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異世界転生幼女の英雄譚  作者: ひょうか.みかん
第1章〜転生少女フブキと猫の歌(アリア)〜
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11話〜勇者を讃える歌(独唱)〜

「まずは、フブキちゃんが襲撃したディアボロス軍。ぶっちゃけ、この方々が付くかどうかで勝率が変わるのは当然なんだけど、ポンデルちゃんはもちろん、ノーラちゃんにも戦力を集めて貰う必要が出てくる、フェルパーで無事な戦力を集めるってのはほぼ確定だね」

「それに関しては特に問題は無いのですが、見てて分かったのですがフェルパーの無事な戦力をかき集めたところで同格のフェルパー1人にすら互角に渡り合えない可能性があるように思われます」

「と言うと?」

 フェルパー1人相手に向こう1人の戦いが務まらない。これは色々厄介かもしれない、か。

「はい。化け猫様の下のフェルパー、及び猫又は、魔力による身体強化が施されている可能性があります。その身体を蝕むリスクもあるようですが」

「魔力による身体強化。絶対ヤバい!」

 正直猫又クラスとも一度もやり合った訳でもないのが痛いか。

「さてと、どうしたものか」

「フブキ様なら!」

 俺なら出来ると!?初見で格上確定相手とかどうするっつーんだよ。死なない努力を最優先。出来れば生かす。甘ったるい考えだ。でも、殲滅するだけじゃ根本的な解決はしない。故に殲滅は最適解でも取るべき選択肢でもない。

「んじゃ、取るべき手段は立ち回り方か」

「立ち回りねぇ」

「正面戦闘なんかしないに限る。必要なのはプライドじゃない、プライドなんかあっても金は稼げないし、腹は満たされない!生きる術じゃない!」

「フブキ様は堅実というか賢明と言うか」

「そうじゃないと生きていけないって分かってるから」

「いや〜、フブキちゃんちっちゃいのに悟ってるよね!」

「転生前は大人一歩手前だったから。良い人生だったかって言われればそうでもなかったんだろうけど」

「…深く聞かない方が良さそう」

お願いします。

「メルナさんが頼れる仲間はいらっしゃらないのですか?」

「あたしはただの商人だよ。客はいるけど客でしかないからね〜。人を使うのはあたしの役目じゃないんだよ。ギルドのお仕事だから。ギルド様公認だからギルド様がダメって言うようなお仕事は出来ないんだ」

ギルドと商店が繋がってるのはまあ分かる。そりゃ依頼も何も出来るもんじゃないか。そもそも客の詮索だってマナー的に引っかかる。

「それはアレだ!フブキちゃんが建国してそこの下で開放的な国法を整備すれば!どうか姫、何とぞ!」

「そんな無茶言われても…。俺にゃ政治をする才能も無けりゃ国家を回す知恵もない、統治、リーダーシップ。無理ですよ。元々高い身体能力も、何も無い世界からこの世界に飛んで無理矢理力を得てるんですから」

 正直死んで転生って言ったって戦い殺し殺される世界で完全な命の保証なんてされるはずがないんだ。不老不死の身体特性でも獲得出来りゃ別かもしれないけど。元高校生に国家の統治とかただの無理ゲーである。

「どうしたもんかね〜」

「何だかんだお金はなんとかなりそうなんで街に家買って冒険者やるのも」

「でも、化け猫事件を他の英雄様との共闘で鎮めたって話がまあ伝わらないはずはないし、そもそも英雄様もフブキちゃんを大陸の代表にしようとしてる。そうなりゃ少なくともそんな庶民は無理かと」

「ですよね〜」

現に魔法使い系の英雄様の弟子課程を基礎レベルで修了段階だし。これで終われる気もしない。

「問題は軍を築く力が無いことと大勢の人数を率い、その力を生かす才能が無い点か。第一、実戦経験無し」

そう言うシミュレーションゲームってあんま得意でもねーんだよな。

「でも頭はいいような気はしますけど」

「ギリギリ少数編隊だよ、やれても。1パーティがやっとだよ。俺じゃ。正直言えば自分の事で割と手一杯だし。自分が生きる事が最優先だし」

「うーむ」

「ちなみに大規模でも動かす手はなくはない」

「あるんですか!?」

「1つの大規模部隊を動かそうと言うんじゃない。絶対それは無理なのは分かってるから。で、どうするかと言うと、まず、俺が指揮を執るのは部隊長だ。いくつかの部隊長は中でもいくつかの小隊の部隊長を動かす。この方法なら1人辺りの指揮担当も少なく小回りの効く立ち回りも出来る。人数辺りの役割の量も増やせる」

