5話〜英雄と街生活〜
「アスちゃん!?めちゃくちゃ早いね」
「時間が無い。フェルパーの活動は一気に加速している。場所を変える」
転移魔法に飲み込まれる。
「うっ、なんか気持ち悪い」
三半規管弱い俺には中々キツイな、転移魔法。
「酔った?大丈夫?」
「ちょっとくらくらしますけど大丈夫そうです」
転移して出てきた場所は門の前。隣接する国の門だろう。身分証を受け取り入って案内されたのはそこそこ立派な家。
「何でボクの拠点なのさ!?」
「今話すならここしかない」
しぶしぶオウカさんが受け入れ鍵を開けて中に入る。
「で、時間が無いってのは言うまでもなく分かるけど。どうしたのさ?」
「私は私で調べてたけどオウカの地図借りる」
オウカさんの地図を広げてアステルさんが書き込む。
「新たにリトルスとディアボロスの集落が合計4箇所落ちた」
「そんな馬鹿な!」
「事実。フィア達の力を借りて調べた」
「フィア?」
「アスちゃんの梟の召喚獣。主に偵察用のだけど」
「ヤバイよ。これは」
「でも、リトルスの生き残りがフブキの存在を感知した。フブキに希望を抱き、協力を仰ごうと言う者も居る。千以上の戦力は保証する」
向こうから来てくれるなら希望はあるか?
「ディアボロスも出来れば協力して欲しいけど、現状まだ難しい」
難しいか…。
「リトルスの群勢をどこまでかき集められるかはともかく、私に提案がある」
「提案?」
「私がガルドを憑ける。私の魔力なら無茶出来るしそもそもソウルメイツだから下手して身体壊しても問題無い」
「アスちゃん、その件なんだけど…」
「その必要は無い」
「ん?」
「俺がフブキに憑いた。コピーメイクでフブキの身体をコピーしてパペッターで動かせるようにする。そのコピーに俺が入れば化け猫共を蹴散らすくらいはしてやれる」
「…はぁ。フブキがぶっ倒れたらアイリスとオウカで強制的にガルドの魂をあの世へ送ってもらう」
「…え?」
「大丈夫だ。いい意味でぶっ倒れるように導いてやる。それは俺が保証する」
「理解不能。はぁ、とりあえず、オウカ、他に何かある?無いならこのままとりあえずフブキを基地へ連れて行くけど」
「そこでも話すけど先にアスちゃんには伝えるよ。フブキちゃんの他に転生者はこの世界に最低7人、これはフブキちゃんの知り合いだけみたいだから他にいる可能性がある。そしてうち2人はこの大陸にいる」
「…それを探すのは化け猫討伐の後になると思う。けど、内容は把握した。フブキのコピーメイクの特訓は後でするとして、アルケミストの魔法を分け与える。手を」
手を出すと手の甲にアステルさんが手を翳して何かをする。
あ、アルケミストのスキルを獲得した。簡単なのは使えるっぽい。
「基地、行くよ」
という事で移動する。
大きな教会…のようなボロい建物。
「ここ来んの久々だな」
グッと押さえ込んで引っ込ませる。
「ここは?」
「元教会。今は英雄達が勝手に基地として使ってる。外装はアレだけど中はしっかりしてるし魔法で保護してるからドラゴンがブレス吐こうと壊れない」
って言っても何か、うん。不安は残る。
きぃいいと扉が開く音がする。
中に入り右を向いている像を正面向きに回すと地下への階段が現れる。
教会って何だっけ?大体何か別の施設持ってるよね。ゲームでも。
コツコツと靴の音が反響する階段の先に扉がある。
引き戸かよそれ。
「カーディア。戻った」
「ふむ、ご苦労。オウカもご苦労。その者は?」
カーディアと言うらしいエルフの老年の男性。
「フブキ、森で発見した転生者」
「…ども、フブキです」
「こんなガキを転生者に…か」
そう言ったのは人間…ヒューマンか?
