過ちを犯した理由
初めて書いたので下手だと思いますがご了承ください。
楽しんで読めて貰えれば幸いです。
俺は普通だ。普通すぎて泣けてしまうほど普通だ。
俺の名前は神崎嶺緒、陽聖高等学校一年生だ。
これから入学式が行われるのだが、俺はこの高校の魔術のレベルの高さについていけないと思う。
普通の俺、つまり魔術を使えない俺が魔術学校に入学するのだからついていけないのは当たり前だが、一つ疑問に思うところがある。それは、普通の人間の俺がなぜ「推薦」で合格できたのか。まあ、俺を推薦した理由は聞いたことは聞いたが、意味が分からなかった。学校の人が言った推薦理由は
「 君が過去に立ち入り禁止区域の爆発に巻き込まれたから」というものだ。
立ち入り禁止区域とは国宝があることから立ち入りを禁止された区域のことだ。国宝とは[空白の魔術本]、読んだ者の潜在能力を最大限に引き出すという世界でも4冊しかない伝説の本。まあ、説明はこれくらいにしといて立ち入り禁止区域の爆発ーー俺の過ちを全てを話そうと思う。
俺は強くなりたかった。ただ、それだけなのに・・・。
夕暮れの小道を歩きながら楽しそうに話している栗色の髪の少年と真っ白の髪の少女がいた。
「なあ!空白の魔術本って知ってるか?。」
少年が少女に目を輝かせながら話しかけた。
「知らないよーなにそれ?。」
少女は首をかしげながら聞いた。少年は欲しかった物を買ってもらった時の子供のように興奮して応えた。
「知らないんだったら教えてやるよ。空白の魔術本っていうのは、立ち入り禁止区域にある世界でも4冊しかない伝説の本なんだぜ!。」
「へぇ〜そうなんだ、凄いね。」
少女が空を見上げながら興味なさそうに言ったのがあまりの興奮で見えてなかったのか少年は気にしないで話を続けた。
「俺どうしてもその本が見たいんだって!だから今度その本をこっそり見に行こうぜ!。」
少年はありえないことを口にした。立ち入り禁止区域は立ち入りを禁止しているだけのセキュリティの甘いところではない。24時間365日聖魔騎士が守っている、国で最もセキュリティが高いと言われている場所だ。聖魔騎士とは強大な魔力・魔術を持っており戦闘能力が非常に高い者のことで法律に基づき立ち入り禁止区域に入った者は子供でも殺して良いなどの特別な権利を与えられている最強の者達。そんな者達がいる事によって、屈強な大人でも立ち入ることは不可能な場所に、子供だけで入るのは無理になってくるわけだ。にも関わらず少年が、そのような事を口にしたのには訳がある。
「この前、変な兄ちゃんからディメンジョナル・ムーブ(次元の移動)の魔術が込められた高位魔術本を貰ったから大丈夫だって!。」
少女は又しても興味無さそうに答えた。
「うーん、じゃあ行こうかな。」
無論、 国で最もセキュリティが高い場所なので通常なら魔術妨害などの処置は施されているが、あくまで通常の話だ。この頃国ではテロや暴動などが起こっており、魔術妨害などに回す余裕がなく結果的に聖魔騎士や騎士などの人材だけのセキュリティになっていた。なので高位の魔術本で護衛のいない国宝のある部屋に、直接移動できれば侵入可能になってくる。それでも侵入者が未だにいないのは低位魔術本(移動したい場所に正確に移動出来ない、魔術妨害に引っかかりやすい、一人でしか移動出来ない)でもそこそこ高いというのに、それ以上に値段が高い高位魔術本(正確に移動でき魔術妨害されにくく複数で移動できる)を一般人などでは買えないからだ。
ここまで考えたら気になる事が一つ出てくる、それは高価な高位魔術本(一般人の生涯年収でも買えない程の額の本)を子供に玩具を渡すみたいに与えた男は何者だったのか、まあいくら考えても解らないことだが、解る事もある。
それは、この男が居た事で立ち入り禁止区域の・・・歴史に残る程の大惨事が起こったという事だ。だが、当時の俺がそんなこと知っているはずがなく、俺は次の日の夕方に幼馴染と立ち入り禁止区域に侵入するという過ちを犯したのであった。
誤字脱字があったと思いますが、最後までお読みくださってありがとうございました。
次も頑張ろうと思います。