何だったか使役するモンスターを複数同時に操る為に親玉とするモンスターに命令を与えて下級個体をそいつに指揮させるっていうのはマンガで見た事ある。

「なるほど。それならやりようはありそうだね。っと、肝心な事聞くの忘れてた。ノーラちゃんの元の住処辺りとか」

メルナさんが地図を広げる。前使ってたやつだ。

「あたしたちの拠点がここ。で、フェルパーは大体この辺りが主な生息区域」

「私はこの辺りの生まれです。近い場所ですが違うグループです。この場所にこれの採掘場があります」

なるほど、という事はノーラの集落はやられてさえいなければある程度期待は出来るか。

あんま期待は出来なさそうだけど。

フェルパーの集落か。

「一度調べてみてもいいかも」

「分かりました。明日、案内させて頂きます」

「あたしも付いていく。商人パワー発揮するよ!」

「商人パワーって何なんすか。ポンデルちゃんは引き続き任せる」

「はい!」

 フェルパーの集落。厄介な事にならなきゃいいがディアボロスも頼れないならとりあえず可能性を取るしかない。期待はするしかない。とりあえず、明日でいい、か。

 夜。食事と水浴びを終えてあとは寝る。水浴びで今度はノーラさんに突入を許す事になるとは。で、あとは睡眠。4人だとここも狭いな。俺は何故か端っこ所望が退けられ、なんかノーラさんとメルナさんに挟まれて寝るとは。

 それから数時間経っただろう。いつの間にか2人からはとりあえず解放されてる。

「勇気の剣〜心に宿し〜いざ起たん〜我らの希望〜勇者ケットシー」

「ん?」

どこからか聞こえる綺麗な歌声。ノーラさんか。この声は。うっ。ついでにトイレ行っておこう。

トイレから戻るとまだ何か歌ってる。

「何やってんの?そんなとこで」

「あれ?起こしてしまいました?これはすみません。寝付けないもので」

「その歌は?」

「我ら、化け猫様を含むこの森のフェルパーのご先祖、嘗てのフェルパー、ケットシーの勇者を讃える歌です」

「ケットシーの勇者…か」

「私なんかじゃ力及ばないですけど、いずれ、勇者様のような立派な戦士となりたいです」

「俺はあんまそういうのは言わないタイプじゃないんだろうけどさ、そう望み、そうなるように努力すればいつかは報われる。そんな気はする」

「頑張ります」

「…んっ、じゃ、もう一回寝るわ。歌っててもいいよ」

「いえ、私も寝ます」

「んっ、おはよ〜」

「メルナさん!?」

「大丈夫大丈夫。大体必要な睡眠は取れてるから」

「俺らこれから二度寝入るんですけど」

「おやすみ〜。んじゃその間狩りでも行ってくるね〜」

行ってしまった。さてと寝るか…。

 そして翌朝。さっき起きた時に日跨いでいたか分からないけどとりあえず翌朝。

 二度寝の割にスッキリ起きられてる。ポンデルちゃんまだ寝てるし。あとノーラさん。で、メルナさんが鍋でなんか煮てるんですけど。

「おはようございます」

「おはよ〜」

「すみません、食事頼りっきりみたいになっちゃって」

「それは別にいいんだよ。やりたくてやってるんだし。あ、うさぎとサタンハートのスープはもうそろそろいいかな。あとなんか果物を切って。これで足りる?」

「十分かと」

スープに例の団子入ってる。主食兼ねてるのか。うさぎとトマト擬きスープが。

「頂きます」

美味しい。やっぱこれ、生で食べられないのが惜しいな。

「美味しい」

「そりゃ良かった。まだあるよ!」

「あ、それは大丈夫。そんな食べられないので」

「うーむ、フブキちゃんがいっぱい食べるには…」

 そもそも胃のキャパが身体のサイズに比例している訳でしてね。見たまんま食えないチビな訳なのですよ。故に改善案は成長に期待するしか無い訳で。

「おはようございます〜」

ポンデルちゃんとノーラさんも起きてくる。

「わたげうさぎのスープですね!」

 わたげうさぎ、1匹銅貨5枚相当。5000マナもする高級食材である。柔らかくスープなど、煮込むと美味しいらしい。そんな事知らず燻製にしてたけど。

「美味しい…」

ノーラさんあまりの美味しさに泣いてるんですけど。

「炊き出ししちゃう?」

「そんな食材無いですよ」

「あたしが持ってる。だから、行くぞ!者共!」

者共(俺、ノーラ)含むメルナPT、出撃〜。

ってかしばらく川沿い歩くのかよ!

