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異世界転生幼女の英雄譚  作者: ひょうか.みかん
幕間2〜フブキとサクヤの日常〜
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Extra story2〜フブキとサクヤの日常・後〜

今年最後の更新となります。

 外に出ると…。

「そいつを捕まえろ〜!」

 とか何だで人がいっぱい何か来てる。そしてその先に丸いフォルムの黒い猫の様な何かが魚を咥え、下着被ってこっち来てる。

 それを普通に捕獲する。

「あ、フブキ様ありがとうございます!」

下着を引っぺがし、魚を取ってなんかを掴む。

「何これ?猫?」

「ふみぃ」

 変な鳴き声だなこいつ。でも見るとめちゃくちゃ可愛いんだが!?

「お、フブキじゃねーか?どうした?」

 シオンさん団子食べてる。そしてこの猫その団子も狙ってる!?

「街の中でイタズラする変なネコ捕まえました」

「フーミットだな。珍しいな。この大陸にいたのか。この大陸で初めて見たぞ」

「フブキさんも初めてなのですか!?」

「フーミットって何です?」

「魔物の一種だ。ふみーって鳴くからフーミット。会話は出来んが頭はいいからこっちの言葉は理解出来るし使い魔にしたりする奴もいる。イタズラ好きだし手間かかるらしいが」

「よし、俺もコイツを手懐ける!」

「そ、そうか。頑張れよ」

 とりあえず召喚契約して名前をつける。ふみふみ。そのままだけどまあいいや。

 何か頭の上乗ってるけどまあいいや。とりあえず行こう。

「ふみー」

 一旦屋敷に戻り書斎で勉強する。文化とかその他この世界の勉強もそれなりにしてるけど大体魔法の本を読んでる。ふみふみは寝ている。可愛い。

「あ、吹雪様、こちらでしたか」

「ノーラちゃん?何かあった?」

「街の方で野生のフーミットが…って」

「とりあえず召喚契約成功した」

「…すごいですね」

 ふみふみが目を覚ます。

「ふみぃ?」

「ふみー、ふみふみ」

「ふーみふみみ」

「ふーみみみ」

 何故ノーラちゃんとふみふみの会話が。ふみふみ言ってるノーラちゃんめちゃくちゃ可愛い。

「この子の仲間も近くにいる様です」

「ノーラちゃんフーミットの言葉分かるの?」

「元を辿れば化け猫から派生して生まれて人の姿を得たのがフェルパー族、そうでないものの種にフーミットがいますからね」

 マジっすか。

「この子育てたら面白い事に…」

「魔法も覚えるらしいですからね」

「マジですか」

「はい。ちゃんと鍛えればかなり優秀な召喚獣になると聞いた事があります」

 この時俺はまだふみふみがあんな事になるなんて思いもしなかった。のは置いといて。

「フブキさんってこっちでも勉強なさってるんですね」

「そうですね。かなり強くて優秀ですけどこちらに来てからガルド様、もといシオン様を始め、英雄様方から魔法を習ったり、剣を我々と修行したり。決して努力は怠らない方ですので」

 あ、やばい。これ以上は。とっさにノーラちゃんの尻尾を掴む。

「うみゃっ!?フブキ様!?」

「はいストップ!それ以上はやめようか」

「ふぁっ!ひゃい」

 ひゃいを聞いてとりあえず開放する。

「フブキさんは決して自己の努力を表に出す方では無かったですわよね。死んでもそこは変わらない」

「自己の努力ですごいねとか言われるのって違うんだよ。自分の為にやる事に褒められる価値はない。変わったのなんて人の上に立ったのと魔法使う物理アタッカーになったくらいだよ」

「結構驚きですわよね」

「刀とかダガーとか持って戦う事になるとは」

「そこですか!?」

「魔法一本でやっていくつもりだったし。白で。ゲームじゃ殴りヒーラーやってたから」

「ゲームのアレですわね。回復職で殴れるんですの?」

「ゲームじゃ白は攻撃魔法も覚えるし能力強化もあるからうまく使えばそこらの脳筋剣士よりうまく戦えてたよ」

「脳筋剣士、ですか」

「その脳筋剣士は元気でやってんだろうか?」

「そのうち会いに行くんですわよね?」

「サクヤが持ってきてくれたおかげでな。アイツはサクヤほど弱くはないはずだから簡単に死ぬ様な奴じゃないだろうし。あんま気は乗らないけど今はそれしか選択肢無いし。アイツは頭アレだし、ウザいけど。ちゃんとしてるとこはしてるから。よりによってアイツかよってとこあるけど仕方ない。廻ヶ丘かもももなら良かったのに」

