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異世界転生幼女の英雄譚  作者: ひょうか.みかん
第4章〜如月和泉と聖銀剣(ミスリルソード)〜
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44話〜暗殺術〜

 とりあえずイズミもパーティに加わり、素材収集&アースドラゴン討伐が決まった。

「準備…の前にご飯食べた?」

「いや、まだだけど」

「外行こっか」

「何かうまいとこあんの?」

「いや、普段自炊してるし作るつもりだけど」

「イズミはそうだよな」

「フブキは自炊してないの?」

「うちの優秀な家臣の皆様が家事全部やっちゃうんだよな」

「確かにフブキさんの家臣の皆様には私も相当お世話になってますが」

「かんなちゃんは…。他2人に比べてなんかそんな」

「私は戦闘は苦手なので街でお店のお手伝いしているだけですので、普段」

「なるほど、っと今日は…。じゃがいもと玉ねぎ安いな。あとは確か猪の燻製がうちに余ってたはずだから。次は香草や調味料とか」

 こうして順に食材などを揃える。その時、見覚えあるような黒いもふもふがこちらに向かって来る。

「あれ?くーたろうとふーたろう?どうしたの?ご飯置いといたよね?」

「フーミット?」

 この子達はふみふみより毛が長めだな。

「あ、知ってるんだ。この子達なんか懐かれてそのまま使役してるんだけど。物覚えいいし手先器用だから色々出来るんだよね。ちょっとくらいなら魔法使えるし。あんま戦闘向けじゃないっぽいけど」

「地域差出るのか。うちのは魔法能力高くて戦闘もそれなりだし。出といてふみふみ」

「ふみー」

「ショートヘアも可愛い」

「ふみー!」

「ありがとうか。素直でいい子だね」

「やっぱ分かるんだな」

「らしいね。何故か」

「種族的な能力の一つとしてみていいな。いいなその能力」

「とりあえず燻製取りに行くね」

 数分して燻製を持ってくる。

「立派な燻製で」

「街の外から入ってくる商人から買ったやつ置いてあったんだ」

「ってかモロベーコンだな」

「そう言う認識でいいよ」

「戻ろうか」

 という事でキッチン。

「パンはあるから、吹雪野菜切っといて」

 パンあるのか。

「はいよ」

「んじゃ、スープの用意しますか」

「スープっつっても何から出汁取るのさ?」

「ベースは肉や野菜かな。まあ具沢山のスープだしメインは個人的には無くていいんだけど」

「俺もそんな食わんぞ。コイツが異常に食うから他何か作らにゃならんが」

「サラダもスープも野菜重視だからメインと副菜くらい作っていいんだけど。フブキ何か食材…持ってないよね」

「いや、別の空間にある程度食材はストックしてるぞ。状態保存も出来るし。海の物は無いがな。土地の問題で」

「ってなると淡水系の魚とか鳥類や獣系統の肉、植物系のなんか、か」

「そうなるな」

「珍しい食材とかある?」

「わたげうさぎはある程度あるな。1匹1万くらいするうさぎ。あとはスイカとかアルココとか」

「卵とかあるとだいぶバラエティ豊かになるんだけど厳しいか」

「あるぞ。鶏ではないが、コッコポッポって言うこっちの世界の食用卵っぽいやつ」

「うさぎはどう食べていいか分からないからスルーしてかき揚げでも作るか」

「んじゃ俺かき揚げやるか」

 その頃、別の部屋。

「戻ったよー」

「悪いなお前ら」

「で、これがここ最近までの暗殺事件の詳細だよー」

「大体刃物で心臓を貫かれてってのが多いらしいな。アイリス達が見た剣士だろうな。そいつの顔は見てなかったな?」

「見てないわ。顔は隠してたし」

「背丈、体型は?」

「ローブなんかでちゃんとした体型は見てないけど身長はあたしくらい。ちょい低いかも。声は女だったし魔法で体型操作や声も作ってる感じではなかった」

「ふむ、で、首を切断して殺したみたいなのもあるが、そこいらの女が簡単に首を斬るなんて力技は出来ないとすると、魔法で身体強化や武器性能強化、性質付与を行った可能性があると言いたいが、その事件は剣ではなく別の武器を持っていたと仮定した方が早い」

「でも、ウインドアドやエンチャントくらいで人の首なんて難しくはないと思うけど」

「この事件は詳細を見るに他にも細い焼けた跡とか見つかってる。火を干渉で剣に付与してやたらめったら斬るっていうのは多分有り得ない。コイツはおそらくそんなヘマはせんだろう」