ほんの数分歩いたところで。

「あの、メルナさん!?何かすごい数来てません!?」

「およ?そうっぽいね」

洞窟にいたディアボロスの軍の中枢7人とフェルパーの群れおよそ20名。

「何やってんの?お前ら」

「お前は…。先日の襲撃してきたリトルス。挟まれただと!?」

「あんたらがヤる気無いなら俺はヤらねーよ。それなら邪魔だから退け」

「…うわ、酷い言い様」

「ノーラさん、アイツらは?」

「全員化け猫の支配下ですね。私も知らない集落の者共です。アレが猫又ですね」

尾が2つに分かれたフェルパー…。上位種の猫又らしい。

「ヤっちゃって問題無い?」

「大丈夫です」

まず2人が同時に飛びかかってくる。脇差を取り出し、ウィンドアドをかけ、斬る。

「まずは2人」

次は4人か。

「光よ穿て聖なる光矢、シャイニーアロー」

 4人を追尾する光の矢が急所を貫き、絶命する。パペッターで死体に繰り糸を通して操る。2人の動きを止めて死体ごと脇差で斬る。

「次はこいつでどうだ」

ダガーにファイアアドとウィンドアドを重ねがけする。ダガーを一振りし、7人が燃える。

あとフェルパー7人に猫又1人。どうしたもんかね。アレ、試してみるか?

オーブを取り出す。

「地の力を持って縛れ、ハイグラビティコア」

フェルパー7人は潰されてモザイクかかりそうなエゲツないグロいのが出来上がった。猫又は耐えたか。

「…それでやられてくれればよかったんだけど」

刀とダガーの二刀流。ウィンドブーツで加速する。

あ、追いついちゃう?下から飛んでくる拳を腕でガードする。

めっちゃいてぇ。普通なら折れてるぞこれ。

ワイヤーで拘束する…。が、千切れる!?それ!?

やっば、強い相手にするの楽しっ!

