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俺に異世界にいく資格はあるのか?  作者: 花山 保
異世界で俺は・・・
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俺達のダンジョン 1

 俺達はダンジョンの階段を下りる。


 思ったよりもダンジョンの中は暗くないな・・・。これなら松明や明かりがなくても十分に進めそうだ。


「思ったよりは明るいな・・・」


 俺が言うとメグミも


「うん。私ももっと暗くてジメジメしているのかと思ってた・・・」


 暗闇で襲われるのは、かなりきついからな・・・これならそんな心配はない。俺は、四次元ポケットから玉鋼の太刀を取り出し、敵が現れても素早く対応できるように備える。


「情報だと1階と2階には、俺達の脅威となるような魔物はいない。手に入る素材もたいした価値があるようなものはないから、俺はさっさと3階以降に進むつもりだがいいか?」


 メグミ達に確認する。


「そうだね。3階で少し様子を見てそれでも手ごたえなければどんどん進んだ方がいいかな・・・」


 そうだな、少しでも進んだ方が良い素材も手に入る。


 俺達は、マップを確認しながら進む。


『タクミ!メグミ!この先に魔物がいるよ』


 ホクトが魔物を感知してくれる。俺達は、ダンジョンに入る前に役割分担をしたが、索敵と遊撃をホクトに前衛をメグミとした。そして、俺は、相手の数や状況に応じてオールマイティーに対応する。メグミの訓練にもなるしな・・・


 俺達は、一応索敵にかかった魔物を警戒しつつ進むと前方からゴブリンが3体襲いかかった。辺境の街でもゴブリンは雑魚だったので、特に驚くこともなくメグミが1人で切り伏せる。むしろ、使用したミスリルの剣の切れ味の方に驚いている。


「うわー。前にゴブリンを切ったときと比べても全然違うよ・・・スパッと切れるもん」


 メグミが握る剣には、ゴブリンの血すらついていない・・・


「こいつらの素材は面倒だから放置しよう」


 俺達は、ゴブリンを残して先に進む。やはり、ダンジョンはエンカウントは多いな・・・。そのあともゴブリンやコボルト、スライムと言った定番の雑魚とエンカウントする。どれもメグミがあっさりと切り伏せるので時間はかからない。

 素材を回収することもなく俺達は先を急ぐ・・・


「お、マップのとおり2階に向かう階段があったぞ」


 俺達は、迷うこともなく2階へ向かいさらにその先へと歩く。


『タクミ・・・この先で冒険者が魔物と戦っているよ』


 まあな・・・俺達以外にも冒険者がダンジョンにいるのは当たり前だからな・・・。


 ダンジョンに入る際にはマナーがいくつかある。


 ひとつ、モンスターを引き連れて他の冒険者を巻き込まない事。

 ひとつ、他の冒険者が戦っている時には、側に近づかない事。

 

 この王都のダンジョンは軍に管理されているため、ダンジョンに入る前にカルマの水晶に触れる必要がある。冒険者もダンジョン内で狼藉を働くとダンジョンに入れなくなる可能性があるため、このダンジョンに限っては冒険者に襲われる心配は少ない。


 仕方ないな・・・戦闘が終わるのを少し待とう。俺達は、前の冒険者が戦い終えるのを待つ。しばらくすると剣戟の音が途絶えた。


 俺達は、ゆっくりと近づくと前にいた冒険者も俺達に気がついた。


 周囲には、倒した魔物が転がっている。激戦となったのか・・・冒険者側にも怪我人がいるようだな。


「通してもらってもいいだろうか?」


 俺は、冒険者に確認すると、冒険者は警戒しながらも


「ああ。かまわない・・・」


 とリーダーだろう男が答えた。俺達は、邪魔にならないように通り過ぎる。


「ねえ・・・怪我した人大丈夫かな・・・」


 メグミが心配するが、


「さあな・・・ポーションとかがあれば大丈夫だろう」


 ダンジョン内は自己責任が原則だしな・・・。


 

 冒険者達の間をすり抜け進むと2階の魔物とエンカウントする。2階はポイズントードと言った毒や麻痺の状態異状を引き起こす、やっかいな魔物が出るので経験の浅い冒険者には、注意が必要になる。

 俺達には、心配することはないので、切り伏せながら進む。試しにポイズントードを解体スキルで解体したが、「毒袋」「カエルの肉」とほとんど価値のない素材が出たので、この階も素通りすることに決める。


 俺達が、ダンジョンに入って2時間が経つ頃には、3階へ降りる階段を見つけることができた。

 

