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異世界転生幼女の英雄譚  作者: ひょうか.みかん
第2章〜神無月咲夜とはじめての空想世界(ファンタジー)〜
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17話〜 新しい力〜

「おお、目が覚めたか。フブキよ。いや、強くなったものだ。進化してそれほどの力を得ているとは」

  カーディアさんが視界に捉えた俺を見てそう言う。

「ど、どうも」

「俺にだって強くなってんのは分かるぜ、勝負しろ!」

 ラグナスさん、マジっすか。

「…マジですか」

「付き合ってやれ」

 まあいっか。色々手に入った力と魔法、試してみるか。さっきノーラちゃん達が使ってた場所を拝借する。

「どこからでも来い」

「じゃ、遠慮なく。吹雪よ纏い、我が器に凍てつく力をもたらせ、ブリザードアドD!」

 ドラゴンの力を使う氷系魔法はすごいな。剣に吹雪の力を宿す。これでも強いのは分かる。

 向こうの剣を受ける。童力を込めてなんとか。ピキピキと相手の剣を巻き込んで凍り始めるが、それを力業で振り切られる。さらに突きをギリギリのところで頰を掠る。

「って。んじゃ。進化して得た力。使ってみますか!」

 まずは…。

「ディアボロス!」

 リトルスの身体がディアボロスに変わる。それに合わせて、服も変化させる。おっぱい地味にデカくなってる。リトルスだからってだけでポテンシャルあるの悔しいな。

「なんだその力」

「新しく使えるようになってたんですけど」

 やってみますか。えっと。マジか。ディアボロスってんな事出来るのか!腹部に力を込めて息を吸い込む。それを思いっきり吐き出す。それが炎となって勢いよく襲う。炎ブレスとなってラグナスさんを襲う。