「ヤってやる!」

猫又は今度は飛びかかってくる。

そこを巴投げして倒れた猫又に足で押さえ胸を刺す。死んだな。

「…嘘だろ。フェルパー22人と化け猫をあっさりと」

「あんたらこいつらのグループの何人かヤッたんだろ?」

「90人前後だ俺ら全員でな」

「十分じゃん。1人10人強ヤってる」

「フェルパーだけだ。猫又はリーダーで1小〜中隊に1人だ」

「なるほどね」

「とりあえず今の戦いを見て提案だ。とりあえず化け猫を倒すまで、俺らをお前いや、あなた様の下に置いてください」

「分かった。それ以降は俺にお前らの主人に相応しいか判断して決めてくれればいい」

「話が早いな。それで頼む。っとまだ名乗ってなかったな。俺はヒイロ」

ディアボロスの長、ヒイロ。武器、主に刀剣を扱う将。

「こいつが妹のトウカ」

「観測魔法と工作魔法、ほかにいくつかの炎系魔法等を扱えます」

巨乳の妹…補助魔法系か。

「うちの最年長でアルケミストのシロガネ」

あの錬金術のディアボロスがやはり最年長か。この人からも錬金術について色々学べそうだ。

「魔器職人のシスイ」

「魔器って?」

「魔器とは魔力を使って作動、射出などを行う武器などの事さ」

そういうのもあるんだ。洞窟の前で見張りしてた人だな。

「隠密のグンジョウ」

「幻惑魔法や工作魔法等を扱える」

「黒魔法使いのクロガネ」

「まぁ闇属性ならある程度使える」

ダークハンドの人か。

「結界魔法を使うコン」

「コンよ!他にも炎系、感知魔法とかいくつか使えるわ!」

ああ、閉じ込められそうになった。

「俺は前に名乗ったな。改めてフブキ、転生者だ。でこっちからノーラちゃん、メルナさん」

「ディアボロスの将軍さまか〜。よろしくね。あたしは商人だよ。普通の」

「ノーラと申します。剣士です」

「あとリトルスの子もいるけど」

「ディアボロスの商人…か」

「うん。色々あってフブキちゃんのお手伝いをする事にしたんだ。魔法は戦闘向けのは少ないけど料理と武器のメンテとか色々出来るよ」

「ノーラと言ったか。操られていない、自我を保っているようだが?」

「おそらく、彼女の持つお守り、鉱石が精神干渉の力などに対して防御力を持っているのかと」

トウカさん一発で見抜いた。

「それとここには俺らが相手した魔法使いはいないようだが?」

「ああ」

(俺を出せ。問題無い)

(分かりました)

分身を多少いじって前と同じ様に作り出す。

「それは俺の事か」

「あなたがフブキ様と共に…。憑依していた何者かの霊魂ですね」

「そこまで気付いているとは。いいだろう」

魔法を使って変身する。

「これが俺の真の姿だ」

「黒魔法使いの英雄…ガルド様」

「そうだ。こいつは俺の魂を見つけた。だから色々あって俺はこいつに憑くことになった。ついでに使役させられる羽目になったが」

「あなたに問う、この戦い、勝てるとお思いですか?」

「俺含めてほぼ全てのパーティメンバーがこの戦いに関わってくる。勝ってみせよう」

「なっ…」

「保証する。それにフブキは俺らが認めた最高の弟子だ」

「でしょうね。20人を超えるフェルパーをあっさり殺し、その後で猫又の攻撃を平然と耐えて仕留める。剣術も魔法もかなりのものです。光と闇の両方の性質を多彩な形式に変化出来る」

「いや、猫又のパンチめちゃくちゃ痛かったけど」

「普通のリトルスなら童力で応対していればともかく、ガードなら腕は折れてます。それをめちゃくちゃ痛かったと言って普通に腕は問題無く動いている。それは異常です」

異常…なのか。

「ある程度ダメージを軽減する神様のお力で」

「神様の御加護…なるほど」

「神様の力って他どんなのあります?」

「植物を操るくらいなら」

その辺鍛えてねえからほとんど使えねえ。

そう言えば文化神としての力自体はもらってないな。いや、別に要らないけど。

「複数の神がフブキ様の転生に携わっていると」

「俺の死因が神の喧嘩が俺の世界に災害として降りかかって巻き込まれて死んだのでそれを償う形で色々と」

異世界へのロマンを追求した魔法特化。

ただし、初期スキル異世界ロマン行方不明。

干渉魔法。用途、情報収集、武器及び身体強化、転移など。

「フブキ様の世界にも興味あります。いずれ行ければ」

「流石にそれはちょっと…」

俺の正体云々、世界を渡るとか言ってどうとかはひとまず置いておこう。地震によって住んでいる場所は間違いなく倒壊しているであろう。

元の世界じゃ死んだ事になってるはずだ。それなら元の姿であっちに戻れない以上、実家も無理、向こうに行っても過ごす場所が無い、やっぱ無理か。いや。一応可能性はある、か?まあ難しいのは事実か。

「ですよね…向こうでお亡くなりになられてこちらに来るとなると流石に難しいですよね」

こればかりはどうしようもない。

「あはは…」

「とりあえず、目的地!我が故郷!」

そう言うと歩き始める。

「っと、コピーメイクとパペッターで」

 それにしてもこのパペッター便利だな。糸で操るだけでなく所謂プログラミングを仕込める。工作魔法プログラミング。プログラミングは、物にかけるだけなく、魔法にも作用する魔法という特殊な魔法である。物に予め魔法を仕込み、発動条件のスイッチを起動出来れば魔法を発動出来ると言う。組み込んだ命令を実行等が出来る。