 購入したマップのおかげだな・・・。


 中層以降のマップは売っていない。そのため、中層以降は、自分たちでマップを完成させながら進まなくてはならない・・・。でも俺は、測量の資格を持っていたから、この世界では「マッピング」と言うスキルを持っている。歩くだけで、自動的に道を記憶することができると言うすぐれものだ。まあ、初めていく場所の階段を見つける大変さは変わらないけどな・・・。


 俺達は、3階に下りる。3階からは、これまでよりも強い魔物がでるほか、ダンジョン特有の罠もあるため注意が必要になる。これも俺は、鍵師なんかの資格を持っていたから、この世界の「トラップ解除」スキルを持っている。この世界のトラップ解除スキルは、罠の発見から解除までをレベルに応じた確率で行うようで、トラップ解除スキルのレベルが高ければ、罠を見逃すことも罠にかかることもほとんどなくなる。俺のトラップ解除スキルレベルは、6だから高度な罠でなければ問題はない。


 実際に3階に来てからいくつか罠を見つけ解除することができている。ちなみに危険察知スキルは、危機が近づくと警報で教えてくれるが、罠やトラップが見つかるわけではない。


 3階からは、オークやゴブリンの上位種が現れ始めたが、俺達にとっては脅威になる相手ではなかった。


「3階も余裕だからさらに進もう・・・」


 俺の提案に2人は同意する。


 時々エンカウントする魔物を倒す・・・メグミが1人で切り伏せて終わるので俺の出番はないが、経験値はパーティー共有なので問題はない。


 『メグミ・・・そいつはオークの亜種だよ』


 ホクトが指摘したオークは、他のオークよりも少し大きく色も違った。亜種は、出現率が低く滅多に見ることはないのだが、同じオークよりもステータスが高くスキルも多くレベルも高い。その上、良い素材をドロップするので倒せるのならうま味のある魔物だ。


 亜種と言ってもオークでは、メグミの相手にはならないため、あっさりと切り伏せる。


「解体スキルを使うぞ!」


 俺は解体スキルで亜種のオークを解体する。すると「レアオークの肉」「レアオークの魔石」がドロップした。普通のオークよりは価値のあるものなのだろう。俺は四次元ポケットに収納する。


「なんかダンジョンの魔物って考えていたよりも弱いかも・・・」


 メグミの感想もわからないでもない・・・辺境ではオーガやビッグバイパーと言った魔物も狩っていたからそれに比べると3階程度の魔物は弱い。


「そうだな・・・中層以降か、ひょっとすると下層くらいまで行かないと強い魔物はいないかもな・・・」


 俺もこのペースだと強敵の出現はかなり先になると踏んだ。


「まずは4階だな・・・」


 俺達は、マップを見ながら4階を目指す。ほどなく4階への階段を見つけ4階へと下りていく。


 3階と4階の違いはあまり多くない。現れる魔物が若干増える程度だ。5階への階段へ向かって進むと2つの冒険者パーティーと遭遇したが、問題なく通過することができ


「よし、5階への階段があったぞ・・・」


 俺達は、5階へ下りる。


 5階は上層の最後になるが、別にボスがいるわけではない。違うのは、この階から格段に魔物が強くなることだ。毒ムカデ、ジャイアントモスと言った状態変化を引き起こす魔物とジャイアントリザードやブルホーンと言った耐久力や突進などのスキルを使う魔物が現れる。


「次は、あいつだ!」


 俺は、玉鋼の太刀を一閃し、ジャイアントモスを両断するとメグミに声をかける。メグミは、どうやら魔力剣を実践で試しているようで切りつけたブルホーンは凍りついていた。


「魔力剣か・・・便利だな」


 俺がメグミに言うと


「うーん。まだ、イメージしたようにはできないけどね・・・」


 と納得できないようだ。


 俺達は、5階で素材回収を続ける。俺達には、対して強い相手ではないが、4階までに比べると良い素材を落とすので魔物を見つけては殲滅していく・・・


 戦闘よりも解体にMPを多く消費することになるとはな・・・。俺は倒した魔物を次々と解体スキルで解体し収納していく。通常の冒険者ならば、倒した後に刃物などを使って解体するので戦闘以上に時間がかかるのだが、俺には便利なスキルがある問題ない。一般的な冒険者の中にも解体スキルを持っている者はいるが、解体スキルのレベルが低いうちは、ドロップする素材が少ないのでスキルを使わないで解体する方が収入は多くなる。


 俺達は、休息を挟みながら狩りを続け夕方には、元来た道を戻りダンジョンから外に出た。


「お?無事に帰ったか・・・」


 王都の兵にそう声をかけられた。


「あ、はい、おかげ様で無事に戻ることができました」


 実際は余裕だったけどね。


「まあ、命あってのものだからな・・・無理はするなよ・・・」



 王都の兵に頭を下げて俺達は、ダンジョンを後にする。




 

 






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