俺達のダンジョン 3
俺は、いや俺達は、今、ダンジョンの中層7階にいる。
中層の探索は、少しずつだが確実に進んでいる。俺達は、中層の5階までは、比較的簡単に進むことができたが、徐々に広く複雑になる迷路のような構造と多彩な罠、そして見たことのない魔物に時間を割かれた。
「メグミ!フォローを頼む・・・」
俺は、玉鋼の太刀を一閃する。俺を襲おうとする無数の触手を断ち切るが、次々と新たな触手が生まれ俺に襲い掛かろうとる・・・しかし、一閃を放った俺のすぐ後ろから魔力剣に雷を携えてメグミがミスリルの剣を振り下ろすと、キラープラントは激しく燃え上がる。俺達は、すぐに後ろに飛び下がり・・・
「エクスプロージョン!」
「ライトニング!」
俺達が放った魔法がキラープラントに直撃するとようやく動かなくなった。
「えらい頑丈だったな・・・」
キラープラントは、ダメージを与えても与えても何度も再生を繰り返したが・・・さすがに再生するよりも早く燃やし粉々にすると息耐えた。
タクミ・シスミ
レベル 42
HP 805(1365)
MP 515(1215)
力 83
体力 78
器用 75
素早さ 81
魔法 67
抵抗 74
タクミの主な戦闘スキル
剣術レベル10 体術レベル10 身体強化レベル10 気功術レベル10
爆発魔法レベル8 結界魔法レベル7 毒魔法レベル8 神聖魔法レベル10 治癒魔法レベル7
雷魔法レベル6 魔力強化レベル2 危険察知レベル10 高速思考レベル10
メグミ・タカキ
レベル 41
HP 1230(1230)
MP 825(1320)
力 72
体力 68
器用 78
素早さ 75
魔法 83
抵抗 82
メグミの主な戦闘スキル
剣術レベル7 身体強化レベル7
氷魔法レベル7 雷魔法レベル7 精霊魔法レベル3 古代魔法レベル5
魔力強化レベル7 魔道の神髄レベル5
危険察知レベル5 並列思考 レベル6
俺達は、強くなるためにダンジョンに潜り続ける。俺は、ダンジョン内でも宿泊が容易にできるようにダンジョンで使えるコテージのような小型の住居を作り、四次元ポケットに入れて持ち歩いた。
コテージの中には、ベッド2つとシャワースペース、トイレが備えられている。元の世界ではキャンピングカーのようなものだ。当然・・・プライバシーにも配慮しているから心配はない・・・大丈夫だ・・・。
「今日でダンジョンも8日目か・・・さすがに太陽が恋しいな・・・」
俺は、シャワーを浴びると狭いベッドの上で横になった。ⅯPを使い冷たい飲み物を四次元ポケットから出すと一気に飲み干す。
「あっ!私にも何かちょうだい・・・」
メグミもシャワーを浴びて出てくると飲み物をねだった。俺は、再び四次元ポケットから冷たい飲み物を出しメグミに渡す。
「明日、狩りをしたら一度ダンジョンから出るとするか・・・」
俺が提案すると
「そうね・・・自宅の広いベッドでゆっくりと寝たいもんね」
メグミも賛同する。
俺は、コテージの周囲に結界を張り終えると狭いベッドに横になった。
翌日、俺達は、準備を済ませるとコテージを四次元ポケットにしまい、マッピングを進めるため歩きはじめる。今日は昼ころまでマッピングを続け、あとは、ダンジョンを戻っていく予定だ。8階への階段が見つかることを祈ろう・・・。
俺達は、しばらく順調にマッピングが進めたが
『タクミ!魔物がこの先にいるけど・・・何かおかしい』
ホクトが珍しい索敵結果を伝えてくる。
「うん?どういうことだ・・・」
俺が首を傾げながら先をうかがう・・・俺の視界に現れたのは1匹の白い狼だ。
「あれって・・・」
メグミも白い狼を確認して
「子供の狼?」
俺達の前に現れたのは、白い子供の狼だ。
白狼 亜種
レベル1
力 12
体力 13
器用 9
素早さ 16
魔法 10
抵抗 11
『白狼の亜種レベル1・・・なぜ子供なんだろうね』
ホクトも驚いているが、さてどうしたものか・・・
「ね、ねえ・・・この子滅茶苦茶かわいいんだけど・・・」
メグミの反応もわからないではないが・・・ダンジョンの魔物だぞ・・・
俺達が対応に苦慮していると白い狼は、警戒することもなく、とことこと歩き近づいてくる。俺は一瞬身構えたが・・・俺の横を通り抜け・・・ホクトの前で立ち止まり・・・くんくんと臭いをかいでいる。
「なあ・・・ホクト。おまえ懐かれてないか・・・」
俺が、そう言うとホクトもどうしたものかと首を向ける。
「な、なあ・・・よければ俺がテイムしてみようか?」
俺が提案するとメグミが
「あ、それ良いよね・・・この子まだ子供だし・・・」
「よし、テイムするぞ」
この異世界では、卵や小さな子供のころから世話して手なずける方法や魔物に力を見せ服従させると言うような方法でテイムが行われている。ある程度の知性がある魔物でなければ手なずけることはできないし、アンデットや植物、無機物などはテイムすることはできない。相手と自分のレベルで補正されるため自分より高いレベルの魔物をテイムすることは難しい。
そしてテイマースキルは、その過程をMPを使って行うスキルだ。スキルレベルが高ければ成功率は、高くなるがそれだけ大量のMPを必要とする。
俺は、レベル最大でテイムスキルを使う。ホクトを見ていた白狼がぴくんと反応すると俺を見た・・・俺と白狼は目を合わせ・・・しばらくすると緊張感が解けた。どうやら成功したようだな・・・。俺が手を出しても嫌がらず頭をなでることができた。
「うわ!いいなー。私もなでて大丈夫かな・・・」
メグミが興奮してそう言う。俺がメグミを認めるように白狼に意識すると理解したのかメグミに近づき、メグミの手をなめた・・・。メグミが一通りなでまわし・・・だっこし・・・満足すると
「ねえ・・・この子ダンジョンでどうやってお世話しようか・・・」
と俺に聞いた・・・
「・・・」
考えてなかったな・・・。俺は、俺のところに戻ってきた白狼を見る。テイムした魔物は、指示に従い共に戦うこともできるのだろうが・・・まだ子供でレベルも1か・・・
「なあ・・・ホクト」
俺がホクトに声をかけると
『ぼ、僕は、関係ないからね』
と、まだ何も言っていない俺に釘をさす。
「いやな・・・一応同族と言うか・・・仲間だろ。俺達も手伝うからさ・・・この子に狩りとか戦い方とかを教えてほしいんだ。こ、これはホクトにしかできない事だぞ・・・なあメグミ?」
「そ、そうね。ホクトは、この子よりもお兄ちゃんなんだから面倒見れるもんね!」
『・・・』
「お願い。ホクト・・・」
メグミの願いを断れないホクト・・・
『わ、わかったよ・・・』
すまないホクト・・・この穴埋めはきちんとするから
「まあ、食べ物やなんかは俺がきちんと用意するからな」
俺は、白狼にホクトの指示に従うように促す。白狼は、了解したのかホクトのそばに行くとホクトの臭いを嗅いでいた。
「あとな・・・こいつに名前をつける必要があるな・・・何か良い名前はないか?」
「はい!」
メグミが挙手する。
「はい、メグミさん」
「えーと ホクトの弟って事でナントってどうですか?」
少し・・・あれだが、俺のセンスはひどいからな・・・
「よし、決めた。お前の名前はナントだ」