「あーテステス、本日は晴天なれど…」

命令でこの分身に喋らせる。

「問題無いな。次!」

 自律思考回路形成。感覚共有接続。多分これでこいつもそれなりに自ら演算し、思考し、戦えるはずだ。これならこいつ置いていって大丈夫そうだ。

 ハイスペック加工済分身を置いてとりあえず行く。しばらく歩き、うさぎ3羽と鹿1頭、ボアとか言われるイノシシ1頭狩る。それをすぐにバラして移動する。

「しかしフブキ様、狩や解体まで手際いいですね〜」

「転生してからほとんど森で生活してるからだと思う。なんか慣れた」

消毒作用のある葉に包んで保存する。

「エルアの葉ですね。消毒作用もあって食べる事も出来ます」

アロエっぽい。

「口に入った物を解毒する事は出来ませんが傷口に塗る薬として使ったりもしますね」

 食べることも出来ると聞いて口に入れてみる。なんとなくアロエっぽい。アロエ程厚みは無いが割といけそう。

毒耐性がいつの間にかついてるから毒ヘビくらいなら思考停止で食えるんだよな。

 まもなくしてフェルパーの集落に到着する。その数分前から土地が枯れ、動物も少ないのは気になってた。ってか森に出来たクレーターみたいな坂を降りて集落に入る。 そこによーく知ってる女2人とフェルパーの集落の多分えらい人がいる。

「おお、ノーラ、戻ったか」

「オウカさんとアステルさん、ここで調査を?」

「一応ね」

「つっても大した情報出ねーだろ」

分身に入ってるガルドさん(未変身)が出てくる。いつ見てもただの2Pキャラだなこれ。

「ガルド」

「…そちらのディアボロスの方々は?」

「この森の将軍様方だとよ。んで、こいつはノーラ。この集落の戦士らしい。フブキが飢えているこいつを餌付けした」

「餌付け!?」

いや、間違ってないけど表現に問題あるでしょそれ。

「あ、そうそう。面白い事が分かったよ。戦いに勝つ上で役に立つかはともかく」

「ともかく!?」

「今回の化け猫騒動、多分気づいてはいるかもだけどフェルパー達自ら起こした事態でない事。まあこれは勘付いてたと思うけど、で、化け猫の個体名はベル。女性の元猫又。近くの集落の長で元魔法使い。まあ化け猫になったら魔法使えないけど」

 魔法を使うには構成が必要となる。詠唱構成や回路、術式構成などがある。偶に詠唱構成を魔法、回路、術式構成を魔術と分類する事あるらしいが魔法で問題無いらしい。

「化け猫ってのはやたら大きい猫の姿で魔力濃度、量の遥かに高いって感じ」

「どのくらいの強さなんですか?」

「今回のはドラゴンを襲うレベルだからどうだろ?ムシャゴーレム以上ディザスタージャイアント未満?」

「アホか、それじゃ伝わらねーよ。そうだな、猫又の10倍は強いぞ」

10倍…10倍…10倍!?

