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俺に異世界にいく資格はあるのか?  作者: 花山 保
俺達の国を造ろう
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初の住人?

「最後は、石材で噴水を設置と・・・」


 街の中心に作った公園の中心に噴水を設置し、これで簡易なステージを備えた中央公園が完成した。屋外に天井がついたステージを完備した公園を造ったのは、俺の勝手なイメージだが、いつか誰かが使うだろう。公園の配置は、居住区とアーケード街の中央にあるので人が最も多く歩く場所になるだろう。公園に公衆トイレも設け、休憩できるようにベンチや東屋も設置した。樹木を考えながら植えて綺麗な花も花壇に植えた。造園スキルがあれば、種をまけばすぐに芽が出て花が咲く・・・スキルってすごいな・・・


「さて、次は何を造ろうかな・・・」


 すっかり街造りの楽しさを知ってしまったな・・・。かなり大き目に作った街だからまだまだスペースには事欠かないし、そうだギルドとかも作るかな・・・役所の中に入れてしまったほうが便利かもしれないし・・・。


『タクミ!少しいいかい?』


 ふいにホクトが声をかけたので振り向いた。


「ああ。どうした?」


『少し頼みがあるんだけど、一緒に来てほしいんだ』


「構わないけど、どこへ行くんだ」


『この街から少し北西に行ったところに小さいけどきれいな池を見つけたんだ。そこに妖精がいたんだけど少し困ったことになっているみたいで、タクミに協力してほしいんだ』


「妖精か・・・初めて会うな。いいぞ、俺にできる事なら協力するよ」


『助かるよ。僕たちじゃどうにもならなくてね』


「ホクト達では難しい事なのか?」


『そうだね。それほど遠くはないからついて来て』


 ホクトに誘導され森を抜け山へと入る。少し進むと確かに池があった。


「ほんとに綺麗な池だな・・・妖精がいるってのもわかるぞ」


 池は透明で底まではっきりと見える。湧水が勢いよく湧き波紋を作っている。


『こっちだよ』


 ホクトに言われ池の外周に沿って進むとナントの姿があった。どうやら俺達が来るのを待っていたようだ。


『主様、お待ちしてました』


 ナントの鼻先には、怪我をした妖精が見える。身長は20cm・・・いや15cmくらいか。男の子の妖精のようだが、羽も破れており、足や手にも傷がある。


「どうしてこんなことに・・・」


『理由はわからないけど、怪我しているところを見つけたんだよ。意識がないから聞きようもないしね。とりあえず手当しないと死んでしまいそうだからタクミを呼んだんだ』


 俺にできる事か・・・。俺は治癒魔法を使い妖精の傷を治す・・・徐々に羽も修復され、手足の傷も薄くなっていく・・・集中して魔法をかける事数分、妖精の傷はほとんど完治した。


「う・・・・ん・・・」


 どうやら妖精の意識も戻りそうだな。少し唸っていたが、目がうっすらと開く・・・


「え・・・」


 ビクッと起き上がると羽を使って宙に浮かぶ。俺とホクト達を見て


「な、何をするんだ」


『何をって怪我していた君を助けたんだよ』


 ホクトが念話すると妖精も驚き・・・


「え?神狼なの?」


『ああ。僕のことがわかるのか・・・さすが妖精だね。君がここで怪我していたから治癒魔法が使えるタクミを呼んできたんだよ』


 ホクトが俺の顔を見る。妖精も俺を見てゆっくりだが状況を理解していく


「どうして、こんなとこで倒れていたんだ?」


 妖精に聞くと


「僕たちは、この池で細々と暮らしていたんだけど、山からスノーエイプが降りてきて僕たちを襲ったんだよ。僕たちは隠れたりしていたんだけど、僕は見つかってしまって・・・」


「スノーエイプか・・・」


 雪猿は、動きが素早く頭も良い魔物なので相手するには面倒な生き物だ。強い敵とは戦わず逃げる臆病さと、弱い相手でも油断せず群れで攻撃する面倒な魔物だ。


『さっき、一度気配があったので向かったけど逃げられてしまったんだ。それもスノーエイプみたいだね』 

 山に食糧が少ないかもしれないな。


「仲間はどうしているんだ?」


「きっとどこかに隠れていると思うけど・・・」


『タクミ・・・どうしようか』


「そうだな・・・スノーエイプは逃げてしまうからな・・・俺もずっとここを見張っているわけにはいかないし、結界だって時間が経てばそのうち切れてしまう」


『君たちにとってこの池は重要な場所なんだろう?』


「そうだよ。きれいな水がないと僕たちは暮らすことができないんだ。僕たちは水の妖精だからね。ここの池は山からのきれいな湧水が出るから僕たちにとっては最高の住処なんだ」


「この湧水ってきれいだもんな。俺の街も山から湧水を引いているからよくわかるよ」


「え?同じ水を引いているの?」


「ああ。そりゃうちの街も同じ山脈から水を引いているからな。俺の家の池や堀の水もここと同じ水を使っている」


『ねえ。僕の提案なんだけど、ここの池はスノーエイプに狙われているみたいだからしばらくは、危ないと思うんだよ。だからスノーエイプの不安がなくなるまでタクミの街で暮らしてみたらどうだい?ここの安全が確認できたら戻ればいいのだから』


「俺は構わないがどうする?」


 男の子の妖精は迷っている・・・が、その時


「いいんじゃない?私達もこのまま隠れていても見つかるかもしれないし・・・」

「うんうん。きれいな水さえあれば私達も生活できるんだし、ダメなら戻ってきたらいいんだよ」


 男の子の妖精と同じサイズの女の子妖精が水草の中から現れて飛び回る。


「ねえねえ。神狼様も一緒だし、悪い人じゃなさそうだから大丈夫よ」

「あのお猿さん、怖い顔で追っかけてくるから私嫌いなのよ」


「だけど・・・この池が僕たちの」


「もう。そんな感じだからあなただけ見つかるのよ」

「そうそう。神狼様とそこの人がいなかったら、あなたは、お猿に食べられていたかもしれないのよ」


 女の子の言葉にタジタジだな・・・


「あなたが残っても私達は、一緒に行っちゃうんだから」

「そうよ。2人でも行くんだから・・・」


「わ、わかったよ。僕も行くよ」


 聞けば、この池には3人で暮らしていたようだ。スノーエイプの脅威が去るまでミクスの街に居候することが決まる。







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