

 剣で魔法剣を受け止める。

「レンちゃん!?」

「やばい気配を感じて来てみたら。みーちゃん変な物食ったか?」

「お姉ちゃんに変なの憑いてる」

「氷ねーちゃんいて助かったわ」

「英雄剣を聖剣で防ぐとは。御主も中々」

「アレ普通の脇差だろ?確か」

「英雄剣は魔法よ。魔法剣の類で人類が扱えるものでは最高位階の魔法」

「みーちゃんそんなの使える記憶は無いが」

「何かに取り憑かれててそいつが持ってる魔法ね」

「氷ねーちゃんはそこまで付与出来るか!?」

「行けるよ!凍てつく竜の秘宝、竜の吹雪を剣に付与せよ!英雄剣『ドラゴ・ブリザードブレード・ヒルダ』!」

 フブキの剣を何とか受け止めるがスキは無い。氷ねーちゃんが回り込んで剣で攻撃するもそれも防がれる。

「おい、天使のねーちゃん。アレ、ただの幽霊か?」

「…違うかもしれない」

「俺も頑張ってる方だが技量的にキツいな」

「…ミスリルストリーム」

 銀色の渦が剣を防ぐ。

「アステル、助かったわ」

「錬金術、か」

 隙を突いてワイヤーで拘束しようとしているようだけどそれも失敗に終わる。

「リトルス、御主、サクラか」

「おばあちゃんの事知ってるんだ」

「なるほどのう。あやつの孫。通りで。じゃが、今ここで手を抜く訳にもいかん。為すべき事の為、斬る」

 剣をレンが受け止める。

「この剣を見切るか。ただのディアボロスではないな。まだ幼いようではあるが」

「オウカ、あの霊祓えない?」

「やってみる!千百八札の舞、悪霊退散」

 無数の御札が吹雪を襲う。

「勇者の剣『武光一閃』!」

 御札を一気に斬るがそれでも残る。そして御札が貼り付く。

「…効いてない?これ、霊の類じゃないんじゃ」

「まさか…。いや、もしそうだとしたら」


 その頃・フォルネイアの廃教会。


「何っ!?フブキの身体が乗っ取られたじゃと!?」

「ああ、はっきり言うとフブキの身体を乗っ取るレベルだ、そこいらの怨霊じゃない。下手すると相手は神だ。悠長な事を言ってる場合じゃない。ラグナスたちを連れて街の近くに早く来い。それまで持たせる」

「…分かった」

「爺さんも来いよ!余裕ねえんだから」


 フォルナシア・森林。


「天使の姉ちゃん。そろそろきちい」

「お願いだからもうちょっとだけ頑張って!」

「…しゃあねえ。あとで回復頼むわ」

「…ええ」

「…血鬼壊放!」

「ディアボロスの小娘が…まさか血鬼壊放まで扱えるとは。驚いたぞ」

 攻撃を受けレンがスキを突く。それと同時にオウカも刀で合わせる。

「…ここまで力を合わせるとは。面白い。見せてやろう。今の御主は強い。ならワシも応えて見せよう!その剣は心、勇気の力よ、無限の力をもたらす神の剣となれ。神剣『インフィニティフォースソード』!」

 やばくね?

「…チェーンバインド」

 魔力の鎖がフブキの身体を縛る。

「ガルド!」

「じきにじーさんがアイツら連れてくる。それまで死ぬなよ?」

「ってかこんだけいて制圧出来ねえってみーちゃんに憑いてるやつバケモンか?」

「神だ」

「人類って神に勝てるの?」

「位階による」

 人類…位階…神。

 ヴェーラちゃん。起きてっか?

(基本起きてるわよ)

 やべー事になった。神と戦う為に力貸してくれ。

(分かったわ。血鬼壊放は解きなさい)