「ラグナス…口を慎め」
「わーったよじーさん。俺はそいつが気に食わねえ。とんでもない闇の力だ。そんな危なっかしいもん持ってる奴が転生者であったとしても俺らがそれを引き受ける義理は無え。違うか?」
「はぁ、フブキ、ラグナスは頭がアレだから気にしないで。それとラグナス、違う」
アステルさんが溜息を吐いて呆れたように言う。
「何が違うってんだよ、アステル?お前らがその闇の力に気付いてないハズがあるまい」
「それはこれから説明する」
ギッと見つめる女…何か怖い。以前ならちょいビビるくらいだけどなんか泣きそう。
「アイちゃんもそんな目しない!フブキちゃんビビってるから!」
「…何なのよ。これは」
(フブキ、変われ。アステルが説明するのは状況的に俺の事だ。それにコイツらは俺の事をよく知ってる奴らだ、変わって問題無い)
(分かりました。あとはお願いします)
するとアステルさんが感じ取る。
「ふぅ、仕方ない。でもまあ私の手間が省ける。任せる」
「あいよ。久しいな。お前ら」
「転生者、フブキとやらの身体に憑いているのはガルドなのか!?」
「そうだよ。じいさん、元気そうじゃねーか」
「何故ガルドが転生者に!?」
「落ち着けアイリス。フブキがたまたま森に転生してたまたま祠を見つけた。俺はコイツに才能を感じた。だから手貸してやってるだけに過ぎん」
「手出そうとしてる癖に」
「おい、アイリス、杖は収めろ。お前の浄化魔法で浄化何かしようとすればフブキに負担がかかる」
事実嘘は言ってない。複雑な憑依をしてるっぽく実際浄化されれば負担が来るのは分かってる。
「ラグナス、お前が感じた闇の力は全部俺の力だ。おまえがとんでもないと言うことはこれでもある程度魔力面は期待して問題無いと言うことか」
「…お前も落ちた物だ。こんなガキに憑くとは。憑く人間間違えたんじゃねーか?」
「言っとけ。コイツはお前が思っているほど弱い奴ではないぞ」
「試してやるよ。来い」
ぞろぞろと歩いて移動したのは中庭。
「そいつがどれほどの強さがあるのか見てやろう。ガルド、お前は手出しするな」
「いいだろう。しゃーねえオウカ、入るぞ」
あ、抜けてオウカさんの方に行った。
「長髪の男か。オウカが揶揄ってちゃん付けで呼んでる女っぽいガキが。チョーシ乗ってると痛い目見るぞ」
あれ?男って思われてる?まあいいや。誤解解くの面倒だし。
「どこからでもかかってこいよ」
さてと、どうしますかね。相手は模擬戦用の長剣。俺が取ったのは言わずもがな模擬戦用短剣。
ここに来るまででガルドさんは一応師匠っぽく構成隠蔽について、他色々ハウツーを叩き込んでくれた。直接脳内に。
まずはウインドブーツで高速化して一気に詰め寄り斬りかかる。
「ほう、掠らせるとは、センスあるな」
長剣を力一杯振ってくるが童力で受け止める。結構後ろまで飛ぶ。
「あぅううう」
手がビリビリする。
「面白い奴だ」
どうしたものか。流石英雄。フェルパーの比じゃない程強い。隙もない。ついでにこの状況ではトラップも使えない。
とりあえずやらなきゃやられる。それだけだ。
低レベルの闇の炎魔法、ダークフレイムを顔面目掛けて放つ。
「効かねーよ!」
長剣でぶった斬る。
計算済ですとも。オウカさんが恵んでくれたワイヤーを強化して準備しておく。
ここまで構成隠蔽が上手くいくとは。まだ低レベルしか隠蔽出来ないが。短剣にエンチャントをかけて攻め方を計算する。
これで決める。
ダガーを逆手に握り、低い姿勢で突っ込む。
ラグナスは飛び越えれば簡単に避けられる。そう判断したのは思い通りだ。股を抜け、ついでに内腿を斬る。体勢を崩すも背を向けた事を隙を見せたと判断して斬りかかる。そこで足に括り付けたワイヤーを引き、転倒させる。転んだ隙に童力の玉をぶつける。
「ぎゃあああああああ!」
「可哀想に、舐めてかかった挙げ句、活動エネルギーを吸われるとか」
「そこまで、御主の負けじゃ!ラグナス」
童力を止める。
「くそ、男の癖に小細工で。正面からかかってこいよ!」
「あー、俺、女ですよ?」
「…は?」
「…フブキちゃん?ちょっとこっち来なさい」
アイリスさんに抱えられてダンケダンケされる。
違う部屋。どこだよここ。
ついでに服も脱がされ、見られるとこ見られる。