「うあっち!あぶね!」

 ギリギリ躱された。

「ディアボロスの見た目だけでなく身体特性まで持ってるのか!とんでもない力じゃ」

 まだフェルパーとディアボロスくらいなんだけど。ってか羽生やせるけど飛べないし。シッポやツノに至ってはほぼ飾りだろこれ。

「氷柱よ貫け!無数の氷槍!アイシクルランス!」

 数十の氷の槍がラグナスさんに迫るがギリギリ当てきれず処理される。ディアボロスの魔法能力を得ても無理か。リトルスの時の倍以上はスペック高いけど。

「フェルパー!」

 フェルパーに姿を変える。やっぱこっちも胸あるな。魔法能力は低いが高い身体能力、柔軟な身体や敏捷性を生かして戦う感じか。

 剣を握り降りかかるが、受け止められてしまう。それなら!一度距離を取ってコピーメイクで分身を作る。二手に分かれてラグナスさんに襲いかかる。

 分身がラグナスさんの剣を受け止め、自分は背後を取り、首筋に短剣を突き付ける。

「ふっ、参った。面白いな。その能力、剣術。進化して技にも磨きがかかったか」

「何か色々出来るようになったみたいですね。この変化能力、親しい部下の種族の姿と力を得られるっぽいですけど」

 女性のままなのは痛いが。

「っと、フブキちゃん。降霊能力とかって増えてる?」

「使えますよ?」

「じゃ、行けるんだ!アスちゃん!」

「依代用素材粘土」

 おい、地味にどっかのロボットの便利アイテムを思い起こさせる言い方…。こっちの者が知るはず無いが。なるほど、そういう構造か。

「フブキちゃんにビジュアルは任せるね!」

「いいんですか!?」

「うん!」

 自分の魔力を流し込み、形成する。そしてさらにパペッターとか仕込んでおく。丁度いい感じの15、6くらいの女の姿になる。種族はヒューマンに近いビジュアル。可愛い。

「なるほど〜。んじゃ、魂を埋め込むよ!」

「祝詞、分かります!」

「よし来た!」

「緋色の巫女の名の下に!」

「降りよ彷徨える御霊よ!」

「土の依り代を器に!」

「「今ここに降りよ!還れぬ!逝けぬ御霊よ!」」

 ガルドさんの魂を依り代に入れ込み、固定する。これは魔法と違うそこにアステルさんとアイリスさんが魔法を仕込んでる。

「ん?あ?どういうこった。これは!?依り代を得たのか…」

「ガルド!可愛い!」

 胸と股間をペタペタ触る。

「ん?おいフブキ、どういうこったこれは!?」

「もう女にしとけと思って」

「ちなみに、ちゃんと代謝するわよ。その身体。ソウルメイツだから身体壊れても修復できるけど。まあその身体に修復するようにしてあるわ」

「…まあこの際諦めるわ。身体もらったのにも礼は言っておく。魔法能力も十分あるっぽいし昔のがほぼそのまま使えるな」

 空間系の魔法でガルドさんが猫又の死体を呼び出す。ついでに全裸なんだが。この死体。唐突に出てきた一瞬焦った。

「うわっ、何これ!」

「修復は済ませた。あとはこの魂をお前らで俺にやったみたいに固定しろ」

今度はこの魂を猫又の身体に固定する。

「こ、これは。確か…私は湿地帯でリトルスとガルドとか言う嘗ての英雄に切り離されて封印されたはずにゃ!?」

 こいつはにゃって言うんだ。

「ああ、お前をこき使う為に魂は回収して別の依り代に埋め込んだ。いいように使ってやるさ。俺の子分としてな」

「私はベル。承知致しましたにゃ。新たに授かったこの命、ある限り尽くさせて頂きますにゃ」

「あんたらフブキちゃんの使い魔になるけどね」

「は?」

「ふむ?」

「え!?」

 ベルの身体にも何か仕込んでる。

「やり方はさっき聞いてる。召喚契約をする」

「しゃーねえ。付き合ってやる!」

「承知致しましたにゃ」

 2人と契約を済ませる。

「やばいの3人が仲間になった」

「もう1人いるんです?」

 ヒルダを呼び出す。

「呼んだ?お姉ちゃん?」

「何でこいついんだよ!?これ、あのドラゴンだろうが!?」

「あたしがお仕えするって決めたの」

「フブキがガルドと」

「化け猫を従えるとは」

「あとドラゴン」

 このラインナップとんでもねえよな。確実に。

「フブキがかなり力を持ったな。これならば国が建つのも時間の問題じゃろう」

「国建つんですか!?」

「そうなるかもな」

「そう言えばこん中で誰が前衛出来るよ?」

「一応あたしが。何種類か武器扱えるわ。氷付与で」

「化け猫は?」

「元々魔法使いでしたので。工作魔法、感知魔法、観測魔法、結界魔法、干渉魔法、闇系呪術、禁術、支配系、攻撃属性は闇のみの風、火、闇ですね」

「まあそこまで魔法寄りのフェルパー系も珍しいもんだ」

「元々そう言うレアケースの身体特徴だったもんで」

「おい、ガルドや。ええかの?」

「どうした?じーさん」

「フブキのこれからの成長に期待して良いのか?」

「愚問だぜ。こいつの才能は現時点で十分ある。それに、俺がいるんだ。使われる側にはなるが大陸最強の魔法使いに仕上げる!」

 まあ、英雄の空きの埋めるならそうなるよな、やっぱ。

「フブキよ御主はこれからどうするのじゃ?」

「他の転生者探したいけど、当ても無いんで」

 そっかそれならやっぱフブキちゃんに…。

「ボクを使うといい。ボクはフブキちゃんに仕え、役に立つ事を誓うよ。大陸には任せていい優秀な人材がいる」

 ちょっと待て。それは、いいのか!?

「フブキに仕える、か。フブキはそれでいいのか?」

「構いませんけど、ここからしばらく生活どうなるのかまず怪しいんですが」

「それも手伝う」

「しばらくは住処をしっかりしていきたいから、それから転生者の情報収集のお願いを。隠密隊の隊長格も任せるかと思います」

「なるほど、りょーかい」

 これでまあ大丈夫だろう。

「そう言えば転生者で思い出したんだけど、女の剣士でフブキちゃんによろしくって」

「名乗ってました?」

「いや?」

 女、剣士。小鳥遊優。でも移動速度おかしくね?元々違うとこに転生してたような。

「可能性はあるんですけど、この大陸にいないはずなんで、普通に考えれば色々おかしいと言うか」

「フブキちゃんの転生時期と合わせて考えると確かに。もしかしたら召喚獣でも得たのかしらね。フブキちゃんみたいに飛べるタイプの。流石に飛行魔法だけじゃ大陸間渡るのは無理よ」

 そうなるよな。仮にそうなると。

「その子が化け猫騒動の元凶を殺しちゃったから色々面倒なんだけど」

「アイちゃん、どゆこと?」

「その転生者が今回の化け猫を操ってた魔法使いを結界くぐり抜けて刺し殺してどっか行ったのよ」

「この際転生者はいい。その元凶の死体は?」

「保存してるけど…出していいの?」

「損傷具合による」

「背後から心臓一突き」

「構わん、出せ」

 すると人の死体が出される。人…人間、ヒューマンの死体か?胸に刺された跡がある。

「ゲインか」

「アンタ知ってんの!?」

「ガルドが殺すように依頼した巨人の召喚者の1人。まだ結構残ってるけど」

「そうだ。おおよそ、組織としての規模、メンバーは把握してたからな。さてと、叶うもんならそいつら始末しに行ってもいいんだが。そいつら探すのは骨が折れる。面倒だ。オウカとフブキに任せる」

「俺も!?」

「ああ、大丈夫だろ。お前の今の力ならディザスタージャイアント1体くらい行ける」

 ディザスタージャイアント。ガルドさん達がかつて命を賭けて戦ったでっかい怪物じゃないか。いや、無理だろ!?んな攻撃力ねーよ!?

「そもそも生態も把握してない上にあんな攻撃力出せなさそうなんですけど」

「大丈夫だ。進化して強くなってる」

「って言っても!?」

「お前にゃまだ進化残してる。それだけの潜在力がまだある」

 まだ進化出来るのか。びっくりだよ。

「どうやらそうらしいの。っと、フブキは大丈夫そうじゃし、そろそろっと、そうじゃ、フェルパー、ディアボロスが多く増えるんじゃったな。森の開拓と開発にわしからも協力しよう」

「あ、ありがとうございます」

「そう言えばフブキよ、ガルドとベルに新たな名を付けてやったらどうじゃ。新たな身体で生前の名を語るのはまずかろう?」

「マジですか」

「おい、じーさん!」

「まあ言ってる事も一理あるので…。俺の元の世界らしさも持たせてガルドさんがシオン」

「あれ?案外悪くねえ」

「ベルさんがスズネ」

 まあ日本っぽいけどこれでいいだろう。

「承知いたしましたにゃ!」

 とりあえず多分めちゃくちゃ強い配下が加わった。うち1匹にゃんこ。

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