「ワイヤーとかどうかな。摩擦で焼けたりするよ?使い方次第で」

「まあそんなとこだろ。この女は戦士や魔法使いじゃなく、殺し屋なりアサシンと言う前提で捉えていい。フブキの世界からの転生者なのも事実だろう。フブキみたいに予め知識がある上での実力なのかと言う点、あともう1つ、フブキはフブキで割り切った感じはあるが、人を殺める事に特化した技術を持ってる点には違和感ある」

「そう言うのの弟子になったんじゃないの?」

「1人心当たりがある。この大陸でやる事やったらノエルの街へ行く」

「え、ちょっ。何であたしの故郷に!?」

「そこに住んでんだよ。俺のダチが。オウカには会わせた事あったな」

「あー、確かアサシンのお兄さんだよね」

「そうだ。そいつにも教会の奴らの始末を依頼してあった。そいつは何人か女のガキの面倒を見てるのも知ってる。そいつらも組んでる可能性があるな」

「どんな子達?」

「俺が会ってるのはサキュバスの魔法使いととリトルスのフーミットのサモナー、ホワイトホップの隠密だったな。それ以降増えてるかどうかは知らん」

「ボクが会ってるのはその中だと魔法使いの子と隠密の子だね」

「そんなとこあるの!?あの田舎に!?」

「お前の故郷だぞ?」

「まあいいわ。行くならフブキちゃんに許可取ってね」

「わーってるよ。ぶっちゃけ無理にとは言わんさ。でもまあ、あそこには廃教会がある。ついでに見ておきたくてな」

「あとバニラの家もあるわよ。入れないでしょうけど」

「あいつもそうか。あいつはあんだけのフーミットを何処で拾ってんだ。勝手に増える程度じゃねえだろ」

「それは謎よね。でもアンタも連れてんでしょ?フーミット」

「おうよ。森林種の上位個体2種。物理攻撃できる奴と魔法使える奴。まああとはふみふみが連れてきた奴だが。死ぬ前からの奴らだが。出て来い」

「はいはーい」

 黒いフーミット2匹ではなく黒い耳や尾を持つ黒髪の少女2人。

「人化まで出来てるとは、流石ね」

「マスターのマナに呼ばれてみればいい面白い姿ですね」

「面白い言うな」

 頭にチョップを入れる。

「ふみゃっ!」

「んな事は今はどうでもいい。フォル、フェル」

「ガルドって相変わらず色んな事とか興味持つわよね」

「んな事はどうでもいい。獣化!」

 ボンっとフーミットの姿になる。

「上位個体って言うのもあって通常のより一回りは大きいわね」

「人化!」

 再び人の姿に変わる。

「さてと、お前らに最後の命令を下す」

「最後?」

「ああ、お前らの新たな主はフブキだ。これからあの街の住民とフーミットが共存する上で大きな意味を齎す。それにふみふみをフーミットのリーダーに仕上げ、サポートする」

「承知致しました」

「はっ」

 その頃、台所。

「そう言えばこの家の人達の分のご飯要る?」

「要らないと思うけど。基本あの人達はあの人達で勝手にやってる方だと思うし。ってか4人分で作ってんじゃん」

「まあ食材はあるし?フブキもあるでしょ?」

「十分」

 ん?何か気配増えた?

「イズミ、あと任せていいか?そんな時間かからんだろ?」

「いいよ〜」

 台所を出て謎の気配を追う。が、あっさり辿り着く。2匹のフーミットがいる。

「ふみふみではない。他のフーミットを呼んだ訳でもない。は?」

 ふみふみの知り合いなのか?

(ふみ〜)

 違うっぽい。なんとなくイントネーションとかで分かる。

「ふみー」

 ダメだ。ノーラちゃん辺りにでも通訳してもらわないとフーミット語は理解出来ん。とりあえず捕獲してみるが、抵抗はしない。何故かは分からんが。

「大人しくしてろよ〜」

 コイツらを台所に連れて戻るのはマズい。かと言ってほったらかしにするのも何かよくない気もする。とりあえず今シオンさん達が近くにいるようだし預けるか。森にいる子達じゃないっぽいし使役してないし。

 この部屋に皆いるのか。とりあえず扉を叩く。

「どうぞ〜」

「なんか廊下を徘徊してた知らないフーミット捕獲したんですが」

「そいつらお前に託すわ。フォルとフェル。フーミットの上位個体だ」

「上位個体…ふみふみの教育は行けそうですね」

「進化までとなると厳しいがまあある程度強くなるっしょ。お前ら、人化」

 2匹のフーミットは少女の姿に変える。

「フーミットって人化出来るんですね」

「魔法ですよ。まあ私達はその子とは近い系譜で同系ではないですが。別の地域の森林の生まれです。マスター、いえ、ガルド様から貴方様にお仕えする命令を受けました」

「何があったんですか?」

「お前自身の強化も必要だがな、この前ペッパーとやり合ったろ?奴らを相手する機会も増えるし、あいつらにはフーミットを使役するサモナーもいる。ペッパーは軽い魔法起動要員くらいに使ってるが。フーミットの能力をフルに発揮出来る奴らも多い。コレのダチとか」