「本当に女の子ね。リトルスってあんま性別の差が無いからそう言う勘違いするのよ。あたしはアイリス。あのアホとは違ってフブキちゃんがどうと言う話はどうでもいいの。ガルドを見つけてきたのは意外だけど。あ、最初怖い顔してごめんね。結構ヤバ目の魔力だったから」
「まぁ警戒されるのは分かってるんで大丈夫です。おかげで気に入られてセクハラの対象なんですけど」
「ふぅ、それは困ったものね」
「あんたはアイツをどうしたいとかってあるの?」
「特に無いです。ただ師として凄い方ってのは分かってるのでまあ師事するのはいいかなと」
「…まあ魔法攻撃力でガルドに勝てるのはいないもの。貴女はガルドが才能があると感じ取った。セクハラはあるかもしれないけどその人の才能を見る価値はある。才能を感じ取ったから魔法を教える。あたしも暇なら良かったけど、今回の黒幕突き止めるのはあたしの役目なのよね。さ、行きましょ。茶菓子くらい出すわ」
廊下を歩いて戻る。広いなここ。
そう言えば気になってる事がある。
「えい」
「きゃっ!フブキちゃん!?」
ふわっふわ。今の反応なら男だったら張り倒されてたんだろうけど。
「あ、ごめん」
「どしたの!?急に」
「いや、羽あるのに使わずに浮いてるから気になって」
「あぁ、そもそも転生者なら知らないのも無理ないのね。羽が魔法の触媒になって浮遊の魔法を構成隠蔽で発動してるの。座ってたり寝てる時意外はずっとね。羽の力で飛んでたら筋肉痛起こすわよ」
「それはそれでえらいんじゃ」
「体内で魔力が循環して作用してるからほとんど問題無いわ」
「へぇ。作ってみようかな」
「とんでも無い事言うわね。そんな事しなくてもウインドブーツさえ発動効率上げればそのうち飛べるわ。今は持ち上げる技術もそれほどまでの変換効率も無いってだけよ」
「いや、ウインドブーツで他人を飛ばすよりそう言う道具作って訓練させる方が楽かなって」
「何?飛行部隊でも作るの?」
「まさか。ちょっとこの世界で科学したいだけですよ」
「この世界の科学レベルなんて知れたレベルよ。フルポーションは安定生産出来ない、そもそも農耕すらそこまで発展していない。まあ触媒を使った飛行は簡単な部類だけど。まあ高位の貴族や王族クラスになるとペガサスに乗ったりするとこもあるけど」
ふむ。
「でもどこかの大陸だと魔力を持たない者が外部的な装置で魔力や特殊な力を発動させたりクリエイツを生み出してるとか」
「クリエイツとは?」
「人間が馬鹿して生み出した人造種族。魂と身体が適合処理されてるからソウルメイツみたいに肉体がサヨナラしたら魂もサヨナラするわよ。作った種族だからそいつらだけで殖えないし」
結構色々いるな。
「科学すごっ」
「兵器を生産する科学はね」
なんて話してるとさっきの部屋に戻ってくる。
「戻ったわよ。ちゃんと女だったわ」
さぁーっとラグナスさんの顔が青くなってゆく。
「ラグナスはそのうちオシオキね」
「…おう」
「で、転生者だっけ?」
話を戻した。
「そう。フブキの知り合いが安藤蜜柑、神無月咲夜、如月和泉、結城蓮、望月桃、一条青葉、小鳥遊優の7人、うちフェルパーに転生した者がいるけどこれは今回の事件とは無関係。そしてこの大陸にあと2人がいる。神無月咲夜と一条青葉、これは咲夜と青葉がファーストネーム?」
「はい」
「とりあえずその2人はこの大陸にいる」
「この2人は俺と同じくリトルスに転生したそうです。他のみんなの場所は聞いてないですけど、いずれ会う機会があるとの事。そして、これは確かではないですけど、俺が聞いたのは自分の知り合いだけなのでこの世界に転生した俺の世界の人間の総数は不明です」
「分かった。アイリス。化け猫の元凶の捜索は御主に委ねる」
「分かったわ。オウカ、アステル。あとでフェルパーの情報を寄越しなさい」
「了解」
「おっけー」
「んじゃとりあえず話す事は以上かの?」
「フブキちゃんはとりあえず化け猫討伐については一応協力してもらう予定だけど」
「お主らで大丈夫か?」
「問題無い。俺もいる」
あ、ガルドさん戻ってきた。
「策はある。あとは森の残存勢力をどこまでかき集められるか。それだけだ」
「…ガルドか。うむ分かった。それなら信じてみよう」
「しくじんなよ。ガルド」
「おめーが俺に言うなっつーのバーロー」