「いや、それ無理なのでは!?」

「別にタイマンって訳じゃねーし。ってか俺が本領発揮出来れば化け猫如きワンパン」

「ただし、辺り一帯焦土と化す条件付」

「それダメなヤツですよね!?」

「エクスプロージョンさえ使えりゃ楽なのに」

「この世界にもエクスプロージョンって魔法あるんですね」

エクスプロージョン。爆裂系上位魔法。

「ビッグバンは流石にな」

それより上がビッグバンなのね。ってかその類の魔法って考えると多分。

「敵味方関係無く塵だよね!?それ!?」

デスヨネー。オウカさんの意見ごもっとも。

「しゃーない。今回はブラッドバーストで妥協するか」

「また自爆!?」

この人自爆使って死んだのか。

「ってか、でもブラッドバースト周囲塵だよね!?」

「そりゃ巨人を屠った魔法だからな。今はそれほどの魔力も変換効率も無い。それに、生身じゃなくて依り代だからな」

「でも化け猫を仕留められる火力だと俺らもサヨナラしません?」

「そこをほら、転移魔法で飛ばして」

「またそれ!?」

「んでもってフブキ辺りの身体探して戻ってこれば万事解決」

「そこは、なんとかして別の方法考えて。頭良いのにちょいちょい考えるの放棄して全部ぶっ壊せば楽じゃね理論死んでも治らないとか」

「この身体の効率でいくとジャッジメントサンダーとかで下手すりゃ落ちんな。ふむ、っくく、ふふふ。面白い」

「え、何?怖っ」

「ガルドって昔からなんか頭はいいのに姑息というか、怖いと言うか変態と言うか。魔法使いのスペックは高いのに割と盗賊みたいな思考回路持ってるよね」

「盗賊みたいなお前がそれ言うか?」

「隠密だよ!」

「お前さ、魔法使いみたいにとは言わないがもうちょい上手く魔法使えよ。工作魔法、干渉魔法、幻惑魔法、他にもそれなりに発動効率はともかく数あるんだからよ」

「うっ。ごもっともでございます」

「ワイヤーを干渉魔法で強化したり、分身したり、迷彩か変化くらいだろ。お前が使うの。ほぼ隠密特化。それでもいいんだろうけどさ」

「忍者?」

「忍者って?」

「昔俺の国にいたって言う隠密ですね」

「そう言うのいるんだ」

「俺の国だと昔はこう言うタイプの刀とよく似た刀を武器として使われてましたし」

まあ刀ってかっこいいしそんな理由だし。

「フブキちゃんでも大分慣れてたよね」

「フブキ様先程猫又1人とフェルパー20名以上を1人で魔法と刀やダガーを使いこなして屠ってました!」

「そこまで出来るの!?」

「あ、はい。なんか行けそうな気がしたんで」

「行けそうな気で行くの!?」

「それにこのディアボロスの方々に力を見せつけないといけなかったんで結構ガチりました」

「ディアボロスを味方ににするとは」

「俺らの軍、数百だが猫共を散らすのに尽力致します」

「んで、フェルパーが1000ちょい、リトルスもそんなもんだろうね。となると、フェルパー相手には数のケタが違うけど。ま、なんとかなるっしょ!」

万、かぁ。どうすんだよ。いくらフェルパー20人散らしたっつっても万ってなると1人頭…ノルマの桁からぶっ壊れてんぞ。いくらなんでもそれは…。

「まあオウカが1人で数百やってくれるから」

「いやいや、いくらボクでもそこまでの相手した事無いよ!」

「私もそのくらいの努力はする。それに万が一肉体が壊れても魂を壊す力は無いはずだから大丈夫」

「それが通るのはアスちゃんとガルドだけだよ!?」

魂が依り代に収まってる種族と幽霊ならそうか。

「へっ、言ってくれるじゃねーのアステル」

「オウカは置いといてガルドが知らない間にどれくらい強くなったか。見るといい」

「俺も元の身体を一時的にでも取り戻せれば、切り札を見せてやるんだが」

「考えてあげなくもないですよ?」

「あ、女神様!」

「どう言うこった?文化の女神さんよ」

「私が力を使えばガルドさんの過去の、全盛期、龍を討ち、巨人を屠る力と当時の容姿そしてガルドさんが最後まで隠し通した真の力を完全状態で使えるようにしてあげますよ。その必要が無い方がいいんですけどね。フブキ様の分身で出せる力で事が済むならそれが一番なので」

「わーったよ」

「それと、頑張り次第では生き返るとまではいきませんが私からもプレゼントを用意させて頂きましょう」

「ほー、期待していいんだな?」

「それはもちろん。私を誰だと思ってるんですか?文化の神ですよ?」

「神としてやりすぎて権限剥奪されるような真似するなよ?チョーシノって」

「だだだ、大丈夫ですよ。実戦及びフブキ様の緊急時の護衛における必要な殺生の許可も取ってます!イチイちゃんは面倒そうな顔してたけどあんなのほっといて問題無し!」

「誰だイチイ」

「死神です」

「死神、星じゃないのか」

神の名前星とか星座で統一されてるもんかと思ってた。

「アレは色々特別なので」

「アレって失礼ですね!死神イチイ見参!」

真っ黒の髪のツーサイドアップ、なんかよく分からない黒のゴスロリ。見た目人間換算15歳前後。可愛い部類だろう。

「何しに来たんですか」

「ちょいとね、気になったので。キミがフブキ・サクライか。どしたの?」

「死神って骨被って釜持ってないんだなって」

「パパからそれっぽいのもらってるけどダサいからどっかしまった」

「えぇ?」

あるのはあるのか。使われてないだけで。

「まあとりあえず様子色々見に来ただけなんで。うまくいってるならいいけど。えっと、フラグは立って無いね。そろそろ戦いが近いけど、ま、なんとかなるっしょ。じゃーねー」

消えた。

それからまもなくして分身がポンデルちゃんを連れて来る。他数名増えてる。

「お疲れ。ポンデルちゃん」

分身を消す。何人か連れてる…。

「ここまで精巧な動きや命令を与えられる分身って凄いですよね」

「パペッターだけじゃなくてプログラミングも併せて使ってるから高度な命令も与えられるんだ」

「なるほど。っと、そう言えば、連れてきました。我がリトルス軍の優秀な仲間達です!」

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