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俺に異世界にいく資格はあるのか?  作者: 花山 保
異世界で俺は・・・
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俺達の国

 天竜に会ってから1年が経つ。


 俺達は、結局山脈を越えることはなかった。そして今は・・・


「タクミ!こっちもお願い」


「ああ。わかったすぐに建てるよ」


 用意された木材に意識を集中し、建築スキルで一気に建物を建てる。MPを大量に消費するが、数秒もあれば立派な家ができる。しかもトイレや風呂が供えられた住宅で、水道も水洗トイレもついている。

 俺達が、半年かけて整備した上下水道に繋げばすぐにも水が供給されるようになっているからすぐにでも住むことができる。


「ふう・・・これでこの区画はほぼ完成だな」


「そうね。後は・・・」


 メグミが図面を見ながら次の計画を考える。



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 俺達は、天竜の話しを聞くため数日を山頂で過ごし下山する事を決めた。全員でこれからについて話し合い最終的には、タクミが計画していた国を興すためにその前段として自分たちの街を作る事を決めた。

 人族の国からは、魔族として認定され追われる身となっているため人族の街に行くことはできないから選択枝は多くない。

 ドワーフやエルフたちに相談し、迷惑をかけない事を約束して山脈の麓に街を作る事になった。


 はじめの国民は俺達2人と狼が2頭・・・。


 まずは、メグミと2人で街の図面を作る。街の規模や住宅の構造の事で少し揉めたが、概ね意見が一致すると作業を開始した。俺には、伐採スキルや建築スキルがあり、それをフル回転させる事ができるMPが今はあるため作業は、思いのほか順調に進んだ。 

 木を倒し木材に加工、石を掘り出して石材に加工、地面を均して平にする。少し開けただけの場所だったが、2人で数日作業を繰り返すと大型の街を作れるくらいの広大な面積を確保することができた。

 その後、メグミやホクト達には、周囲の魔物を狩りに行ったり、周辺地域の調査をしたりしてもらっている。時々、俺も一緒に行って鉱石採掘にも時間を割いた。


 次に俺が、着手した作業は、上下水道の整備だ。鉱石等を大量に使う事になったが、山の水源から水を引き込む形で水道を引く。山の雪解け水が豊富に湧き出しているので量もそれなりに確保できた。同時に下水処理ができるようにミスリルで大きな水槽と配管を作り、下水処理ができるようにした。ミスリルは、浄化の効果も持っているとエルフから聞いたので下水場の水槽はすべてミスリル製にした。一応偽装しておいたが、総ミスリル製の下水場だとばれたら問題がおきるかもしれないな。汚い水も下水場できれいにしてから排水する事が可能になり、その水は、畑などで使われる予定になっている。

 配管がすべて終わるのに半年もかかったが、結果的に満足のいくものができた。これで、後から作る住宅等には、区画通り建築する事で上下水道を利用できるようになる。


 上下水道が完成するとメグミが自分たちの新居を作る事を望んだので自分たちの家を作る事になった。造るのは完全に和の要素が取り入れられた日本家屋で、堀で囲まれ庭園がある平屋の建物とした。部屋数は、15室。母屋の5室には、家族が生活する部屋を集中させ、離れの10室にはゲストルームや会議室などを完備した。

 母屋には、魔石を動力とするマジックアイテムのキッチンや風呂などが設置されたので快適な生活が可能だ。離れも同様にマジックアイテムを各所に贅沢に配置しておいたので、来客があっても失礼になる事はないだろう。

 住宅の防犯や防衛のために幅5m深さ5mある堀の内側には、高さ3m程度の塀をたてる。見た目木造だが、その素材は別で大砲を撃ち込まれてもびくともしない自信がある。住宅の素材も鉱石やらをふんだんに使ったので見た目は、木造だが実際には石造りの城など比較にもならないほど強固な建物になった。他にも防犯用にいくつか工夫を施したが使われる事はないだろう完全な趣味趣向の世界だ。



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「じゃあ。新居もできましたし、そろそろ良いのではないでしょうか?」


 新居で初の夕食を全員で食べている時にメグミが言い出した。


「何が良いんだ?」


「そ、それはね。ほら・・・いよいよ国を作るわけでしょ。そして今日その中心となる城もできたんだし・・・」


「ああ・・・国の名前とかか?」


「い、いや違わないけどさ。国の名前とかも大事だけど・・・大事な事が他にもあるじゃない」


「冗談だよ・・・。今がちょうど良いタイミングかもしれないな。少し決意表明みたいになるから恥ずかしいんだが少し聞いて欲しい。前にも少し話したが、俺は国を興すつもりだ。そして今日国の根幹となる住居も完成することができた。そこで国民ができる前に国の方針となる国是を定める必要がある。また、国の根幹となる法も整備するつもりだ」


 少し、メグミががっくりしているな・・・だが・・・


「そのためには、責任を負う者として王が必要だ。国民を守り、導く者として・・・俺は王になる。言葉では簡単かもしれないが、それは簡単な事じゃない事はわかっている。時に命を預かる者としての重圧もあるだろうしな・・・だからきっと俺だけじゃ務まらない。メグミにもホクト達にも手伝ってもらいたい」


 メグミとホクト達をみる。


「俺は王になる。メグミには、王妃としての役割を頼みたい。ホクトとナントには、戦士として国を守ってもらいたい」


 メグミの顔があげる。ホクト達の視線が俺に向かう。


「国名は、ミクスとする。国家ミクスの国是は、融和だ。法や税については後々整備するが、他種族が共存できる街にする。原則として種族差別の禁止と宗教の政治介入の禁止をあげる」


「わ、私は王妃って事でいいのよね?」


「ああ。メグミにも色々頼みたいことがあるしな公私共に頼むよ」


「う、うん。私にできることがあれば何でも言ってね」


『まあ・・・いいよ。メグミが望んだ事だしね。僕の責任も減るしね・・・』


『主様、ご結婚おめでとうございます。今後とも主様ご夫婦についてまいりますので、ご指示ください』


 ホクトとナントも賛成してくれたようだな。


「では、ここにミクスの建国を宣言する!」









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