「転生者か。俺はファイランドへ一旦帰るぜ。そっちも当たってみる。化け猫は大丈夫だろ」
「俺も帰らせてもらう。マルクと考えは同じだ」
こう言うとラグナスとマルクは出て行った。
「儂はここに残ろう」
「…ふぅ。オウカ、アステル、カーディア、フブキ、お茶淹れて来るわ」
転移魔法で消えた。
「しかしフブキよ。一体如何にしてガルドを?」
「森を探索していたら偶々と言うか…」
「そう…か。お主がどう言う道を辿るかは分からん。じゃが、正面からラグナスを超える剣術、儂やガルド、アイリスを凌駕する魔法の両方を手にした時、どう変わるかの。ふぉっふぉっふぉ」
正直ラグナスさんの剣術は確かなものだった。正面から剣術同士でって言うならまず勝てない。魔法に至ってはど素人だ。
「フブキちゃんは頭いいからね〜。転生してこっちの知識さえ詰め込めば。リトルスと言う括りの中では大賢者だよ!」
「うむ、確かに堅実な戦術、珍しい童力性質を持ち合わせガルドも認める魔法才能。ウインドブーツ、ダークフレイム、エンチャント。どれをとっても質は高いものじゃった」
「ありがとうございます」
「…もったいないのう。才能はあってもガルドの弟子とは」
「あぁ!?何だじーさん」
「コロコロ変わってややこしいのう。お前じゃなくてアイリスの下で魔法を磨けば良き魔法使いになろうものを」
「カーディア、何か言った?」
転移魔法でトレイを持って戻ってくる。
「ガルドじゃなくてアイリスに師事した方が良かったんじゃと」
「あ、それいいじゃん!ガルド!あんたこの子あたしに譲りなさい!そもそも女の子のプライベートを中から覗き放題ってのも問題ね」
「おい待て。お前がついでに増えるのは認めるが俺を捨てるのは許さんぞ!」
「まあまあ、ガルドの意見も一理ある。お主らがそれぞれ面倒見よ。それぞれの魔法の技を身に付ければフブキはまさにリトルスの大魔法使いになろう。既に頭も良い。この世界の知識、転生前の知識2つの世界の叡智がこの先、どうフブキを育むか。見ものじゃ」
「分かったわ。とりあえず、白魔法の素質を」
俺の胸にアイリスさんが手を当てる。
白魔法を習得したのが分かる。それと、ん?
「おいアイリスなにしやがっ…」
「しっかりガルドを制御しないと!これでしばらくは大丈夫だと思うわ。
っと、フブキちゃん、これからどうするの?」
「とりあえずある程度準備はこの街でしておきたいですね。森に再度入るにしろ、メインがこいつ1本じゃちょっと心許ないので。一応杖とオーブもありますけど」
女神製ダガーを取り出す。
「ミスリルダガーじゃない!どうしたのよ!そんなもの!」
「転生の時から協力してくださってる自称僕と化した女神から」
「これ、干渉系の強化付与、干渉効果増大、再生が施されてる。これ一本で空き地に城が建つわよ!」
流石女神様、トンデモ武器だった。
「それ以上ってのは流石に無理ね。うーむ」
「スペックは問わないですよ。もう少し長めの武器と一応射撃狙撃辺り出来ればいいけど矢が…」
「とりあえず店行ってみるわよ!」
あっさりテレポートに巻き込まれて街の武器屋。
「あう〜」
頭がぐわんぐわん揺れる感覚。
「転移魔法自分で使うことになる日が心配ね。これは」
とりあえず武器屋に入る。
「へいらっしゃい。おー英雄様方に、お弟子ちゃん?」
「あ、うん」
オウカさんが合わせておいたっぽい。
武器を眺める。
ダガー、クリス、マンゴーシュ、スクラマサクス、なんかRPG的なラインナップだな。文化とかガン無視の。ぶっちゃけ扱うのに童力が必要となる武器は避けたい。
「リトルスの女の子ね〜。リトルスの女の子は重い武器は持ちたがらないからかなり制限あるよね。リーチも合わないと厳しいし」
まさにそう。
「スリングショットはどうだい?」
へ?あるの?スリングショット。
見てみると割と普通のスリングショットだ。
金属で出来ているのだろう、丈夫そうだ。でもその割に軽い。弾は小石でも拾ってエンチャントなりいずれ覚えるであろう属性付与でもいい。っとなると紐の部分だ。問題は。
ゴムだと劣化しやすく千切れやすい。換える必要が出てくる。
「この紐、材質は?」
「伸縮金属って言う良質な金属を複雑に編んで一本の紐にしたものさ。よく伸びて柔軟性はあるけどアイアンソードくらいなら強めに引っ張って耐えられるんだ」