 アイツらがこっちに来た話は聞いてない。向こうで怪我の度合いとかはともかく生きていたという事になる。あとついでに家族も無事だと言う。

「とことん結城さんをディスってますわね」

「哀れだがそう言う奴だ」

 その後無言で数時間シオンさんが書いた所謂魔法のハウツー本を読む。あの人は何だかんだ言ってやっぱすごい。自分の経験や知識から辞書やハウツー本まで遺している。

「…ふぁ」

 欠伸が出たところで立ち上がって書斎を後にする。ノーラちゃんいつの間にか消えてる。で、ふみふみを抱えて植物園に行く。入り口で大人しく待機させておく。

「植物園…ですか」

「農園も兼ねてるけどな。アルココから薬草、野菜、果物色々と」

「あ、フブキ様〜」

「調子はどう?シフォン」

 シフォン、エルフの元農家で今は農家兼街の植物園の管理のリーダーを任せている。

「うっ」

 速攻ハグに捕まった。

「やめい!」

「いでっ!えっと、何の御用でしょうか?」

「野菜と芋を少々」

「承知致しました。そう言えば油の大量生産の準備も大方終わってます」

「あ、そーなの!?」

「今油使えるやつはまあまあストック有りますのでここを出る際用意致しますね」

「お願い」

「あとは野菜ですね。芋類も含めて結構採れますよ。あとアルココも」

「アルココか…。面白い、やってみるか」

 アルココと芋、玉ねぎとサツマイモとニンジンを数多めにもらっていく。あと油。

「油結構な量入れてもらってますね」

「ちょい試してみたい事があって」

 幸い材料は揃ってる。卵がコッコポッポだとか言う鳩だったかなんかの卵だけど。小麦粉もエルフ達が作ってくれてるし。

 台所を使って調理を始める。って言ってもまあ数分で無事終わった訳だけど。

「これは…野菜等の揚げ物でしょうか?」

 この世界じゃ揚げ物は素揚げくらいしかない。

「団子とスープと果物と揚げ物…でしょうか?」

「天ぷらですわね」

「天ぷら?」

「我々の世界の料理で野菜や魚介類を小麦粉と卵等を合わせた厚い衣を纏わせて揚げる料理ですわ」

「あれ?今日フブキちゃん作ってんの?」

 何か人集まってきた。とりあえず食べよう。

「この白いのは芋…ではないですわね?何ですか!?」

「アルココだよそれ。火にかけりゃアルコールっぽい成分は飛ぶしそれ自体の油分は抜き方知ってたから油を抜いて揚げてみた」

 一応不安だったから食べてみると味はじゃがいもに近いけど果物らしい味もある。意外と美味しい。

「フライもやってみたかったけどまずパン粉が作れないからそこは仕方ない」

「あ〜」

「パンを作るにも酵母が無いし」

「なるほどね〜。アルココにこんな使い方があるとは」

「本体の下処理さえしっかりすればそのまま揚げても良いし揚げ菓子なんかにも活かせそう」

「揚げ菓子…っと言うとドーナツとかでしょうか?」

「うん。ドーナツならここで手に入る材料だけで何とかなるし。まあまあ美味しいと思う。向こうで作るよりは美味しくないかもだし手間もあるだろうけど」

 とりあえず天ぷらの衣のレシピを書いてトウカさんに渡しておく。

「魚介類もいいですわよね。天ぷらだと」

「この辺りじゃ川魚くらいだけど。獲れる魚。まあ鮎いるしアリっちゃアリか」

「そう言えばそうなるんですね」

「場所が場所だから海から遠いし」

 国いくつか越えないと海がない時点でこの土地に魚介類が流れ込む事がない。これは諦めるしかないのだ。

 夕食を終えて温泉に向かう。

「ちょい待て、何故マシュとココアが合流してる」

「そこにフブキ様がいたから!」

「いつもこの時間あんたら出歩いてないでしょーが!」

「仕事は問題有りません。ココアが無理矢理引っ張り出して来たので仕方無く」

 とりあえず温泉に4人で向かう。そして温泉の洗い場に入る。

「あれ?珍しくココアとマシュマロがこの時間に温泉来るのね」

「やっほー、ココちゃん」

「やっほー、メルちゃん」

「そこ2人仲良かったの!?」

「まあ店閉めてから一緒にご飯食べたり遊んだりしてるから」

「メルちゃんに合わせてオールやるとかなり疲れますが」

 ディアボロスだからオール出来るんだと思うんだが。

