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俺に異世界にいく資格はあるのか?  作者: 花山 保
異世界で俺は・・・
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森のダンジョン

 エルフの村で歓待を受けたタクミ達だったが、ホクトを中心に行われたためタクミとメグミは、途中で席を抜けることができた。まだ、2人とも飲酒はしていないので食べるだけ食べたら後は、ホクトたちにまかせて宴を抜けることにしていた。


「あ~お腹いっぱい」


 メグミが満足満足とお腹をさすりながらそう言った。あてがわれた屋敷の縁側に腰をおろしたタクミとメグミは、2人で並び星空を眺める。地球と違い空気がきれいだから星も明るく近く感じることができる。


「ねえ・・・タクミは、向こうにいたとき何かしてみたい事ってあった?」


「そうだな・・・そう言われたら俺は、何かをしたいって言うのはあまりなかったかもな」


「私ね・・・ただ毎日高校へ行って、きっとそのうち目的もなくどこかの大学あたりに進学する。そしてとくに何かやりたい事もないまま社会にでるんだろうって思ってた。でもね、今この世界に来て、私にも目標ができて、やりたい事が見つかって・・・で・・・好きな人もできちゃってちょっと今幸せかなってかんじてるんだ・・・」


 へへへっと照れるメグミの頭をタクミはなでるとメグミはタクミの肩に身を寄せた。


「俺達が、この世界に来て出合ったのは偶然かもしれないが、俺達が出合ってからの未来は俺達が決める事ができる世界だ。まだ、この先どうなるかはわからないが、俺は、メグミやホクト達と楽しく暮らせる場所を作る。必ず作ってみせるさ・・・」


 タクミは、メグミのおでこにそっとキスをした。



-------------------------------------------------



 翌日、太陽が昇る頃には、タクミ達は、準備を整えダンジョンへ向かう。エルフたちに見送られ(ほとんどは、神狼へ頼んでいたが・・・)出発する。歩きだしてすぐに


『エルフたちの相手は、もうしばらく遠慮したいな・・・』


 ホクトが疲れた声で報告する。


「ホクト達は、崇めたてられて良かったんじゃないのか?」


『僕は・・・もう遠慮したいよ・・・』



 タクミ達は、雑談しながらダンジョンへ向かう。途中で何体かの魔物を仕留めるが、低レベルの魔物はそのまま放置して先へ進む。


『タクミ・・・この先に聞いていたダンジョンみたいなのがあるね』


 ホクトの索敵報告にタクミ達がうなずく。タクミ達は、そのまま警戒しつつ進むと森が開け、ゆるやかな傾斜地にぽっかりと空いた巨大な入口が見えた。


「これか・・・ずいぶん大きな入口だな」


タクミがそう言うのもうなずけるほど、その入り口は広い。円形のその入り口は、一番広い場所で10mくらいあるように見える。


「よし、さっそく入ってみるか」


 タクミの声に一斉にダンジョンに入る。自然を利用したこのダンジョンは、王都の物とはかなり作りが違う。広さこそある程度同じだが、上下にゆるやかに傾斜している。


「このダンジョンは、階層じゃなく奥へと続くタイプかもな・・・」


 現れた低レベルの魔物を仕留めながらタクミがつぶやく。別れ道はあるが、特に罠もなく緩やかに下りながらダンジョンの道は続く。


『タクミ。少し先に大き目の魔物がいるよ』


 ホクトの索敵報告を受けタクミ達は、戦闘態勢を取る。


「ドラゴンか?」


『いや、大きさしかわからない」


 ゆっくりと慎重に進むと明りの乏しい道の向こうから大きな息使いが聞こえてくる。タクミ達の緊張が高まる。


「念のためと試しにオリハルコンの鎧を装備するぞ・・・」


 タクミとメグミは、それぞれ四次元ポケットとマジックバックからオリハルコンの鎧を取り出し装備する。付与スキルによって瞬間着脱できるため鎧は一瞬で身にまとうことができる。装備すると輝きを放つ2人の姿を魔物も見つけたのかこちらに向かって敵意を示す。


「ぐおーーーーーーー」


 魔物は、ダンジョン内を振動させるほどの咆哮をあげる。目視できる距離まで近づくとタクミは魔物鑑定を行う。


アースドラゴン

レベル  62

HP 4120

ⅯP  970

力   305

体力  415

器用  278

素早さ 185

魔法  302

抵抗  423

スキル ブレスレベル4 噛みつきレベル2 金剛レベル3



「アースドラゴン!レベルは62。前のレッドドラゴンよりステータスは高い!特に防御系のスキルがあるから注意すること。戦い方は、レッドドラゴンと同様に行く」


 タクミの指示にメグミ達は、散会する。前回は、4方向を囲む事でブレス攻撃などをある程度回避するよう囲ったが、このダンジョンの構造上、左右は幅が足りず前後にしか挟めない。しかも後ろに回り込むには、ドラゴンのすぐ横を駆け抜ける必要がある。当然ドラゴンも後ろを簡単に取らすつもりはない。


「ホクト、ナント、隙を作るから後ろへまわれ!」


 タクミは、あえてドラゴンの正面に立ちドラゴンを威嚇する。タクミ達を範囲に捕えたドラゴンは、先制のブレスを準備するとたちまち開いた口の中に魔力が凝縮する。


「ぐがーーー」


 アースドラゴンのブレスは、広角に広がりダンジョン内を炎で包む。タクミは結界スキルを発動しブレスを相殺し、アースドラゴンのブレスがやむのを待った。息がこれ以上続かないとドラゴンが、ブレスをやめたあとにできる一呼吸の間に待ってましたとばかりにホクトが右横をナントが左横を通りぬける。

 しまった・・・とドラゴンも尾でホクト達を襲うが、タクミの後ろで雷魔法を準備していたメグミから雷撃がドラゴンに放たれると意識は再びタクミ達の方へと向いた。これで、前後から挟み撃ちができる体制が整う。タクミ達は冷静にドラゴンへ攻撃を開始、先制にタクミが爆発魔法をドラゴンの頭上に放ち、意識がそこに向かうのに合わせて後ろからホクトとナントが背に牙を立てる。


「ぐがぁー」


 怒りなのかドラゴンが咆哮をあげるとドラゴンの鱗が黄色い光に包まれホクト達の牙を防ぐ。牙が刺さらないためホクト達は、いったん後方へとさがる。


「これが金剛スキルか・・・」


 防御スキル金剛により、ドラゴンの防御は、飛躍的に向上するようだ。タクミは、感心しつつも


「ならその防御以上の攻撃をすればいいんだな・・・」


 タクミは、四次元ポケットからオリハルコンの太刀を取り出すと鞘から抜いた。鎧とともに青く光る装備はどこか神々しさも感じられる。身体強化と気功術を使いタクミは、一気にドラゴンに肉薄する。ドラゴンもその速さにおいつけず接近を許してしまう。本能的に危険を感じたドラゴンは、再び黄色い光を身にまとったが、鞘にはすでに仕事を終えた太刀が納められていた。


「がっ!」


 空気が抜けるような断末魔を最後にアースドラゴンの首が地に落ちる。ずずーん・・・と言う音と共にドラゴンの身体は力なく大地に落ちた。


「多少レベルが高いくらいならドラゴンは何とかなりそうだな・・・」


 タクミがそう感想を述べた時、ドラゴンの後方にいたホクトから念話が届いた。


『タクミ!この先に今のドラゴンより強い気配が・・・近づいている』





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