 わーった。

「レンちゃん?」

「これは…まさか」

「面白い事になりそうだ」

「何と…」

「来い!リコ!」

 するとシオンの身体に魔力が満ち溢れる。

「リコってアンタが生前面倒見てた女神じゃ」

「そうだ。力そのものを司る。失った不完全な力を俺が補う」

「黒ねーちゃんも似たような事やるのな」

「お前の神はそれ以上か」

「不完全では無いからな。やるのは初めてだ。どれほどか知らん。戦闘の神じゃないからアレに通じるか怪しいが」

「そう来るか。神を降ろすとは。じゃが、天の雷よ、我が剣に力を宿し、裁きの剣となれ。神剣『ライトニングソード』」

「これは…。何もしなくていい。が答えか」

 ライトニングソードを盾が防ぐ。

「バニッシュメントフラッシュ」

 光の魔法がフブキに当たる。

 その隙に剣を振るがそれは防がれる。

「カーディア、マルク、ラグナス!」

「…ようやくか」

「すまんの」

「あ、砂漠の勇者じゃん」

「で、フブキに神が取り憑いてるって。いくら俺らでも神相手は流石に厳しくないか?クリエイツですらギリだぞ?」

「でも悲しい事に何とかしねーとフブキも危ないしそもそも何すっか分かったもんじゃねーし一応こっちには神2人味方に付いてる」

「そもそもフブキの女神は何やってんだよ?」

「知らん」

「黒ねーちゃんの憑けてるそれは何系?」

「強化系。お前のは?」

「運命を司ってる」

「フブキを乗っ取ってる奴は?」

「魔法剣を使ってる。神剣つってた。剣神とか戦神とかの類じゃね?」

「御主鋭いな」

「さてと、黒ねーちゃん!」

「何だよ?」

「俺と一緒に時間稼ぐぞ。神の力と神の力なら通用する筈だ。削って何か別の方法でみーちゃんに憑いてる神を引きずり出して残りで何とかしてくれ」

「じゃーん、便利アイテム!」

 ブレスレットだ。何の石かは知らんが。

「フブキちゃんの女神様の無事な方をこれに避難させるんだよ」

「その後は?」

「ボクが女神様を降ろせそうならそこから女神様に繋いでもらって無理矢理フブキちゃんに憑いてるのを引っ張り出す。ダメなら別の方法考えないといけないかも」

「この道具はどう使う?」

「魔力を経由させて剣に魔力を乗せて隙が出来れば取り込める。直接接触でも可」

「分かった」

 それからヴェーラの力を使う。まずは運命視。とりあえず問題は無いっと。みーちゃんが斬りかかって来たか、いや、みーちゃんじゃないけど。全て女神の力で見切れる。

「ワシの剣を見切っておる…じゃと!?」

「今度はこっちから攻めるぜ」

(運命に抗う為の神剣の魔法、使いなさい)

 直接脳内に詠唱が浮かぶ。

「運命に抗う人の子よ。その剣で神の示した運命(さだめ)に抗え!神剣『デスティニーブレードアート』!」

「レンが神剣じゃと!?」

「神だか亡霊だから知らんが、みーちゃんに憑いた事後悔させてやんよ」

「援護すっぞ、爺さんとアステルの2人がかりで縛れ!」

「うむ、ウッドバインド!」

 地面から木が生えて来てフブキのからを縛る。さらにその上からミスリルで拘束する。

「させぬ」

 それを刀で斬る。

「闇に塗れた血の霧よ、竜となりて敵を喰らえ。ブラッドドラグーン」

「ぬっ!?その魔法は!?ならば致し方無し!神の力よ、雷を象り、剣に宿れ、神剣『裁きの剣』!」

 紅い魔力の竜を剣で斬る。

「隙あり!」

 斬った直後に斬りかかるが刀で受け止められる。

「ぐっ、これは」

「パワーオブジャスティス!!」

 刀をぶった斬る。

「なっ!?」

「今だ!」

 フブキに飛びつく。

「なっ!?」

 魔力を流す。

(むっ、これは、レンさん?そっち行きますね)

 ブレスレットに女神が宿った。みーちゃんとこの女神ちゃん?あのちっこい姉ちゃんの力になってやってくれ。

(がってん!)

 てかさっきまで何やって。

(魔法で拘束されてました)

 女神を魔法で拘束って何の冗談だよ。

(アレも神ですからね。まあ私がそこまで魔法抵抗力があるって訳じゃないので。魔法防御はありますけどそれとは別で)

 その話は後、ブレスレットぶん投げるからな!

(はい!)

「受け取れぇええええええ!」

 投げたブレスレットをオウカが受け取る。

「ありがと!女神様、このボクに力をお貸しください」

 するとみーちゃんとこの女神が憑いたのはわかった。それを確認して一度退く。

「っと、上手くいったっぽいな、で、次はどうすんの?」

「もう大丈夫です。レンさん」

 憑依してこれ、女神が喋ってるな。

「そうですね。察するの早いですね」

「ナチュラルに心読むのやめような?」

「すみません。あとは私の力でフブキ様を乗っ取った輩を叩き出して捕縛します」

「みーちゃんの身体大丈夫か?」

「物理体を貫通して幽体とか霊体とか精神体とかの類を押し出す奴使うんで」

「さすめが」

 そう言って召喚したのはワルサーじゃん!?

「おし…出す?ブチ抜く奴じゃないそれ!?」

「大丈夫ですよ。魔力弾でそーゆー奴撃つので」

「文化の女神って何なんだよ」

 銃を構え、胸に打ち込む。

「ぐえっ」

 そして姿を現したフェルパーのようなジジイを文化の女神が結界で捕獲する。みーちゃんは倒れてる。

「ミッションコンプリート」

「あー、もう、無理。しんど」

「お疲れ、レンちゃん。今回復するわね」

「後でいい、先みーちゃん回復してやってくれ」

「…分かったわ」

(お疲れ。頑張ったわね)

 そりゃどーも。出来ればあの魔法剣を普段使い出来るようにしてくれれば。あとヴェーラちゃんを降ろすのも。

(分かった、あなたの判断に任せるわ)

 悪いな。

暗号の本編での解説は次回です。

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