「ダチじゃないわよ!あんな引きこもり根暗なんか!」

「あいつ根暗って印象無かったが、ってか最初会った時お前の妹じゃね?ってくらい似てた記憶あるんだが」

「アンタにキレても仕方ないけど地味に嫌ね。それ」

「ツンデレだし、研究熱心の物好き、ついでに体型から顔立ちも十分かと」

「何の話してるですか」

「七賢者バニラ。アルケミストでフーミットのサモナーだ。フーミットとある程度コミュニケーションが取れるセレスティア。フーミットの研究者だな。あと数人はフーミットを使い熟すサモナーもいるが」

「フーミットのサモナー…。正直フーミットの能力を軽視するなんて事は無いんですけど、そもそもフーミットに関する知識が浅いってレベルじゃ済まないくらいに無知なのでどうすれば」

 よくよく考えればフーミットに関して知ってる事なんて殆ど無い。魔法が使える事と雑食で人が食べられるものなら塩分や糖分さえ配慮すりゃ大体食べれる事くらいだ。あとさっき知った上位個体が人に化ける魔法みたいなのが使える。

「お前ならフーミット達に向こうの奴ら丸投げして本体叩く方が得策だろう。まあ現時点で奴らと互角以上の力はあるはずだ」

「極論っちゃ極論ですけどまあそうですよね」

「ざっくり分かりやすい判別方法はまず黒毛の短毛、いわゆるお前の連れてたりするのとかあと同系でこいつらとかは他に比べて魔法能力が高いが、比較的バランス寄り。毛が長いここら辺にいるような奴らは教え込むと人間の複雑な道具まで使える器用さはあるが、戦闘では弱い方。スライネでは今回見なかったが、茶色やゴールドのものがいるが、あいつらは機動力が高かったり、砂や土を潜る奴が多い、で、アイリスの故郷とかにいる奴らは雪国で白い毛が特徴。物理的な戦闘能力や狩猟能力、身体能力が高い。ざっとこんなもんであとは黒いのと白いのが世界各地に散らばって派生した感じだ」

「ざっくりですが要点は掴めました」

「んじゃ、ついでにフーミットのサモナー共の攻略法を教えてやる。まずこいつのよく知る七賢者バニラ、こいつは特に白い毛のフーミットを育ててる。本体は魔法能力の高いアルケミストだから護らせる意味でかなり相性がいい。詰めて斬れ。人化も出来て体術を主体とする。次に七賢者カモミール。ゴーレムマスターでこの辺りのフーミットを使役している。こいつはフーミット自体は戦闘能力低い。こいつは近接で行ける。七賢者リコリス。サキュバスでこいつの力でオスのフーミットを統率してる」

 この世界サキュバスとかいるのか。

「こいつ自体は、人形操作や干渉魔法と言ったお前に近い戦術を取る。女であるお前には催淫とか誘惑の類は効かんし上手く立ち回ればいいがそれでも近接戦闘はかなり強い。フーミットは魔法に寄ってるな」

「サキュバスとかいるんですね」

「フォルネイアには大陸渡って来た輩がいるかどうかって程度だが、主に多いのはシクサリス…ここからかなり、いや、位置的にはほぼ反対側の辺りやスライネの端の方とかにいる。淫魔族はかなり少ないがな」

 希少なのか。

「あとは教会本体にシュトーレンってのがいてな。リトルスの上位個体で魔法剣士だ」

「この世界ってフーミットって割とポピュラーな使い魔だったりします?」

「まあそもそもサモナーが使う召喚獣なんかに比べると比較的個体数多い方から比例的に増えるな」

「なるほど」

 外から音…イズミの気配を感じる。

「フブキ〜」

「あ」

「行ってあげれば?こっちはこっちでここで起こってること整理してるくらいだし」

「はい」

「フォルとフェル連れてけよ」

 召喚の契約をしてイズミを追っかける。

「ご飯出来たよ」

「うん」

「フーミット2匹…」

「何か押し付けられた」

「僕も戦えるフーミット欲しいな。うちのは色々家事や作業手伝わせられるけど」

「うち結構野生いるしこいつの引き連れてるのもいるから適当に良さげなの契約していいぞ」

「分かった」

 そんな事話しながら食べ始める。

「みーちゃん後で外出ようぜ?」

「何でだよ?」

「やっぱゲームとかネットとか無い世の中ガチでやる事無くてさ。お前が飽きたらどっちかのお前のツレでも暇潰しの相手にでもするからさ」

「しゃーねえ。付き合ってやるか」

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