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俺に異世界にいく資格はあるのか?  作者: 花山 保
異世界で俺は・・・
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俺は、鉱山で

 俺は、街を出て北側へ進む。ギルドのお姉さんの話によると、東側から南側にかけて大森林が広がり、そのさきはもう獣人の領土だそうだ。西へは平野が続き、街道が整備されており、その先には幾つかの街と王都がある。北側には、広大な山脈が連なっている。この街は、人族から見れば、獣人との国境沿いにある辺境の街となる。北側の山脈を抜けるとそこは魔族が納める魔国があるそうで、時折、山脈を越えて襲来するそうだ。


 かなり歩いたが・・・。まだ、鉱山と言えるような場所につかない。俺のイメージの問題だろうか。岩盤が見えているような場所や坑道が作られているような山がそもそも見えない。


 首を傾げながらも歩く、一応道があるためこの先に何かがあるのだろう。と言うのが俺の考えだ。しばらく道なりに行くと道がうねるように山肌に沿って曲がる。すると、そこに崖を切り崩した、明らかに人が掘ったような岩盤があった。


 ようやく目的地か。四次元ポケットから水筒を出し、休憩する。ポケットの追加機能で、出せる食べ物を検証してなかったな。俺は、ふと、タコ焼きを出そうと試みる。


「出たよ・・・」


 ちゃんと、船にのり、竹串もついている。8個入。消費MP3。アンパンもクリームパンもタコ焼きも同じか・・・。後は、何が良いかな・・・。ラーメン!カモーン!すると、俺の前に


「やっぱり出たよ」


 しかも、トレーの上に器と割り箸、胡椒の瓶・・・。どんな仕組みだこれ?俺のイメージをMPで実現ってことかな。味噌ラーメンのバター入りがちゃんと出たからな。消費MP9・・・。違いはなんだろな?え?味噌ラーメンには、一味唐辛子?俺は、胡椒派だよ。


 腹もふくれたので、仕事に戻ろう。あ、ラーメンの器とかトレーは時間がたつと消えました。エコだな。


 さて、この世界は、剣と魔法の異世界だ。今日は、魔法について検証する。

 当たり前だが、元の世界に魔法はない。少なくても俺は、見たことがない。

 そして、この世界の魔法はスキル扱いにされている。例えば火魔法スキルって感じだ。


 事務さんとの相談の中で、俺は、いくつかの魔法スキルを得ている。医師資格、看護師資格、救急救命士などの資格を持つ俺は、治癒魔法スキルレベル7を貰った。


 さらっと言ってるが、俺は、もとの世界で、医師の資格も取っている。大学だって一流だった。就活時には、まだ合格してなかったんだよな・・・その話は・・・まあいいだろう。


 あと、危険物・毒物取扱や発破、火薬などの爆発物関連の資格から毒魔法スキルレベル8と爆発魔法レベル8を貰った。火魔法スキルレベル2などもあるが、レベルが低いスキルはお蔵入りだな。ふぐ調理の資格は、毒魔法に統合されてたよ・・・。後は、電気系の資格から、雷魔法スキルレベル5をもらった。基本の火、水、土、風の魔法スキルは ほとんど手に入らなかった。このほかにもあるけど変わったものしかないな・・・。


 そして、鉱山と言えば発破だ!固い岩盤を一気に崩し、鉱物鑑定スキルレベル10で、レアな鉱石を見つけ四次元ポケットに収納する。俺の完璧なプラン。


 さっそくやってみますかね。俺は、周囲を広範囲にわたり確認、誰かに見つかったら大変だからな。安全第一だ。無事、周囲に人影はなく。問題なしと判断。


 では、爆発魔法スキルレベル5くらいからやってみますかね。スキルレベルを8にはせずに、少し加減する。

 自分が隠れられるだけの岩の後から目標を定め、爆発魔法スキルを発動する。


「いけ!エクスプロージョン(言ってみたかった)」


 実際は、意識して発動させれば無詠唱で、問題なく魔法は使用できる。発動までにつきだした右手に青い魔力が発生する。なるほど少し「ため」が必要なんだな。青い魔力が、集積していき、そして一気に岩盤へ魔力の塊が飛び出した。俺は、発動後、岩の後へ身を隠す。


