51話〜魔法剣〜
暗号文の概要は次回、解読法の解説は53話でされます。
「ここ…は…」
よく見た天井。あの時、俺はあの剣士に腹刺されて…。そっか。何か暖かい。もふもふ。もふもふ!?
「うみゃっ!?」
「うみゃ?」
目が覚めたばかりで頭が回ってない。どゆこと?
「ノーラちゃん?どゆこと?」
ノーラちゃんが何故かおれの布団の中にいる。
「えっと、その、レンさんが本当はフブキ様に夜這いをしようとして失敗して何故か私が放り込まれる形に」
「…なるほど。もうちょっとだけモフらせて」
「は、はい」
少し経ってノーラちゃんのもふもふを堪能した後、少しの間独りになる。そこで改めて自身の身体の事を調べる。
どうやら傷は治っている。魔法か。痛みは無いが、身体は怠い。刺されたんだ。ギリ助かったが出血量は危なかったか?その他は特に…。この感覚は…尿意か。
「フブキちゃん。入るわよ?」
「どうぞ」
アイリスさんが入ってくる。
「今起きたとこ?」
「まあ、そうですね」
「身体痛むとこある?」
「痛みは無いですけど身体は怠いですね」
「結構血出てたし、ギリギリ急所は外してたけど」
「やっぱり、元々向こうさんは急所をわざと外してる感じはしてましたけど」
とりあえず身体を起こそうとするが、フラつく。
「まだ寝てた方がいいんじゃない?」
「お、お手洗いに」
「あ、うん」
「へ?」
アイリスさんに抱えられてトイレに連れて行かれる。お陰で何とかなったが焦った。再び抱えられて部屋に戻る。
「そう言えばフブキちゃんに聞きたい事があるんだけど」
「何でしょう?」
「これ、読める?」
差し出された手紙には平仮名が書いてある。
“にか‘とにかないかくちかにか‘ととらとかすらみきもとくなこなこに。にみいひいすかくらなきくかんらなていすいちせすいかかんきいすり。みらて、りいかもいかいりりんらなちりにかかりいこにかちこらなかもい。に’もそなすすいみかりんこちといしにみちともちりりからてみそちりりいしみらいり。かくいとみらてすちここにかとちすらなみとかくちかちすいちちすいしいりにそにらなとてくいみもちしいにみからとらなせ。かくいのにりりいすくいりせいしもいてくいみにてちとりんにみきしらてみらみちみいちすこんとみらてんすらちし、ちみしりいかもいりにひいちとにかにと、りいちすみにみきもちきにそ、ちみしくいりせにみきかくいのにりりいす。ていりり、かくちか‘とちりらみきとからすんからてすにかい、とらりいか’とりいちひいにかはらすみらて。はらすかくいこいにみき、にてにりりかいりりゆらなかくにともなそく。ちみしらもにのちみちみしもらそくにつなのにもらもらちいすにみちからてみそちりりいしんらとくにみら。といいんらなちきちにみ。
せと:りいか‘とといかかりいにみかくいそくなすそく。 かちのちみちとくにんらな”
これか。時間はかかるが何とか思い出して解けそうな暗号文だ。
「多分行けると思うんですけど、1時間有れば」
「分かったわ」
「それとは別でお風呂とご飯行ってきていいですか?」
「付いてくわ」
「まあ構いませんが」
風呂。
アイリスさんが何故か背中を流してくれてるがまあそこはいい。
「そう言えばこの世界には暗号解読系の魔法って無いんですか?」
「有るけどこの世界に存在しない法則だと解読出来ないらしいわ。カーディアがそう言ってた」
「なるほど。あの暗号文は元々この世界の人に読ませるつもりが無いのは分かってましたがそこまでとは」
「分かってたの?」
「ええ、まあ。直訳先も別の言語になるので」
「フブキちゃんその言語理解出来るの?」
「5〜6種くらいの言語は日常生活で話せるくらいには」
「凄いわね」
「色々やってたもんで」
「へぇ。今やりたい事とかあるの?」
「この世界の料理とか覚えてみたいし、風景画も描きたいし、冒険譚なり小説なり書きたいし。まあ今どれもやる余裕無いんですけどね」
「フブキちゃんを襲った剣士、か」
「アレは今のままじゃ勝てないですよ。剣の腕はともかく魔法の位階そのものが違う」
「武器魔法…魔法剣の類と」
「イグニスソード。そんな呪文でした」
「魔法剣。確かに位階は上。しかもイグニスとなると炎の系統だとかなり高いわね」
「ヒルダ魔法剣使えるかな」
「行けると思うわよ?あのドラゴン何故か扱える武器多いから氷や水の魔法剣使えると思うわ」
「あのアサシンが他の系統持ってたら厳しいし」
「お前らここか」
「シオン?手出しに来たんなら吹っ飛ばすわよ?」
「んな事しに来た訳じゃねーよ。お望みならやらなくはねーが」
「で、何の用?」
「丁度いいや。お前そう言えば風呂で湯を浮かせて遊んでた事あったな?」
「そう言えば」
「それは継続してやっとけ。それは今後例の剣士と戦う時にそれが生きてくる」
「そういうものなの?」
「そーゆーもんだ。ってそれはいい。例のアサシンに勝つ方法あんぞ?」
「魔法剣覚えれば速い話でしょ?」
「覚えるに越した事は無いが無くても勝てる裏技がある」
「無いわよ」
「俺が開発したんだ。お前が知る訳無いだろ。それにそれは常識的にはやらん。まあ魔法剣は他の手段考えるべきか。っと、アイリス、後で話がある」
「ご飯食べてからでいい?」
「構わん」
食後。シオンとアイリス。
「何か用があるんでしょ?」
「フブキ何かに取り憑かれてね?いつもの女神と違う」
「あ、アンタもそれ感じてたのね」
「そりゃな。死霊か悪霊か怨霊か神かは知らんがかなり力は強い」
「アンタ引っ張り出せる?」
「無理だ」
「そのくらいも出来ないの?」
「フブキの身体の安全の保証が出来ん」
「ほっといて問題あったり、今出てる影響ってあったりする?」
「今は引っ込んでるから何かある訳じゃ無いだろう。ただ、そいつの力量次第じゃ、フブキのかなり強い身体を乗っ取ったりしたらどうなるか」
「どうにかしてあげたいのけど」
「オウカに伝えとけ」
「分かったわ」
その頃…。
「解読終わった。ノエルとヨシノって何処だっけ?終わった報告ついでに聞いてみるか」