わざわざスリングショットで剣を防ぐ光景って謎だな。でも簡単には切れないと言うことか。
「とりあえずこれと」
次に目に付いたのは刀である。
「フブキちゃん、刀、気になるの?」
「まあ、はい」
「でもリトルスで扱えそうなのって」
「脇差」
「ん、ああ?脇差かい?確かに…この辺りのはどうだい?」
確かにこのサイズなら扱えそう。
「これとさっきの…このスリングショット下さい」
「あいよ。15万マナね」
大体20万円相当か。
「金貨2枚で」
「毎度。お釣りの銀貨5枚ね」
お釣りを受け取る。
「っとそうだ、嬢ちゃん。これ、スリングショット用の弾丸、持って行きな。オマケだ」
「ありがとうございます」
店を出る。
「あたしが出しても良かったのに。15万くらい」
15万って決して安い分けじゃない。
「もうちょい動きやすそうな服買う?」
「あー。でも結構すぐに悪くしちゃうんで、衣料品と下着は出来るだけ安いものを多めに買わなきゃ」
女神ショップも一応あるけどこう言う付き合いも大事にした方がいいだろう。
「オウカ、この街ってリトルス用の服安く手に入るところってあったっけ?」
「ん〜、気にしなくていいよ?ボクが出すからお金も持って来たし」
「あ、そう」
オウカさん先導で歩き始める。
数分歩いて女性ものの衣服店に入る。
「森に戻る事考えれば動きやすい方がいいよね〜」
「いらっしゃいませ」
オウカさんに手を引かれて奥へ向かう。
子供服の隣にリトルス用の服がある。サイズの割に大人っぽいのとかもある。なるほど、そう言うことか。
お値段は、ヤバくね?万ですか。
「これとかどう?」
「うーむ。フブキちゃんはこう言うのが似合いそうだけど」
「ダメでしょ。あんたみたいによく動く子だし。ってか冒険、戦闘用は別で用意しないと。下着やインナーもだけど普通のだとすぐにダメになるし動いてて辛いわよ」
冒険、戦闘用で下着って変わるの!?
「元の世界とは違うだろうけど、ファッション用とか見せブラとか夜用とか」
「その辺はありますけど」
まあ知識としては。
「冒険者用、戦闘用とか」
「スポーツ用なら有りますけど」
「スポーツ?」
「運動と言うか身体を動かすのは一緒ですけど文化的な」
「そう言うのは無いわね」
「ってか冒険者用とかってどんなのですか!?」
「次行くわよ」
大体冒険、戦闘用のと部屋着、外出用とかを買ったけどオウカさん結構な額をぽんと金貨出してくれた!?
で、下着店。めっちゃ緊張する。測ってみるとAである。細かいサイズは、うん。スルースルー。正直Aあったんだ。まあそこはいいや。で、冒険者用、戦闘用下着を見る。いわゆるスポブラのようなフィットするようなものは比較的安い。で、冒険者用、戦闘用のを持ってみるとやや重いってか何か入ってない!?
「あの、オウカさん?これ、何が入ってるんです!?」
「ああ、っと、これはふつうにアイアンプレートね。こっちにしなさい」
さっきのより軽いけど丈夫な何かは入ってる。
「合成樹脂のプレートだけどいわゆる干渉魔法の回路が刻印してあって着用者が魔力あればそれで強化されて丈夫になるの」
いわゆるプラスチックみたいなものに魔法がスイッチオフでセットされてて着用するとスイッチ入るって感じか。
「どのくらい丈夫に?」
「あなたの魔力なら多分そのパッドでアイアンダガー防げるわよ」
「あ、問題無けりゃこれにします」
「んじゃ、とりあえず色一通り買ったげるね」
下着ゲット。もらえるしもらっとこう。
そしてオウカさん宅。なんかいつの間にか養われるの確定してた…。
アイリスさんは別の場所に住んでるみたいで別れた。
オウカさん宅。2階建で1階はリビング、ダイニング、キッチン、トイレ、風呂である。
トイレは水回り、明かりなど色々な部分でファンタジー要素が伺える。
2階は物置とかのようだ。トイレとオウカさんの部屋もある。
「この部屋でいい?」
「ありがとうございます」
と言って案内されたのは、物置の1つ。中を見回すと過度にアルココが積まれている。勝手に食べていいらしい。あと菓子類ももいくらかある。
フローリングで寝るのはちょい痛いな。森の生活よりだいぶマシだけど。
女神様のポイントも結構あるし寝具くらい出してもらうか?
とりあえず今は眠いし先に寝よう。