「ドカーン!!!」


 凄まじい音が、山々に木霊する。魔法は俺のイメージどおりに着弾すると岩盤周囲は、大きく削れ、辺りには煙がまっている。小石がパラパラ降ってくるよ。ようやく煙で見えなくなった視界が確保されると、崩れた岩盤のもとへ進む。爆発魔法の消費MPは35、レベル1ごとに7ってとこか。8ならMP56か~


 さて、気を取り直して鑑定開始!


 崩れた岩盤から見える鉱石を鉱石鑑定スキルで鑑定していく。鉄鉱石、鉄鉱石、鉄鉱石、鉄鉱石、鉄鉱石・・・アダマンタイト・・・鉄鉱石、鉄鉱石、鉄鉱石、アダマンタイト、ミスリル・・・次々と四次元ポケットに収納する。


 そうして、俺は、大量の鉄鉱石の他に、アダマンタイトとミスリルをいくらか発掘できた。

 これ、ツルハシとかだと、一日やっても鉄鉱石数個が限度だろうなぁ。岩盤は、半端なく堅いしな。そもそもこの重いのを持って帰る手段がないだろ。


 俺は、崩れた岩盤の中に鑑定をかけ、取り残しがないか確認していく。すると、岩盤の上方からこちらを睨む大きな虫と目が合った・・・きがした。大きいな・・・てか、でかすぎだろ。現れた大ムカデは、5mサイズ、足の一本が50㎝~70㎝もあるような化け物だ。


 ムカデは、ギチギチと鋏のような顎を鳴らすと、俺にむけて何かを口から吐き出す。身体強化スキルを発動して回避、遠距離攻撃とはな・・・。さて、MPも残り20ちょっとだと心もとないからMPポーションを四次元ポケットから出して飲む。これでMPも40台まで回復。


 せっかくだし、こいつも魔法スキルで倒すか。さっきの爆発魔法スキルレベル5は、オーバーキルになる可能性が高いから3まで落とすか。睨みあう俺とムカデ、俺は魔力を右手に集積


「唸れ!エクスプロージョン!(のりで・・・)」


「チュドーン!」


 ムカデは回避行動に出た。魔法は、直撃こそしなかったが、ムカデは爆発に巻き込まれる形になり左側面に大きなダメージを受けた。足がたくさん吹っ飛び、頭から2mくらいのあたりは、半分くらい胴体も削られており引っ張れば千切れそうだ。


「ギチ ギ・・・」


 ほぼ致命傷を与えた俺は、ムカデに近づき頭をかかとで踏みつぶすと、ムカデの頭は地面にめり込み動くのをやめた。いや、千切れかかった頭の反対側がまだうねうねと動いているな・・・虫は気持ち悪い。素材の剥ぎ取り?触るのも気持ち悪いからパスだ。


 あ~またやっちまった。魔物鑑定忘れたよ俺。ムカデ強かったのか?

  

 俺のレベルだけでも確認するか


タクミ・シスミ

レベル7

HP 80(100)

MP 19(95)

力   基礎値23 

体力  基礎値19 

器用  基礎値21

素早さ 基礎値24

魔法  基礎値21 

抵抗  基礎値19 

 

 お、レベルが2つ上がってる。レベル1毎にHPもMPも10ずつ上がってるな・・・。体力と魔法が1ずつ上がったか・・・これは地味だな。レベル3の爆発魔法は消費21・・・やっぱスキルレベル1毎に7消費って感じだなこのスキルは・・・。便利な魔法だし覚えておこう。


 目標を果たした俺は、岩場に腰を下ろし休憩する。


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