「エルフでも生活習慣乱してたら体調崩して早死する可能性ゼロじゃないんだからさ」

 分かり切った事である。どんな種族だろうと長命だろうと生活習慣乱してたら人間より早く死ぬ可能性は十分ある。

「ごもっともで」

 今日は珍しくマシュが背中を流してくれてる。そしてコンが何故かサクヤの背中を流している。いつの間に…いや、俺らより先に入ってたんだろうけど。

「で、何があったのよ?あんたらが2人揃ってこんな早い時間帯に入りに来るなんて」

「マシュが3日ほどラボに引きこもってるって言うから引っ張って来た」

 マジで!?

「マシュの部屋一旦掃除でも行くか。この後」

「この後ですか!?」

「昼の空いてる時間に勉強してたし夜まで勉強する事無いから」

 ぶっちゃけこの世界で無理に勉強する必要がまず無い。やりたいから勝手にやってるだけだし。

「サクヤはどうする?別に屋敷でも店でも戻ってていいし」

「手伝いますわ。エルフのラボの掃除なんて面白そうな事ありませんもの」

 という事でマシュのラボに戻ってきた。

「これを何とかするんですか!?」

「何とかしないと。このまま別の大陸連れて行くなんてダメでしょーが」

「まあそうですわよね」

 と言う事で仕分けから始める。サクヤに床掃除を任せてこっちはまず書類から。マシュに確認しつつ処分し書類を整理する。

 書類が終わり、器具、道具や設備に入る。三角フラスコに目を付ける。

「これはポーション」

 栓を抜いて1つ1つ確認する。ぶっちゃけ飲めるのか効くのかわからないが。何個かある黄色いポーションも確認に入る。

「…うっ。マシュ!?」

 やりやがったな、こいつ。何となく察したけどあえて違い形で問い詰めるか。

「どうかしましたか?」

「毒の開発でもやってんの!?」

「あっ、それは」

 顔が赤くなってる。確定かこいつ。

「それは部屋出てちゃんとした場所で貯めずに処理してね」

「…うっ、はい」

「フブキさん、何かありました?」

「これ」

「向こうの引きこもりとやってる事が同じと言う衝撃」

「これ出来るものなの?」

「例えばこれとか」

 漏斗。ポーションの不純物を濾過するのに使われるそれ。察したのは置いといて。

 ポーションもしばらく放置されてた為、ちゃんと処理して廃棄する。試験管、ビーカー、フラスコを洗う。そして棚に戻して整理する。

「次着替え!散らかってるやつ!」

 そもそも床が汚れてるせいで全部汚れてる。

「材質分けて全部洗濯!」

 マシュに材質で分けさせる。下着、インナー、白衣などざっくり仕分けして通信機を使う。内線だけしか使えないけど。

「えっと、103だっけ?」

「ですね。マカロンちゃんは」

 マカロン。マシュの助手を任せている。実験や研究はもちろん世話係まで丸投げみたいになってる。

『こちらマカロンです』

「こちらフブキ、とりあえずそっちに洗濯物とか色々持っていくから」

『フブキ様!?はっ、はい!承知致しました!』

 衣類、下着類すらポーションやその他薬品の臭いが染み付いてる。ってか薬品がかかってるのもある。

 マカロンちゃんの部屋に着く。

「しばらく無言で入れない状況になっていると思ったらこんな事に」

「一応マカロンちゃんにも話しておくけど、準備が整い次第、マシュには一緒にスライネについて来てもらうからさ、その話をしに来たら」

「なるほど。あの人を連れて行かれるのは向こうで不安しかありませんが」

「…でもちゃんと医療技術と回復魔法と調剤技術も併せ持っててそれ以上の優秀な人材が他にいないから」

「その点に関してはまあ理解出来ますが、身の回りの事何も出来ないのが本当に」

「マシュを連れて行くにあたって誰に向こうでの世話を…。流石にマカロンちゃんにまで出てもらう訳にもいかないし。トウカかコンに押し付けるか」

「押しつけ…」

「んじゃ、とりあえず部屋も大方片付いたしサクヤ連れて帰るか」

「お疲れ様です」

 こうして1日は終わった。

1/11より3章の更新を予定しております。

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